当記事は「江部康二」医師の「ドクター江部の糖尿病徒然日記」ブログからのご紹介です。

 2007年11月1日に「世界がん研究基金」と「アメリカがん研究協会」が 7000 以上の研究を根拠にして「食べもの、栄養、運動とがん予防」を発表した内容を「江部康二」医師が分かりやすく説明されています。
 「癌の予防」だけでなく、癌の『食事療法』や、癌治療として行なう「糖質制限食ケトン食」を考える上でも、ぜひご参考ください。よろしくお願いします m(__)m

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 世界がん研究基金「食べもの、栄養、運動とがん予防」報告。赤肉は?
 【「ドクター江部の糖尿病徒然日記」
より 】


 こんばんは。

 今や日本人の死因の一位は「がん」です。
 誰しも「がん予防」は気になるところです。

 そこで、「世界がん研究基金」の報告を「糖質制限食」の観点から見直してみました。
 世界がん研究基金「食べもの、栄養、運動とがん予防」2007年報告に関して、
 いろんな「日本語のサイト」で要約は載っているのですが、
 肥満とがんに関して、内容が微妙に食い違っていて、どう解釈したものか悩んでましたが
 やっと、英文の「本家のサイト」にたどり着きました。


   World cancer reserch fund


 この「本家のサイト」で、内容を検討してみました。
 全部読むのは大変なので、必要な確認だけしてみました。
 その結果、「ウィキペディア」の解説がよくまとまっているので、以下に引用しました。


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食生活指針 出典フリー百科事典 ウィキペディア(Wikipedia

 世界がん研究基金による「がん予防」の勧告

 1997年に 4500 以上の研究を元に、
 「食べもの、栄養とがん予防Food, Nutrition, and the Prevention of CancerA Global Perspective)」
 が報告された。 日本では『がん予防14ヵ条』に「タバコの制限」を加えて『がん予防15ヵ条』として紹介された。

 2007年11月1日、「世界がん研究基金」と「アメリカがん研究協会」によって 7000 以上の研究を根拠に、
 「食べもの、栄養、運動とがん予防」が報告されている。


   肥満 ゴールBMI」は 21~23 の範囲に。 推薦標準体重の維持、「BMI」25未満。
   運動 推薦毎日少なくとも30分の運動。
   体重を増やす飲食物 推薦
    高エネルギーの食べものや 砂糖入り飲料や フルーツジュース、ファーストフードの摂取を制限する。
    飲料として、水や茶や無糖コーヒーが推奨される。
   植物性食品 ゴール
    毎日、少なくとも 600g の野菜や果物と、
    少なくとも 25g の「食物繊維」を摂取するための、精白されていない穀物である『全粒穀物』と「豆」を食べる。
    推奨毎日 400g 以上の野菜や果物と、『全粒穀物』と「豆」を食べる。
    精白された穀物(精白穀物)などを制限する。
    「トランス脂肪酸」は「心臓病のリスク」となるが、がんへの関与は知られていない。
   動物性食品
    赤肉()を制限し、加工肉(ハムベーコンサラミ燻製肉熟成肉塩蔵肉)は避ける。
    赤肉()より「鶏肉」や「魚」が推奨される。
    ゴール赤肉()は 週 300g 以下に。 推奨赤肉()は 週 500g 以下に。
    乳製品は議論があるため推奨していない。
   アルコール男性は1日2杯、女性は1日1杯まで。
   保存、調理 ゴール塩分摂取量を1日に 5g 以下に。 推奨塩辛い食べものを避ける。
    塩分摂取量を1日に 6g 以下に。カビのある「穀物」や「豆」を避ける。
   サプリメント ゴールサプリメント無しで栄養が満たせる。 推奨「がん予防」のためにサプリメントに頼らない。
   母乳哺育6ヵ月、母乳哺育をする。これは母親を主に「乳がん」から、子供を「肥満」や「病気」から守る。
   がん治療後がん治療を行なったなら、栄養、体重、運動について専門家の指導を受ける。

     ***

  タバコの煙も「がんの主因」であると強調している。
  また、タバコとアルコールは「相乗作用」で「発癌性物質」となる。


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世界がん研究基金「食べもの、栄養、運動とがん予防」2007年報告に関する、
  私の個人的な意見  主として「糖質制限食」の観点から


肥満
  肥満に関しては「大腸食道膵臓腎臓子宮内膜(子宮乳房のガンになるリスクが高まる」としています。
  これら6つのガンに関しては、はっきり「肥満がリスクになる」ということです。
  また、胆嚢に関しては「肥満がおそらく発ガンのリスクを高める」としています。
  そして「糖質制限食」が肥満にはもっとも有効な治療法です。 (^_^)

運動
  運動は「 肥満」とも関連してますね。運動は良いことですので、私も賛成です。

体重を増やす飲食物
  体重を増やす飲食物は「炭水化物」です。
  摂取エネルギーは、厚生労働省の言う「推定必要エネルギー」として、
  「糖質制限食」の実践が、体重を標準より増やさないためには一番良いです。

植物性食品
  植物性食品では、野菜から「食物繊維」の摂取を推奨で、賛成です。
  しかし「穀物」や「果物」は、血糖値を上昇させて「インスリン」を過剰に分泌させるので「発がんリスク」となります。
  やはり「糖質制限食」のほうが「がん予防」には良いです。

動物性食品
  欧米では「四つ足動物」の肉を、一般に「赤肉」と呼ぶようです。
  赤肉()は 週 500g 以下にという目標は、日本人にはそんなに難しくはないように思いますが、
  米国人にはとんでもなく厳しい数値目標ですね。
  まぁ、これは「糖質を普通に食べている人」における目標です。
  加工肉は「少なめ」が良いと思いますが、日本人はもともとそんなに食べないですね。
  最近は「動物性脂肪の害は無い」という文献も出てきているので、
  個人的には、もう少し赤肉()を食べても良いように思います。
  また「スーパー糖質制限食」の実践者なら、
  「血糖値上昇」「過剰インスリン分泌」という「発がんリスク」がほとんどないので、
  この面からも、赤肉()をしっかり食べても大丈夫のように思います。
  私自身は「豚肉」「牛肉」をよく食べます。「鶏肉」も「魚」もよく食べます。
  「赤肉()」:「魚鶏肉」が 1:1 くらいです。

アルコール
  「男性は1日2杯まで」
  これは仰る通りかもしれませんが、残念ながら、私には守れそうもありませんし、守っていませんね。 (-_-;)

保存調理
  塩分 6g 以下ですか。 結構、厳しいですね。 σ(=_=;)ヾ

サプリメント
  「がん予防のためにサプリメントには頼らない」と言い切ってあるのは嬉しいですね。
  大賛成です。

母乳哺育 6ヵ月
  こちらも賛成です。

がん治療後
  がん治療後は、やはり「血糖値上昇」「過剰インスリン分泌」という「発がんリスク」をなくするために、
  「スーパー糖質制限食」が望ましいです。

     ***

  タバコ
 「タバコの害」は言うまでもないですね。
  タバコは確かに「がんの主因」の一つです。


  江部康二



ブログ管理人の一言

 「江部康二」医師は「スーパー糖質制限食」の実践者なので、やはり「 植物性食品」での『全粒穀物』と「豆」の価値を無視している嫌いがあるように感じられます。

 欧米では『全粒穀物』と「豆」が「癌の予防」を果たす食品として認められています。
 アメリカでは、51%以上の『全粒穀物』を含む食品に『癌や心臓病のリスクを減らす可能性がある』と表示できることが「アメリカ食品医薬品局FDA)」から許可されています。
 全世界的に「穀物」の半分以上を「精製されていないもの(全粒穀物)」にすることが指導されています。

 『全粒穀物』には「代謝の改善」に有効する成分がバランスよく含まれています。
 『癌は「代謝の異常」が関与している』という見解が欧米では常識化しているため、「代謝の改善」に寄与する『全粒穀物』の摂取が推奨されているのです。

 しかし『全粒穀物』は「糖質」ですから、その食べ過ぎは「糖質の過剰摂取」となります。
 癌細胞の最大のエサは「ブドウ糖」です。
 ですから『全粒穀物』を過剰摂取することは「癌を育てる可能性」につながることを忘れてはいけません。
 『全粒穀物』は、次の記事のように、野菜などの「食物繊維」を多く含む食品を先に食べたあとで『全粒穀物』を食べることにより「血糖値を急上昇させない高血糖を起こさない)」食べ方をするのが好ましいです。


    食べる順番・ベジファースト に学ぶ、食物繊維 混食法
     【 糖質を “食物繊維と一緒に” 食べると、食物繊維が「糖質の消化・吸収」を阻害して抑制し、
       高血糖を未然に防ぐ!】



 私は「玄米」や「玄麦雑穀」などの『全粒穀物』を、一日「3~5勺」までの摂取を推奨しています。
 『全粒穀物』の食事は、上記の記事の「血糖値を急上昇させない高血糖を起こさない)」食べ方で頂くとベストです。


 また、一覧の中に「果物」が入っていますが、これは「癌の予防」には良いのでしょうが、癌治療としては問題があります。
 次の記事で示されている通り、「果物」に含まれている「ブドウ糖」と「果糖」には『癌細胞の増殖を促進する作用』がありますので、「果物」は 癌の『食事療法』のメニューとして採用すべきではないと思います。


    フルクトース(果糖)には グルコース(ブドウ糖)以上に『癌を促進する作用』があるため、
     「アボカド」以外の『果物食』は 逆効果になる可能性がある! - 福田一典 医師



 そして、世界中の癌研究報告で「肉製品の有害性」に関する内容が非常に多いため、私の場合は、赤肉()の食事は避け、「魚介類」や「鶏卵」「鶏肉」の食事を推奨しています。
 肉製品乳製品には『癌細胞の増殖を促進する作用』があることが癌研究報告によって明らかとなっています。
 ですから、赤肉()の食事は避けて、「魚介類」や「鶏卵」「鶏肉」の食事にしたほうが確実だと思います。

 「江部康二」医師は「スーパー糖質制限食」の実践者であるため、「 動物性食品」での「赤肉()の摂取」を癌患者に対してさえ甘く考えている嫌いがあるように感じます。
 癌患者さんの中には、肉製品を食べた直後に様態が急変し、短期間のうちにそのまま亡くなられてしまうケースが実際にあるので(参照記事)、私は癌患者さんの「赤肉()の摂取」については甘く考えないほうが賢明だと思います。

 ましてや、肉製品の油には『癌細胞の増殖を促進する作用』がありますが、魚介類の「青身魚」の油(DHAEPA)には「抗がん作用」があることが癌研究報告により解かっています。
 この視点からも、赤肉()の食事は避け、「青身魚」を中心とした「魚介類」の摂取を心がけるほうが、私は良いと思います。
 乳製品の『癌細胞の増殖を促進する作用』は強いので、癌患者さんは「乳製品の摂取」は絶対に避けるべきだと思います。


 次の記事の如く、「糖質制限食」について「大規模コホート研究」がこのように報告しました。

    肉食中心の糖質制限食は 総死亡率癌死亡率 が増加する。
    菜食中心の糖質制限は 総死亡率癌死亡率 は減少するか増加しない。


    肉食中心の糖質制限は 総死亡率・癌死亡率 が増加する!
     菜食中心の糖質制限は 総死亡率・癌死亡率 は減少するか増加しない!
     【 コホート研究が物語る、糖質制限の実地 】



 しかし「江部康二」医師は、この「大規模コホート研究」に対しても、

    この論文はあくまでも、総摂取エネルギーの37.4%(女性)、35.2%(男性)を、
     炭水化物から摂取している「中糖質食の動物食グループ」における話です。
     高雄病院の「スーパー糖質制限食(総摂取エネルギーの12%を糖質から摂取)」を実践しているグループ は、
     この論文のどこにも登場しません。
     これだけの糖質摂取量だと「低炭水化物食の研究」というには相応しくありません。
     「厳しい糖質制限食(スーパー糖質制限食)」を実践したグループの研究が行なわれていないのですから、
     その「発癌リスク」が増えるという根拠にはまったくなりません。


 と答えられています(参照記事)。

 つまり、これは『スーパー糖質制限食であれば「肉食中心の糖質制限食」でも問題は無い』という結論を出されているのだと思います。

 しかし、これは逆に裏返して言えば、

   「肉食中心の糖質制限食」を行なう場合は「スーパー糖質制限食」までやらないと危険です。

 ということを言っていることになるわけです。

 いわゆる「肉食中心の糖質制限食」は「スーパー糖質制限食」という「厳しい糖質制限食(総摂取エネルギーの12%を糖質から摂取)」にして行なわないと「危険が伴う」ということです。
 それが解かっているならば、やはり、糖質制限食ケトン食の肉類の摂取は、赤肉()の食事は避け、「青身魚」を中心とした「魚介類」や「鶏卵」「鶏肉」にしたほうが、私は安心だと思います。
 特に、癌患者さんにおいては尚更であるのは言わずもがなです。


 でも、こんなことを書きましたが、私は「江部康二」医師の 糖質制限食ケトン食の普及活動 に深く感謝しています。
 当記事の内容も大変ためになります。
 みなさんも、これらを総合的に見つめて、ご自分なりに答えを出されてください。よろしくお願いします m(__)m