当記事は「シリーズ記事」になります。
   この『「癌の炎症を抑える自然療法」シリーズ記事』シリーズは『癌と炎症』シリーズの続きです。


    癌の炎症を抑える自然療法 ① 糖質制限食(ケトン食)・ 断食療法
     【 ケトン体の一つである「β-ヒドロキシ酪酸(BHB)」には「抗炎症作用」があり、
       癌の炎症を抑制する 】


    癌の炎症を抑える自然療法 ② 脂質の摂り方 (本記事
     【 ω3系不飽和脂肪酸は「炎症を抑制する作用(抗炎症作用)」があり、
       ω6系不飽和脂肪酸は「炎症を促進する作用」がある!】



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 当記事は『「癌の炎症を抑える自然療法」シリーズ記事』シリーズの「癌の炎症を抑える自然療法 ② 脂質の摂り方」です。「癌と炎症 ⑤ 癌の炎症を促進して悪化させる食事」記事の「炎症を促進する栄養 ~ ω6系不飽和脂肪酸」の項の内容を引き継いだ内容になります。

 「癌と炎症 ⑤ 癌の炎症を促進して悪化させる食事」記事の「炎症を促進する栄養 ~ ω6系不飽和脂肪酸」の項では、次のような内容をお話ししました。


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 「ω6系不飽和脂肪酸」と「ω3系不飽和脂肪酸」が 癌や「炎症」に与える影響がお分かり頂けると思います。

 「ω6系不飽和脂肪酸」は「炎症」や「癌化」を促進し、癌細胞の増殖を速める作用があります。
 つまり「ω6系不飽和脂肪酸」には「炎症を促進する作用向炎症作用)」があります。

 「ω3系不飽和脂肪酸」は「炎症」や「癌細胞の発育」を抑制する作用があります。
 つまり「ω3系不飽和脂肪酸」には「炎症を抑制する作用抗炎症作用)」があります。


 また、次の図のように、「ω6系不飽和脂肪酸」には「起炎性炎症を起こす性質)」があります。
 そして「ω3系不飽和脂肪酸」には「抗炎症性炎症を抑える性質)」があります。


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 「ω6系不飽和脂肪酸」のほうは悪い奴に見えるかもしれません。しかし「ω6系不飽和脂肪酸」は代謝の過程で重要な生理活性物質が産生され、生体の様々な生理作用に必要です。ですから、「ω6系不飽和脂肪酸」も食物から摂取しなくてはなりません。
 したがって、癌を促進したり「炎症」を促進する「ω6系不飽和脂肪酸」の摂取は少なくし、「抗がん作用」や「抗炎症作用」のある「ω3系不飽和脂肪酸」を多く摂取することが大事です。

 肉類の 動物性脂肪 は、「ω6系不飽和脂肪酸」は 肉製品 に多く、「ω3系不飽和脂肪酸」は 魚(青身魚)に多いので、肉類の摂取を通して「炎症」を効率よく抑制するには、肉製品 の摂取を少なくし、魚(青身魚)の摂取を多くする、ということになります。

    ω6系不飽和脂肪酸  炎症を促進する作用 〔向炎症作用 肉製品に多い
    ω3系不飽和脂肪酸  炎症を抑制する作用 〔抗炎症作用 魚(青身魚)に多い


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 ましてや、肉製品、牛乳乳製品には『癌の発生増殖悪性化転移進行を促進する作用』がありますから、癌患者さんの場合は、肉製品、牛乳乳製品 の摂取は避けたいところです。
 魚介類は 癌を促進する足枷にはならないので、癌患者さんは 魚介類 を積極的に摂取すべきです。
 「ω3系不飽和脂肪酸」の「ドコサヘキサエン酸DHA)」は「青身魚」に多く含まれているので、「青身魚」を中心に摂取すると良いでしょう。「赤身魚」の大型魚は、食物連鎖により「重金属」などの有害物質が蓄積しているので避けましょう。


 「ω6系不飽和脂肪酸」は「炎症を促進する作用」がある(向炎症作用)。
 逆に「ω3系不飽和脂肪酸」は「炎症を抑制する作用」がある(抗炎症作用)。

 このことから、脂質の摂取を通して 癌の「炎症」を効率よく抑制するには、まず「ω6系不飽和脂肪酸」の摂取を少なくし、その上で「ω3系不飽和脂肪酸」の摂取を多くする、この工夫が重要です。
 「ω6系不飽和脂肪酸」と「ω3系不飽和脂肪酸」は様々な食品に含まれています。
 その食品の「ω6系不飽和脂肪酸」と「ω3系不飽和脂肪酸」の含有量を検討することも大切でしょう。


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 この「ω3系不飽和脂肪酸」と「ω6系不飽和脂肪酸」は、癌に対してまったく異なる反応をしまします。
 上述の如く、「ω3系不飽和脂肪酸」は「炎症を抑制する作用」があり、逆に「ω6系不飽和脂肪酸」には「炎症を促進する作用」があります。
 よって、癌治療に有効な「脂質の摂り方」は、「ω3系不飽和脂肪酸」の摂取を多くし、「ω6系不飽和脂肪酸」を少なくする、ということになります。



 当記事は、以上の「ω3系不飽和脂肪酸」と「ω6系不飽和脂肪酸」が有する「癌への影響」に関する、次の2つの記事をまとめてご紹介させて頂きます。


    オリーブオイル・エゴマオイル・グレープシードオイルは 危険!
     【 日本人の体質に合う 脂質の摂り方:
       ココナッツオイル + DHA・EPA(青身魚)+ 米油 + ごま油 の提案 】


    ω3系不飽和脂肪酸 と 中鎖脂肪酸 の併用のメリット - 福田一典 医師
     【 癌のケトン食(糖質制限食)に最適なのは「ω3系不飽和脂肪酸」と『中鎖脂肪酸』の組み合わせ!】



 1つ目の記事は 甲田光雄先生のお弟子さんの記事で、2つ目の記事は『銀座東京クリニック』院長の「福田一典」医師の「『漢方がん治療』を考える」からご紹介させて頂きます記事です。

 この2つの記事は共に、癌の「糖質制限食(ケトン食)」における「摂取する油の選択」に関する内容で、上記の「ω3系不飽和脂肪酸」と「ω6系不飽和脂肪酸」が有する「癌への影響」の内容に関連した内容です。
 癌の「糖質制限食(ケトン食)」に最適な「脂質の摂り方」をお話しされています。


 癌の『食事療法』で一番最適なのが「糖質制限食(ケトン食)」です。
 その理由は、次のような点が挙げられます。

 第一の理由は、癌細胞の最大の餌となる「ブドウ糖」の摂取を制限して抑制し、癌が育ち難い体内環境を築くことにあります。「ブドウ糖」を無制限に摂取しているうちは、癌を大いに育てて進行させてしまいます。
 ですから、まず、癌細胞の最大の餌である「ブドウ糖」の摂取に制限をかけ、癌を自然抑制することが大事です。

 そして、第二の理由は、「糖質制限食(ケトン食)」を行なうと 身体は「ブドウ糖」に枯渇するために「ブドウ糖の代替エネルギー源」である「ケトン体」を主要エネルギー源にしますが、この「ケトン体」には「抗がん作用」や「抗炎症作用」があり、癌の「炎症」を抑制して 癌の増殖悪性化浸潤転移を抑制することにより 癌の進行を阻害して「抗腫瘍効果」を発揮しますので、「ケトン体」を主要エネルギー源とする「糖質制限食(ケトン食)」を行なっていると「癌の改善に有利に働く」体内環境を実現できることによります。

 その第三の理由として挙げられるのが、当記事のテーマである「脂質の摂り方」を工夫して「抗腫瘍効果」を発揮させ、より「癌の改善に有利に働く」体内環境を築くことにあります。
 「糖質制限食(ケトン食)」は 脂質をベースにした『食事療法』であり、「脂質の摂り方」を工夫することによって「抗がん作用」や「抗炎症作用」を生み出し、より「抗腫瘍効果」を高めることができるのです。
 その内容に的を絞って「福田一典」医師が解説されているのが、2つ目の当記事になります。

 「ω3系不飽和脂肪酸」には「抗がん作用」や「抗炎症作用」があり、「癌を抑制する作用」があります。
 逆に「ω6系不飽和脂肪酸」には「癌を促進する作用」があります。
 したがって、「抗腫瘍効果」を高めて「癌の改善に有利に働く」体内環境を築くには、「ω3系不飽和脂肪酸」の摂取を多くし、「ω6系不飽和脂肪酸」の摂取を少なくする、という「脂質の摂り方」が癌治療を有利に進めるための秘訣です。ここを「福田一典」医師は詳しく説明されています。


 「糖質制限食(ケトン食)」を行なうに当たり、非常に重要なのが「ケトン体」の産生です。
 「糖質制限食(ケトン食)」を行なっているときは、身体は「ケトン体」を主要エネルギー源にしていますから、エネルギー欠乏を起こすことなく楽に「糖質制限食(ケトン食)」を行なうには「ケトン体」が多く産生されることが重要なのです。
 身体が「ケトン体」を多く産生できるようにするには、ココナッツオイルや MCTオイル(マクトンオイル)に多く含まれる『中鎖脂肪酸』を多く摂取することです。『中鎖脂肪酸』は肝臓で速やかに「ケトン体」に変換されますので、「糖質制限」を行なっている条件下にて『中鎖脂肪酸』を多く摂取すると「ケトン体」を大量に産生することができるようになります。


 したがって、以上のような理由により、「抗がん作用」と「抗炎症作用」を併せ持つ「ω3系不飽和脂肪酸」と、同じく「抗がん作用」と「抗炎症作用」を有する「ケトン体」を体内で大量に産生することができる『中鎖脂肪酸』を「併用」して組み合わせた「脂質の摂り方」が癌治療に有効する、ということが、癌研究報告によって正式に報告されています。当記事では4つの癌研究報告が紹介されています。

 以上をまとめますと、「糖質制限食(ケトン食)」を行なっている条件下において「抗腫瘍効果」を高めて癌治療に有効する「脂質の摂り方」は、次の通りです。


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   中鎖脂肪酸』の摂取を多くする。
     〔 ケトン体の産生量を増やす主要エネルギー源の確保抗がん作用」と「抗炎症作用」を発揮

   ω3系不飽和脂肪酸」の摂取を多くする。
     〔 癌を抑制する作用による「抗腫瘍効果」を高める抗がん作用」と「抗炎症作用」を発揮

   ω6系不飽和脂肪酸」の摂取を少なくする。
     〔 癌を促進する作用を軽減する癌の増殖悪性化浸潤転移進行を抑制して阻害する


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 つまり、中鎖脂肪酸』の摂取を多く摂取して母体に置き、その上に「ω3系不飽和脂肪酸」の摂取を多くし、ω6系不飽和脂肪酸」の摂取を少なくする、ということです。
 『中鎖脂肪酸』と「ω3系不飽和脂肪酸」の摂取を増やして「併用」して組み合わせる、ということですね。
 癌を促進する作用のある「ω6系不飽和脂肪酸」の摂取は少なくします。



 以上の点に留意しながら、当記事をご参考にされてみてください。
 よろしくお願いします m(__)m


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 オリーブオイル・エゴマオイル・グレープシードオイルは 危険!
 【「膠原病、難病、癌は寛解する病気です。究極の体質改善法」(甲田光雄先生のお弟子さん)より 】


 この情報も何度か出していますが、いまだにサイトや世間では理解されていないので度々書いていきます。
 よろしくお願いします m(__)m

 「亜麻仁油(ω3系不飽和脂肪酸)」も、題名には長くなるので、都合上、書けていませんが、同じ意味です。


 動物性脂質(飽和脂肪酸常温で固体になる脂)や「リノール酸ω6系不飽和脂肪酸)」の摂取量が急激的に増えて、
 それにともない増加しているのが大腸癌や乳癌なんです。

 動物性脂質(飽和脂肪酸)を摂り過ぎると癌になるというのは有名ですが、
 植物油であっても「ω6系列の脂肪酸リノール酸)」に分類されるものを多量に摂取すれば、
 動物性脂質(飽和脂肪酸)と変わりなく、身体にとって悪影響だということが解かっています。

 「リノール酸」を摂りすぎると「アラキドン酸」過剰になり、
 細胞を癌化させる「プロスタグランジン」などの物質を生み出してしまうのです。

 「プロスタグランジン」は「E2」という分類で「アラキドン酸」ですが、
 癌患者さんが この油(リノール酸ω6系列の脂肪酸)を摂取していれば、
 例え、糖質を制限しても、癌の増殖は収まることなく拡大していくことを、先進国では証明しているのです。

ω6系不飽和脂肪酸」は、リノール酸 γ-リノレン酸 アラキドン酸 のように代謝されていき、「アラキドン酸」から プロスタグランジンロイコトリエントロンボキサン などの重要な生理活性物質が合成されます。
 「プロスタグランジン」などの「アラキドン酸」代謝産物は「炎症」や細胞の癌化を促進したり、癌細胞の増殖を速める作用がありますが、身体の様々な生理作用に必要ですから、動物は食物〔植物 及び 肉類〕として「リノール酸」を摂取しなければ生存できませんが、その摂り過ぎは危険です。

 「ω3系不飽和脂肪酸」では、α-リノレン酸 エイコサペンタエン酸EPA ドコサヘキサエン酸DHA〕のように代謝されていきます。「ω3系不飽和脂肪酸」は「炎症」やアレルギーを抑え、血栓の形成や動脈硬化や「癌細胞の発育」を抑える作用〔抗がん作用〕があります。

 よって、食物中の「α-リノレン酸リノール酸ω3系不飽和脂肪酸 / ω6系不飽和脂肪酸)」の 比 を上げると、血栓性疾患、脳梗塞、心筋梗塞、炎症、アレルギー、発癌、癌の転移、高血圧などの発症率が低下すると考えられています。
 つまり「ω3系不飽和脂肪酸」の摂取を多くし、ω6系不飽和脂肪酸」の摂取を少なくすることが大事です。
 「ω3系不飽和脂肪酸」には「抗がん作用」や「抗炎症作用」があり、「ω6系不飽和脂肪酸」には「癌を促進する作用」や「炎症を促進する作用」があります。ゆえに「ω3系不飽和脂肪酸」の摂取を多くしてω6系不飽和脂肪酸」の摂取を少なくする、という「脂質摂取のバランス」が大事であるのは言わずもがなです
ブログ管理人


 日本に情報が少しずつ入っては来ていますが、
 まだまだ、病気を治す「患者の会」でも推奨しているので、正直、恐ろしいとしか言えません。

 この「プロスタグランジン」E1E2E3のバランスが崩れたり、油が体内で酸化をすると、

    Th1細胞 と Th2細胞

 「Th1細胞」と「Th2細胞」の働きも悪くなり、余計に「炎症」を起こすのです。

 酸化した細胞膜は、イオン化したミネラルの吸収を阻害します。
 「インスリン」も細胞膜が酸化すると阻害するので、細胞内へ「インスリン」も ミネラルも入り込めないのです。

 ミネラルは必須なので「体質的に合う」「体質的に合わない」ということは考え難く、
 あるとすれば、有害物質を含めたアレルギー反応です。
 他に考えられるのは、細胞膜が酸化しているとか、
 体液が酸化しているので、酸化したミネラルが有効に働いていないとか、
 細胞膜が酸化して(ミネラルが細胞内に)入り込めないという不具合は想定できるわけです。


 他にも(ミネラルの)必要性の理由があります。
 ミネラルは人間に絶対的に必要です。
 「プロスタグランジンE1」である『短鎖脂肪酸』である「γ-リノレン酸」を体内でつくるときに必要不可欠だからです。
 この「体内でつくる油」は、酸化に強く、また「炎症」や癌に非常に強いことは、
 製薬会社に40年勤めていた研究者から、私は直接、研究内容をお尋ねして聞いています。
 なので、サイトで検索をしても出てこない情報ですが、間違いありません。


 記事の題名に書いている油(オリーブオイルエゴマオイルグレープシードオイル)は、
 日本人では酵素が無いので「ドコサヘキサエン酸DHA)」に変換できないばかりか、
 体外へ排出するために必要な「分解する酵素(分解酵素)」も(日本人は)進化の過程で、当然、獲得をしておりません。

 また、火にかけると「トランス脂肪酸」に変わるので酸化しやすく、身体に有用に働く油では無いのです。
 健康志向とか、病気を治すために油を変える選択は必須なのですが、
 私たち日本人は、最も油を摂取せずに長生きしてきた人種ですから、
 実は、ミネラルを多種、必要十分量を摂取することで「デルタ6デサチュラーゼ」という酵素が活性化して、
 体内で「プロスタグランジンE1」である「γ-リノレン酸」をつくることが得意な人種なのです。

 せっかく、食事やミネラル(食事療法やミネラルの摂取)、酸化を還元する「ホルミシス」をしても、
 この油(オリーブオイルエゴマオイルグレープシードオイル)を選択していると、当然、元気にはなりませんよね?

 私は、昔から「糖質制限」も、有名な医師よりも遥かに早く、癌に「糖質制限」を提案していました。
 「西式掲示板」の頃なので、過去ログを遡れば証明できます。

 当時は、誰も信じてくれる人はいませんでしたが、
 今はサイトで情報がたくさん出るので理解されやすいと思います。

 「油の危険性」の正しい理解は、まだ認知度が低いので、
 サイトで真実を確かめようと探しても、まだ、たくさんの「油肯定派」の記事があるので、
 どれを信じたら良いのかは、中々、判断がつかないと思いますが、
 数年先は、間違いなく、誰でも認知できるようになるでしょう。


 体内に残留している「古い油」は、油抜きの食事では、残念ながら、出難いのです。
 身体は、酵素を含めた「体内の油生産量」が低下して、
 なお、食事で(油を)摂れなければ「古い油」を手放しませんから、
 「古い油」を抜くには、ある程度「酸化しない油」を入れてあげて、なお(身体の)酸化を還元しながら、
 ミネラルで自分自身の「γ-リノレン酸」生産量を増加させることが肝心なのです。

 この油が体内で入れ替わり、(身体の)酸化を還元することに成功すれば、
 今現在の私のように元気になれるわけなんです。


 私も一時期、疑問に思いながら、
 題名の油(オリーブオイルエゴマオイルグレープシードオイル)を利用してきましたが、
 正直、病状は良くなりませんでした。

 拡散されやすい情報ほど、実は「落とし穴」があるということです。
 拡散され難い情報こそ、真実はたくさん隠されているので、
 あとは、何を信じるのかは、みなさんが選択されてください。

 油の講義は、大学の先生でも間違えているので、中々、世の中に浸透し難いのですが、
 この「油の選択」は、ぜひ、ご検討に値する提案だと思います。


 何度も書いているように、

   ココナッツオイル  中鎖脂肪酸(飽和脂肪酸
    〔 中鎖脂肪酸糖質制限の条件下で、肝臓で「ケトン体」を大量に産生することができる
   調理用 ココナッツオイル  同上
   米油  オレイン酸ω9系 リノール酸ω6系 α-リノレン酸ω3系
   魚(青身魚)の「ドコサヘキサエン酸DHA)」「エイコサペンタエン酸EPA)」  ω3系不飽和脂肪酸
   ごま油多少少量 オレイン酸ω9系 リノール酸ω6系

 これらを、私自身は提案しております。
 ご参考になれば幸いです。いつも、ありがとうございます m(__)m


念のために捕捉しますが、上記で提案されている油は「糖質制限食(ケトン食)」のためのものです。
 当然、「糖質制限食(ケトン食)」を行なっていなくても有効はしますが、この油の組み合わせの効果を一番発揮できるのが「糖質制限食(ケトン食)」を行なっている条件下においてなのです。
 まず、ココナッツオイルを摂取する理由は『中鎖脂肪酸』を多く摂取するためです。ココナッツオイルには『中鎖脂肪酸』が多く含まれています。「糖質制限食(ケトン食)」を行なっている条件下において、『中鎖脂肪酸』は速やかに「ケトン体」に変換されるため、「糖質制限食(ケトン食)」を行なっているときに『中鎖脂肪酸』を多く含むココナッツオイルを摂取すると「ケトン体」を大量に産生することができるのです。
 「糖質制限食(ケトン食)」を行なっているときは「ケトン体」を主要エネルギー源にしていますから、身体が「ケトン体」を多く産生することができれば、エネルギー欠乏〔ATP 欠乏〕を起こすことなく、楽に「糖質制限食(ケトン食)」を行なうことができるのです。
 「ケトン体」というのは「ブドウ糖の代替エネルギー源」であり、身体が「ブドウ糖」に枯渇して飢えたときでなければ産生されません。なので、『中鎖脂肪酸』を多く含むココナッツオイルを摂取しても、「糖質制限食(ケトン食)」を行なっている条件下でなければ「ケトン体」は産生されないということです。これは言わずもがな、「ブドウ糖」エネルギー源に満たされている条件下では、身体は「ブドウ糖の代替エネルギー源」である「ケトン体」を産生する必要などないからです。
 したがって『中鎖脂肪酸』を多く含むココナッツオイルの価値を真に発揮させるのは「糖質制限食(ケトン食)」を行なっている条件下においてである、ということになります。

 魚〔青身魚〕に多く含まれる「ω3系不飽和脂肪酸」の「ドコサヘキサエン酸DHA)」「エイコサペンタエン酸EPA)」には「抗がん作用」や「抗炎症作用」がありますので、癌を抑制する上でも、癌の「炎症」を改善して抑制する上でも、非常に有効します。
 癌細胞は「炎症」しており、癌は『炎症の塊』となっていますが、この癌の「炎症」が促進して悪化することは、癌の増殖悪性化浸潤転移が促進して 癌が進行していくことを意味しますから、「ω3系不飽和脂肪酸」である「ドコサヘキサエン酸DHA)」「エイコサペンタエン酸EPA)」が持つ「抗炎症作用」によって 癌の「炎症」を改善して抑制することは、癌の増殖悪性化浸潤転移促進を改善して抑制することに貢献できるのです。
 「ω3系不飽和脂肪酸」には、このような「抗炎症作用」や「抗がん作用」があり、「抗腫瘍効果」を発揮するのです。
 逆に「ω6系不飽和脂肪酸」は、癌の「炎症」を促進する作用があり、癌の増殖悪性化浸潤転移進行を促進します。

    ω3系不飽和脂肪酸  炎症を抑制する作用 〔抗炎症作用〕 … 魚〔青身魚〕に多い
    ω6系不飽和脂肪酸  炎症を促進する作用 〔向炎症作用〕 … 肉製品に多い

 したがって「抗腫瘍効果」を積極的に高めるための「癌治療に最適な脂質の摂取」は、「ω3系不飽和脂肪酸」の摂取を多くし、「ω6系不飽和脂肪酸」の摂取を少なくする、ということになります。

 ゆえに、「ω3系不飽和脂肪酸」と『中鎖脂肪酸』を組み合わせた「糖質制限食(ケトン食)」が癌治療に有効する、という癌研究報告があるのです。「糖質制限食(ケトン食)」とは脂質をベースにした『食事療法』ですが、この「脂質の摂り方」を「ω3系不飽和脂肪酸」+『中鎖脂肪酸』にすると「抗がん作用」「抗炎症作用」を発揮するので、「ω3系不飽和脂肪酸」+『中鎖脂肪酸』の組み合わせが癌治療に有効する、と言われているわけです。ここは、次の記事を参照してください。

    ω3系不飽和脂肪酸 と 中鎖脂肪酸 の併用のメリット - 福田一典 医師
     【 癌のケトン食(糖質制限食)に最適なのは「ω3系不飽和脂肪酸」と『中鎖脂肪酸』の組み合わせ!】


 もう一度、補足しますが、この「ω3系不飽和脂肪酸」+『中鎖脂肪酸』の組み合わせが癌治療に有効するのは、あくまでも「糖質制限食(ケトン食)」を行なっている条件下においての話です。

 以上のように「ケトン食療法(糖質制限食)」における「脂質の摂取」は「ω3系不飽和脂肪酸」と『中鎖脂肪酸』の摂取を増やして「併用」した組み合わせが大切です。癌治療に最適な「ケトン食療法(糖質制限食)」は「糖質制限」を行なっている条件下にて、ココナッツオイルや MCTオイル〔マクトンオイル〕の『中鎖脂肪酸』を基本に置いて摂取し、その上で「ω3系不飽和脂肪酸」の摂取を多くし、「ω6系不飽和脂肪酸」の摂取を少なくする、という内容になります。
 『中鎖脂肪酸』は「ケトン体(ブドウ糖の代替エネルギー源)」を速やかに大量に産生できますので、『中鎖脂肪酸』を多く摂取すると エネルギー欠乏に陥ることなく、楽に「ケトン食療法(糖質制限食)」を行なえるようになります。

 「ケトン食療法(糖質制限食)」を行なっている 私の母は、ココナッツオイルから『中鎖脂肪酸』を摂取しています。
 ココナッツオイルは『中鎖脂肪酸』を多く含み、「抗酸化作用」など有効する様々な成分を含んでいます。
 私の母が選んだココナッツオイルは、次の商品です。これは風味が良くて美味しいです。

    レインフォレストハーブ 有機JAS オーガニック バージン ココナッツオイル 500ml 3本

 ココナッツオイルは、天然のものなので『中鎖脂肪酸』は 100% ではありません。
 しかし、MCTオイル〔マクトンオイル〕は『中鎖脂肪酸』が 100% です。
 MCTオイル〔マクトンオイル〕は様々な商品が出ており、よく売れているものでは、次の商品があります。

          

              

 我が家はココナッツオイルを選びましたが、MCTオイル〔マクトンオイル〕のほうがいい方は、いろいろなメーカーから出ていますので、楽しみながら試し、お気に入りの MCTオイル〔マクトンオイル〕を探してみると良いでしょう
ブログ管理人




 349)ω3系不飽和脂肪酸 と 中鎖脂肪酸 の併用のメリット
 【「『漢方がん治療』を考える(福田一典 医師)」
より 】

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【図】
◆◆
ココナッツオイルや MCTオイル(中鎖脂肪酸100%)の『中鎖脂肪酸』は「糖質制限」の条件下で、ケトン体(β-ヒドロキシ酪酸 アセト酢酸)を多く産生する。
 「ω3系不飽和脂肪酸」の「ドコサヘキサエン酸DHA)」と「エイコサペンタエン酸EPA)」は「レゾルビン」や「プロテクチン」などの「抗炎症性(炎症収束性)の脂質メディエーター」を産生する。
 ケトン体や DHA / EPA 由来の「抗炎症性メディエーター」は「抗炎症作用」や「抗がん作用」を有する。
 さらに「ω3系不飽和脂肪酸」自体に「抗酸化作用」があり、「アラキドン酸」と競合することによって「抗炎症作用」や「抗がん作用」を発揮する。
 がんの「ケトン食療法(糖質制限食)」において、「ω3系不飽和脂肪酸α-リノレン酸DHAEPA)」と『中鎖脂肪酸ココナッツオイルMCTオイル)』を多く摂取するメリットは大きい。◆◆

癌治療に最適な『食事療法』は「ケトン食療法(糖質制限食)」です。その理由は、癌細胞の最大の餌となる「ブドウ糖」の摂取を制限して抑制し、「ブドウ糖」の替わりに「ケトン体」を主要エネルギー源にすることで「癌が育ち難い体内環境癌の進行を自然抑制する体内環境」を意図的につくり出せるからです。
 この「癌が育ち難い体内環境癌の進行を自然抑制する体内環境」を母体にして、その上に「ケトン体」の有する「抗がん作用」や「抗炎症作用」が、さらに「癌の自然抑制(天然の抗がん療法)」として貢献します。
 「ケトン体」とは 身体が「ブドウ糖」に枯渇して飢えたときに肝臓で産生される「ブドウ糖の代替エネルギー源」ですが、ココナッツオイルや MCTオイルに多く含まれる『中鎖脂肪酸』は体内で〔肝臓で〕速やかに「ケトン体」に変換されるため、「糖質制限」を行なっている条件下において『中鎖脂肪酸』を多く摂取すれば「ケトン体」が多く産生され、エネルギー欠乏を起こすことなく安全に「ケトン食療法(糖質制限食)」を行なうことができるのです。
 この「ケトン食療法(糖質制限食)」は 脂質をベースにした『食事療法』であり、「糖質制限」を行なっている条件下にて主要エネルギー源となる「ケトン体」を多く産生する『中鎖脂肪酸』に、どのような油を組み合わせるのかが非常に重要な選択となります。

 この『中鎖脂肪酸』に組み合わせる油には、当然、癌治療に有効に働く作用を有する油を選択すべきです。
 簡潔に言いますと、肉製品に多く含まれる「ω6系不飽和脂肪酸」は 癌の増殖悪性化転移進行を促進する作用があり、上述されている如く、魚〔青身魚〕に多く含まれる「ω3系不飽和脂肪酸」は「抗がん作用」や「抗炎症作用」を有するので、常識的に考えれば、癌を促進する作用のある「ω6系不飽和脂肪酸」よりも、癌を抑制する作用のある「ω3系不飽和脂肪酸」のほうを選択すべきだと言えます。つまり、脂質の摂取は「ω3系不飽和脂肪酸」を多くし、「ω6系不飽和脂肪酸」を少なくする、ということです。

 以上の理由により、癌の「ケトン食療法(糖質制限食)」に最適な脂質の摂取は『中鎖脂肪酸』と「ω3系不飽和脂肪酸」を併用して組み合わせたものなのです。
 この話を「福田一典」医師は当記事で詳しく説明してくださっています。以上の内容を予備知識として当記事をご覧になって頂けば理解しやすいと思います。癌の「ケトン食療法(糖質制限食)」として『中鎖脂肪酸』と「ω3系不飽和脂肪酸」の組み合わせは非常に重要です。その有効性と重要性を「福田一典」医師は癌研究報告の内容を提示しながら説明されていますので、当記事をよくご覧になってみてください。よろしくお願いしますブログ管理人



摂取した脂肪の種類によって、体の機能が変わる

 私たちは食物から摂取した栄養素(糖質脂肪タンパク質ビタミンミネラルなど)から、細胞や組織をつくる材料や、体を動かすエネルギーを産生しています。

 食事中の糖質は「単糖ブドウ糖や果糖など)」に分解されて(消化されて)吸収され、細胞内で分解されてエネルギー源になるか、「グリコーゲン」に合成されて貯蔵されます。
 タンパク質は20種類のアミノ酸に一旦分解されて(消化されて)吸収され、細胞内で新たにタンパク質に合成されます。
 したがって、糖質とタンパク質に関しては、食品の種類による「生体機能に対する影響」に差は基本的にありません。


 一方、脂肪は、その種類によって「生体機能に対する影響」」が異なります。
 脂肪は(ミトコンドリアで)代謝されてエネルギー源となり、また(脂肪が)分解されて(消化されて)生成した脂肪酸は、細胞膜などに取り込まれて細胞を構成します。
 細胞の構成成分として使われる場合、その脂肪酸自体は変化せず、それぞれの構造や性質を保ったまま使われます。
 つまり、細胞膜をつくるとき、脂肪酸の違いを区別せず、手当たり次第にあるものを使用するのです。
 その結果、食事中の脂肪酸の種類によって細胞の性質も変わってきます。
 さらに、その細胞膜の脂肪酸からつくられる「プロスタグランジン」や「ロイコトリエン」などの化学伝達物質の種類も違ってきて、「炎症」や「アレルギー反応」や「発がん」に影響することが明らかになっています。

 例えば、「リノール酸」のような「ω6系不飽和脂肪酸」を多く摂取すると、血栓ができやすくなり、アレルギー反応を増悪させ、がんの発生頻度を高めます。
 「ω6系不飽和脂肪酸」を多く取り込んだ がん細胞は 増殖が早く、転移をしやすくなります。

 一方、『魚油』に多く含まれる「ドコサヘキサエン酸DHA)」や「エイコサペンタエン酸EPA)」のような「ω3系不飽和脂肪酸」を多く摂取すると「炎症」や「アレルギー」を抑え、血栓の形成や 動脈硬化や「がん細胞の発育」を抑える作用があります(ω3系不飽和脂肪酸」には「抗炎症作用」や「抗がん作用」があります )。

 DHA や EPA を多く摂取すると、がん細胞が「抗がん剤」で死にやすくなることも報告されています。
 その理由は、食事から摂取された「ω3系不飽和脂肪酸」が がん細胞の膜の脂質組成を変えることによって、生成される化学伝達物質などの生理活性物質の種類が変わり、細胞増殖のシグナル伝達系にも影響して「増殖を抑える」からです。



脂肪摂取の目的は「エネルギー源」と「必須脂肪酸」の補給

 三大栄養素(糖質脂肪タンパク質)が “ヒトにおけるエネルギー源” ですが、糖質とタンパク質が 生体内で それぞれ 1g 当たり 4kcal のエネルギーを発生するのに対して、脂肪は 1g 当たり 9kcal であり、糖質やタンパク質の “2倍以上” のエネルギーを発生します。

    糖質タンパク質は 1g 当たり「4kcal」のエネルギーを発生する。
     脂肪は 1g 当たり「9kcal」のエネルギーを発生する。
     脂肪は、糖質タンパク質の “2倍以上のエネルギーを発生する。

 さらに、糖質と異なり、脂肪はいくら摂取しても血糖を上昇させないため、「インスリン」分泌を引き起こさないメリットがあります。「インスリン」が分泌されると、がん細胞の増殖が刺激されますが、脂肪をエネルギー源とした場合は「インスリン」による「がん細胞の増殖促進作用」を避けることができます。

 必須脂肪酸とは「リノール酸」「α-リノレン酸」「アラキドン酸」のことを言い、体内で合成することができず、食物から供給されなければならない脂肪酸のことです。「アラキドン酸」は「リノール酸」から生成されますが、充分な量の生成ができないため、同様に必須脂肪酸とされています。

 『魚油』に含まれ、高脂血症や動脈硬化予防に効果が明らかとされている「エイコサペンタエン酸EPA)」と「ドコサヘキサエン酸DHA)」は「α-リノレン酸」から生成されますが、最近では必須脂肪酸に入れることもあります。
 EPA と DHA は 細胞膜の構成成分や「プロスタグランジン」などの生理活性物質の材料として細胞が正常な機能を果たす上で必要不可欠な脂肪酸であり、生体内で合成できても必要十分な量を合成できないために食物から摂取する必要があるのです。

 脂肪を多く摂取すると 動脈硬化や脂肪肝になると誤解されることが多いのですが、糖質の摂取が少ない条件(糖質制限を行なっている条件下)であれば(脂肪を多く摂取しても)動脈硬化や脂肪肝の原因とはなりません。
 また、動物性の「飽和脂肪酸常温で固体になる油)」の摂取を減らして、「オレイン酸ω9系不飽和脂肪酸」の豊富なオリーブオイルや、「ω3系不飽和脂肪酸」の豊富な亜麻仁油(フラックスシードオイル)や 紫蘇油(エゴマ油)や『魚油(ドコサヘキサエン酸エイコサペンタエン酸 を多く含む)』を増やせば、心疾患や がんを予防する効果が得られることが明らかになっています。

 また『中鎖脂肪酸』は、消化管から吸収後、速やかに肝臓で分解されてエネルギーを産生し、脂肪組織に沈着し難いので、『中鎖脂肪酸』を増やせば、高脂肪食でも健康への心配はありません。
 『中鎖脂肪酸』はココナッツオイルに多く含まれますが、『中鎖脂肪酸』が 100% のオイル(MCTオイル)も市販されています(中鎖脂肪酸』については「318話」参照 )。



脂肪(油脂)は「グリセリン」と「脂肪酸」が結合している

 私たちは食物から様々な種類の「あぶら」を摂取しています。
 一般に、常温で液体のあぶらを 油(oil)、個体のあぶらを 脂(fat)と表記し、両方を総称して「油脂」と言います。

 ほとんどの『植物性油』や『魚油』は、常温で液体の油になります。
 一方、多くの陸上動物(牛脂豚脂人間の脂肪など)と 熱帯植物(ヤシ油パーム油ココアバターなど)のあぶらは、常温で個体の脂です。

 油脂は、3価のアルコールである「グリセロールグリセリンとも言う)」1分子に、3分子の脂肪酸 が結合した構造をしています(下図)。「グリセロール」には 手 (-OH) が3本あり、それに脂肪酸が結合して脂肪(油脂)になります。
 一般的には、脂肪酸が3個ずつ結合して「トリグリセリド中性脂肪)」と呼ばれます。
 脂肪の種類による違いは、「グリセロール」はすべて共通するため、脂肪酸の形態で説明されます。

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【図】
◆◆ 脂肪(油脂)は、3価のアルコールである「グリセロールグリセリン)」1分子に、3分子の脂肪酸が結合した構造をしている(図の上)。「グリセロール」には 手 (-OH) が3本あり、それに脂肪酸が結合して脂肪(油脂)になる。
 R1, R2, R3 と示す脂肪酸は、1個ないし複数個の炭化水素(CH2)の連結した鎖 (炭化水素鎖)からなる。
 脂肪酸の鎖(R1, R2, R3)の構造の違い(飽和脂肪酸 や 不飽和脂肪酸 など)によって油脂の性状が違ってくる。
 脂肪の種類による違いは、「グリセロール」はすべて共通するため、脂肪酸の形態で説明される。◆◆


 脂肪酸は、1個ないし複数個の「炭化水素CH2)」の連結した鎖(炭化水素鎖)からなり、その鎖の両末端は「メチル基CH3)」と「カルボキシル基COOH)」で、基本的な化学構造は「CH3CH2CH2 ・・・ CH2COOH」と表わされます。

 脂肪酸には「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があり、「飽和脂肪酸」では、炭化水素鎖のすべての炭素が水素で飽和しています。一方、「不飽和脂肪酸」では、炭化水素鎖中に1個ないし数個の二重結合(CH=CH)が含まれます。
 「不飽和脂肪酸」中で、二重結合の数が2個以上のものを「多価不飽和脂肪酸」と言い、5個以上の二重結合を持つ脂肪酸を「高度不飽和脂肪酸」と呼びます。

 脂肪は、それを構成している脂肪酸の構造の違いによって、融点などの化学的性状が異なってきます。
 二重結合を持つ「不飽和脂肪酸」の多い脂肪は常温で液状になりますが、「飽和脂肪酸」になると固まりやすくなります。
 固まりやすい脂肪を多く摂取すると、血液がドロドロになって動脈硬化が起こりやすくなります。



ω3系 と ω6系 の「不飽和脂肪酸」は、その働きに大きな違いがある

 「リノール酸CH3(CH2)3 CH2CH=CHCH2CH=CH(CH2)7COOH 」では、CH3 に最も近い二重結合は、CH3 から6番目の C にあります。この位置に二重結合を持つすべての脂肪酸を「ω6系不飽和脂肪酸」に分類します。

 「α-リノレン酸CH3CH2C H=CHCH2CH=CHCH2CH=CH(CH2)7COOH 」では、CH3 に最も近い二重結合は、CH3 から3番目の C にあります。この位置に二重結合を持つすべての脂肪酸を「ω3系不飽和脂肪酸」に分類します。

 最近では「ω6」の代わりに「n-6」を用いて「n-6系不飽和脂肪酸」、そして「ω3」の代わりに「n-3」を用いて「n-3系不飽和脂肪酸」と呼ぶことが多くなっています(下図)。

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【図】
◆◆ω3系不飽和脂肪酸)」と「ω6系不飽和脂肪酸)」の化学構造。
 構造式では、連結部の炭素(C)と炭素と結合する水素(H)は省略されている。
 「メチル基CH3)」側から数えた炭素の番号は「ω1(あるいは n-1)」「ω2(あるいは n-2)」と表示する。
 最初の二重結合が「ω3」の位置にある「不飽和脂肪酸」を「ω3系不飽和脂肪酸」あるいは「n-3系不飽和脂肪酸」と言い、「ω6」の位置にある「不飽和脂肪酸」を「ω6系不飽和脂肪酸」あるいは「n-6系不飽和脂肪酸」と呼ぶ。◆◆


 「ω6系不飽和脂肪酸」は リノール酸  γ-リノレン酸  アラキドン酸 のように代謝されていき、「アラキドン酸」から プロスタグランジンロイコトリエントロンボキサン などの重要な生理活性物質が合成されます。
 「プロスタグランジン」などの「アラキドン酸」代謝産物は「炎症」や 細胞の「がん化」を促進したり、がん細胞の増殖を速める作用があるのですが、体のいろいろな生理作用に必要であるため、動物は食物(植物 及び 肉類)から「リノール酸」を摂取しなければ生存できません。

 「ω3系不飽和脂肪酸」は α-リノレン酸  エイコサペンタエン酸EPA)  ドコサヘキサエン酸DHA) と代謝されていきます。「ω3系不飽和脂肪酸」は「炎症」や「アレルギー」を抑え、血栓の形成や 動脈硬化や「がん細胞の発育」を抑える作用があります(ω3系不飽和脂肪酸」には「抗炎症作用」や「抗がん作用」があります )。

 したがって、食物中の「α-リノレン酸 / リノール酸」の比を上げると、血栓性疾患、脳梗塞 及び 心筋梗塞、炎症、アレルギー、発がん、がんの転移、高血圧などの発症率が低下すると考えられています。

 EPA や DHA を前駆体として生成される「レゾルビンResolvin)」や「プロテクチン(Protectin)」という物質が、「炎症の収束」に重要な役割を果たしていることが明らかになっています。つまり、DHA や EPA を多く摂取すると体内の「炎症」を抑制し、これが「がん予防効果」の一つのメカニズムになっているようです。



DHA と EPA は「抗炎症性メディエーター」の前駆体

 DHA や EPA には「抗炎症作用」や「鎮痛作用」があります。
 実際に「関節炎」などの痛みを緩和し、「CRP」などの「炎症性マーカー」を低下させる作用もあります。

 そのメカニズムとしては、「プロスタグランジンE2」などの「炎症」を引き起こす物質を生み出す「ω6系」の「アラキドン酸」が「ω3系」の DHA や EPA に置き換えられ、したがって「炎症物質」ができ難くなるから、と言われていました。
 すなわち、「ω3系不飽和脂肪酸」を多く摂取すると、細胞膜中の「ω3系不飽和脂肪酸」が増加して「アラキドン酸」濃度が低下するので、その結果「アラキドン酸」由来の「炎症促進性物質」の産生が抑制される、という機序です。

 しかし、最近の研究では、「ω3系不飽和脂肪酸」の DHA と EPA が「炎症を抑える物質」を生成することによって、能動的に「炎症を抑制する」ことが明らかになっています。

ここは非常に大事なところです。「ω3系不飽和脂肪酸」である「ドコサヘキサエン酸DHA)」と「エイコサペンタエン酸EPA)」が「炎症を抑える物質」を生成することにより、能動的に「炎症を抑制する」という機序があります。
 これこそ「ω3系不飽和脂肪酸」の有する「抗炎症作用」であり、癌の「炎症」を抑制して 癌の増殖悪性化浸潤転移を抑制し、癌の進行を阻害します。この「ω3系不飽和脂肪酸」の「抗炎症作用」が癌治療に貢献してくれるのです。
 「ω3系不飽和脂肪酸」には、このような「抗炎症作用」や「抗がん作用」があり、「抗腫瘍効果」を発揮するのです。
 逆に「ω6系不飽和脂肪酸」は、癌の「炎症」を促進する作用があり、癌の増殖悪性化浸潤転移進行を促進します。

    ω3系不飽和脂肪酸  炎症を抑制する作用 〔抗炎症作用〕 … 魚〔青身魚〕に多い
    ω6系不飽和脂肪酸  炎症を促進する作用 〔向炎症作用〕 … 肉製品に多い

 したがって「抗腫瘍効果」を積極的に高めるための「癌治療に最適な脂質の摂取」は、「ω3系不飽和脂肪酸」の摂取を多くし、「ω6系不飽和脂肪酸」の摂取を少なくする、ということになりますブログ管理人



 外傷や感染などに反応して「急性炎症反応」が起こりますが、異物の排除が完了すると「炎症反応」は速やかに消散し、組織の修復過程に移行します。「炎症反応」が終了することを「炎症の収束resolution of inflammation)」と言います。
 「炎症の収束」は、これまで「起炎反応」の減弱化によると考えられてきましたが、最近の研究で、受動的なものではなく、能動的な機構であることが明らかになっています。

 「急性炎症」の特徴(症状)は、白血球の組織への浸潤に伴う 浮腫発赤発熱痛み などで、これらの反応には「アラキドン酸」から生成される「プロスタグランジン」や「ロイコトリエン」などの「脂質メディエーター」が関与します。
 これらの物質によって、好中球の浸潤や活性化、血管透過性の亢進などの「炎症反応」が起こります。

 「炎症の収束」過程においては「炎症性サイトカイン」の産生が抑制され、血管透過性が正常に戻り、好中球の遊走阻止や浸出液中のリンパ球の除去や、「マクロファージ」による死滅した細胞の除去などが起こります。
 この「炎症の収束」過程には、EPA や DHA などの「ω3系不飽和脂肪酸」から体内で生成される「レゾルビン」や「プロテクチン」という「抗炎症性メディエーター」が関与します。

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 つまり、DHA や EPA は「アラキドン酸」と競合することで「炎症性ケミカル・メディエーター」の産生を阻害するだけでなく、「抗炎症性(炎症収束性)の脂質メディエーター」を生成することによって積極的に「炎症を抑制する作用」があるということです。

 EPA や DHA の「抗炎症作用」や「がん予防効果」や「心血管保護作用」や「脳神経系保護作用」など多くの作用に、EPA や DHA から代謝されて生成される「抗炎症性(炎症収束性)の脂質メディエーターレゾルビン や プロテクチン)」が関与しているようです。



がんの「ケトン食療法」では、「ω3系不飽和脂肪酸」と『中鎖脂肪酸』の摂取を増やす

 糖尿病の治療や 減量目的での「糖質制限」や「ケトン食」では、動物性脂肪や「ω6系不飽和脂肪酸」の摂取に関しては問題にしていないようです。
 確かに、糖質の摂取を減らした条件では、動物性の「飽和脂肪酸」も、食用油に含まれる「ω6系不飽和脂肪酸」も、あまり問題にはならないかもしれません。
 しかし、がん治療においては、少しでも「抗腫瘍効果」を高めることが必要です。
 その目的(癌治療の目的)では、「ω3系不飽和脂肪酸α-リノレン酸エイコサペンタエン酸ドコサヘキサエン酸)」の摂取を増やし、「ω6系不飽和脂肪酸リノール酸γ-リノレン酸アラキドン酸)」や 動物性の「飽和脂肪酸」の摂取を減らすことが大切です。

    癌治療の目的で、つまり「抗腫瘍効果」を高める目的で「ケトン食療法(糖質制限食)」を行なう場合は、
     ω3系不飽和脂肪酸α-リノレン酸エイコサペンタエン酸ドコサヘキサエン酸)の摂取を増やし、
     ω6系不飽和脂肪酸リノール酸γ-リノレン酸アラキドン酸)や 動物性の「飽和脂肪酸」の摂取を減らす。

 ケトン体の産生を増やす目的では『中鎖脂肪酸 中性脂肪』の摂取を増やすことが重要です。

   「ブドウ糖の代替エネルギー源」である「ケトン体」の産生を増やし、
     安全に
「ケトン食療法(糖質制限食)」を行なうには『中鎖脂肪酸』の摂取を増やすことが重要。

 したがって、ω3系不飽和脂肪酸」と『中鎖脂肪酸 中性脂肪中鎖脂肪)』を増やした「ケトン食(糖質制限食)」が、がん治療に有効する、という結論になります。

    したがって、癌の「ケトン食療法(糖質制限食)」として有効する「脂質の摂取」は、
     ω3系不飽和脂肪酸」と『中鎖脂肪酸』の摂取を増やして「併用」した組み合わせになる。



 以下のような動物実験の報告があります。

 人間の胃がんをヌードマウスに移植した実験モデルで、「ω3系不飽和脂肪酸」と『中鎖脂肪酸』を使った「ケトン食(糖質制限食)」で飼育すると、がんの増殖が遅くなった、という報告です。


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   Growth of human gastric cancer cells in nude mice is delayed
      by a ketogenic diet supplemented with omega-3 fatty acids and medium-chain triglycerides.

    (ヌードマウスにおけるヒト胃がん細胞の増殖は、
     「オメガ3系脂肪酸」と『中鎖脂肪酸 中性脂肪』を加えた「ケトン食」によって遅くなる

    〔BMC Cancer 8:122. 2008年


【要旨】

〔研究の背景〕
 がん細胞の代謝において最も特徴的な点は、グルコース(ブドウ糖)の消費が多く、酸素の存在下でもグルコース(ブドウ糖)をピルビン酸から乳酸に変換する経路が亢進していることである。
 「好気性解糖系Aerobic glycolysis)」あるいは「ワールブルグ効果Warburg effect)」として知られているこの現象は、タンパク質が普通で糖質を減らし、「ω3系不飽和脂肪酸」と『中鎖脂肪中性脂肪』の多い高脂肪食による「ケトン食」を、がんの治療に利用する際の根拠になっている。

〔方法〕
 24匹のメス NMRI ヌードマウスに、ヒト胃腺がん細胞株 23132/87 のがん細胞を皮下に移植した。
 移植後、マウスは2つの群にランダムに分け、1群(n=12)には「ケトン食」を与え、もう一群(n=12)には通常のエサを与えた。食餌は自由摂取とした。
 腫瘍の体積が 600~700mm3 に達した時点で、実験は終了(屠殺)した。
 両群において、腫瘍の増大速度や 生存期間(がん細胞の移植から終了の腫瘍体積に達した時点までの期間)を比較した。

〔結果〕
 「ケトン食」の食餌に、マウスはよく受容した。
 「ケトン食」を与えた群の腫瘍の増殖は、通常のエサを与えた群の腫瘍の増大速度よりも著明に遅くなっていた。
 実験終了の腫瘍体積(600~700mm3)に達するまでの期間は、「ケトン食」群が 34.2±8.5日 であったのに対して、通常の食餌の群では 23.3±3.9日 であった。
 移植後、20日の段階で、平均腫瘍体積は通常食群との差を維持しながらも、「ケトン食」群の腫瘍も早く増大した。
 しかしながら、「ケトン食」の群では、腫瘍組織に壊死部分が大きく広がり、生きた がん細胞がある領域でも、腫瘍血管が乏しい組織所見を呈していた。
 両群のマウスの腫瘍組織において、壊死組織の周囲の生存した がん細胞では「グルコース・トランスポーター-1」と「トランスケトラーゼ様1酵素(transketolase-like 1 enzyme)」の発現を示して「解糖形質(glycolytic phenotype解糖系主体でエネルギーを産生している状態)」を示した。

〔結論〕
 「ω3系不飽和脂肪酸」と『中鎖脂肪酸 中性脂肪』を多く加えたカロリーを制限しない「ケトン食」は、マウスの移植腫瘍の実験モデルで、腫瘍の増大速度を遅くした。
 がん細胞の浸潤や転移などの がん細胞の性質に対する「ケトン食」の効果を、さらに検討する必要がある。


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 「ω3系不飽和脂肪酸」自体に様々な「抗がん作用」や「抗がん剤の副作用軽減作用」があります。
 DHA が がん細胞の増殖速度を遅くしたり、転移を抑制し、腫瘍の「血管新生」を阻害し、がん細胞に細胞死(アポトーシス)を引き起こすことなどが、多くのがん細胞で示されています。
 「プロスタグランジンE2」は「血管新生」を促進するので、「プロスタグランジンE2」産生を阻害する DHA は腫瘍血管の新生を阻害するようです。

 その他にも「抗がん剤」の効果を増強し副作用を軽減する効果や「がん性悪液質」を改善する効果なども報告されています。
 「がん性悪液質」とは、がん細胞や「炎症細胞マクロファージなど)」から産生される「炎症性サイトカインTNF-αIL-6 など)」によって体重減少や食欲不振などの症状が出る状態です。
 DHA や EPA には「TNF-α」や「IL-6」などの「炎症性サイトカイン」の産生を抑える「抗炎症作用」があります。

ここも非常に大事なところです。「ω3系不飽和脂肪酸」である「ドコサヘキサエン酸DHA)」と「エイコサペンタエン酸EPA)」には 癌の「炎症」を促進する「炎症性サイトカインTNF-αIL-6 など)」の産生を抑制する「抗炎症作用」があります。「炎症性サイトカイン」とは、癌細胞や「マクロファージ」などの「炎症細胞」が産生する「炎症を促進する作用」を持つ物質であり、この「炎症性サイトカイン」が産生されるほど 癌の「炎症」が促進し、癌の増殖悪性化浸潤転移進行が促進します。癌の「炎症」を抑制するには「炎症性サイトカイン」の産生を抑制することが重要なのです。
 「炎症」を促進する元になる「炎症性サイトカイン」の産生を抑制することは、癌の「炎症」が促進する原因を直接排除することができるので、「ドコサヘキサエン酸DHA)」と「エイコサペンタエン酸EPA)」が有する「炎症性サイトカイン」の産生を抑制する「抗炎症作用」は「炎症促進の元」を断つ重要な役割を担っているのですブログ管理人



 (また、DHA や EPA には)免疫状態を改善し、感染症の予防効果も指摘されています。
 手術前や手術後に EPA や DHA を1日 2~3g 補充した食事は、手術後の「炎症」を軽減し、体重減少や栄養状態の悪化を防ぐ効果がある、という臨床試験の結果が多数報告されています。
 手術侵襲によって挫滅した組織で「炎症反応」が起こり、「炎症性サイトカイン」の産生などが原因となって筋肉や体重の減少が起こりますが、EPA や DHA は「炎症性サイトカイン」の産生を抑えるなどの作用によって筋肉の異化を抑制し、体重減少を予防し、術後の経過を良くします。

 このように DHA や EPA や「α-リノレン酸」のような「ω3系不飽和脂肪酸」は がんの発育を抑制し、「アラキドン酸」のような「ω6系不飽和脂肪酸」は がんの発育を促進するので、摂取する「ω3系不飽和脂肪酸」と「ω6系不飽和脂肪酸」の比が「腫瘍の発育」に影響することになります。



「ω3系不飽和脂肪酸」と『中鎖脂肪酸 中性脂肪』を多く摂取する場合の安全性

 「ω3系不飽和脂肪酸」の健康作用は確立されています。
 『中鎖脂肪酸 中性脂肪』も、未熟児や 外科手術後の患者さんや 腎臓疾患の患者さんの栄養補充や、アルツハイマー病の治療目的で使用されています。スポーツ選手のウェイトコントロールにも利用されています。

 この「2種類の脂肪酸(ω3系不飽和脂肪酸  中鎖脂肪酸 中性脂肪)」を適量摂取する場合の健康作用と安全性については問題ないと言えますが、この「2つの脂肪」を大量に摂取しても問題ないかどうかは不明です。
 そのような研究がまだ少ないからです。


 適量を摂取した場合の臨床報告を幾つか紹介します。

 『中鎖脂肪酸 中性脂肪medium-chain triglyceride)』と「ω3系不飽和脂肪酸ω-3-polyunsaturated fatty acid)」の併用投与は、未熟児の栄養補助に利用されメリットがある、という報告があります。以下のような論文があります。


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   Cholestasis, bronchopulmonary dysplasia,
      and lipid profile in preterm infants receiving MCT/ω-3-PUFA-containing or soybean-based lipid emulsions.

    (『中鎖脂肪酸 中性脂肪』と「オメガ-3系多価不飽和脂肪酸」、あるいは、
      大豆をベースにした脂肪乳剤の投与を受けた未熟児における胆汁うっ滞と気管支肺異形成症と脂質組成

    〔Nutr Clin Pract. 27(6):817-24. 2012年


 「Lipid emulsion」というのは「脂肪乳剤」で、栄養補充の目的で「経口的」あるいは「非経口的(静脈注射など)」に投与されます。
 この研究では、出産時の体重が少ない未熟児282人(超低出生体重129例と低出生体重153例)を対象に、脂肪乳剤の非経口投与(静脈注射)を行なっています。
 脂肪乳剤として『中鎖脂肪酸 中性脂肪medium-chain triglycerideMCT)』と「オメガ-3系多価不飽和脂肪酸ω-3-polyunsaturated fatty acidPUFA)」を混ぜた脂肪乳剤(MCT / PUFA)か、大豆油をベースにした脂肪乳剤(soybean-based lipid emulsion)を7日間以上使用し、その栄養学的な効果を比較しています。
 その結果、超低出生体重(very low body weight)のグループにおいては、大豆油をベースにした脂肪乳剤を投与されたグループに比較して、MCT と PUFA を混ぜた脂肪乳剤を投与したグループのほうが、胆汁うっ滞や気管支肺異形成症(未熟児における慢性肺損傷で、酸素補給や長期間の機械的人工換気によって引き起こされる)の頻度が低く、善玉コレステロールの HDL は高く、コレステロールと HDL の比は低くなっていました。
 低出生体重(low body weight)のグループでは、差は認められませんでした。


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 この研究では、脂肪乳剤の投与量は 1.6~3.6g/kg/日 です。
 一般に、小さいほど体重 1kg 当たりの栄養摂取量は増えます(体重より体表面積のほうに比例するため)。
 例えば、基礎代謝基準値は、男性の1~2歳で 61.0kcal/kg/日 で、18~29歳の男性で 24.0kcal/kg/日 です。
 つまり、新生児と比較して、成人の摂取量の目安としては、体重換算で 2分の1 から 3分の1 程度が推奨されます。
 したがって、新生児で 1.6~3.6g/kg/日 の投与量は成人では 0.6~1.5g/kg/日 程度になります。

 体重 60kg の成人が「ケトン食(糖質制限食)」を実践するとき、『中鎖脂肪酸 中性脂肪』や「ω3系不飽和脂肪酸」などの脂肪を 90g 程度摂取するのは、安全性上、特に問題は無いと言えます。


 『中鎖脂肪酸 中性脂肪』や「ω3系不飽和脂肪酸」や「オリーブオイル」は、腸の「炎症性疾患」を改善する、という報告もあります。


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   Impact of environmental and dietary factors on the course of inflammatory bowel disease.
    (「炎症性腸疾患」の経過における環境的要因と食事要因の影響
    〔World J Gastroenterol. 2012 Aug 7;18(29):3814-22.


 この論文は、潰瘍性大腸炎やクローン病のような「炎症性腸疾患」の臨床的経過に及ぼす喫煙と食事の影響に関してまとめた総説です。
 食事に関しては、「炎症性腸疾患」の患者はできるだけ多様な食事(いろいろ食品をバランス良く)が推奨される、と記載されています。
 食品成分による「炎症性腸疾患」の治療効果という観点からは『低脂肪の食事』が推奨されるのですが、「オリーブオイル」と『中鎖脂肪酸 中性脂肪』と「ω3系不飽和脂肪酸」は治療効果がある、と記述されています。
 「オリーブオイル」は多く含まれる「抗酸化物質」が有用で、『中鎖脂肪酸 中性脂肪』は容易にエネルギー(ケトン体)になる点と「免疫調節作用」があるので「炎症性疾患」に治療効果を発揮する、と解説されています。


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 ラットを使った「炎症性腸疾患」の動物モデルでの検討では、『中鎖脂肪酸 中性脂肪』や「ω3系不飽和脂肪酸」や「オリーブオイル」に治療効果があることが示されています。

 例えば、次のような研究があります。


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   Enteral diets enriched with medium-chain triglycerides and N-3 fatty acids
      prevent chemically induced experimental colitis in rats.

    (『中鎖脂肪酸 中性脂肪』と「N-3脂肪酸」の豊富な食餌は、ラットの薬剤誘発性の実験的大腸炎を予防する
    〔Transl Res. 156(5):282-91.2010年


 ラットに「トリニトロベンゼンスルホン酸」を投与して実験的に大腸に「炎症」を起こす実験モデルで、『中鎖脂肪酸 中性脂肪』と「N-3脂肪酸(ω3系不飽和脂肪酸)」が「炎症」を軽減する、という報告です。


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 以上のような報告から、『中鎖脂肪酸 中性脂肪』と「ω3系不飽和脂肪酸」と「オリーブオイル」などでカロリーの 60~70% 程度を脂肪から摂取しても問題ないと推測されます。


 私(福田一典 医師)自身における人体実験では、

    魚油(脂の乗った魚の刺身か煮付けを 200g 程度
    亜麻仁油(10g/日
    DHA / EPA のサプリメント(2~3g/日
    オリーブオイル(20g/日程度
    中鎖脂肪酸 中性脂肪(MCTオイルを1日 60~80g 程度
    ナッツ類(クルミピスタチオピーナッツなどを1日 50~100g 程度

 以上をほぼ毎日摂取して約1年が経過しましたが、特に問題は出ていません。

 糖質からのカロリーは 10% 程度、タンパク質からのカロリーは 20~30% です。

 脂の乗った魚の刺身か煮付け、豆腐、納豆、豆乳、枝豆、ナッツ類(クルミピスタチオなど)、アボカド、葉っぱものの野菜(葉菜類の野菜)、肉は内臓(レバーハツなど) 、卵が主な食材で、これに MCTオイル(マクトンオイル)、亜麻仁油、オリーブオイルを振り掛けたり、混ぜたりして食事をつくると、飽きはこないと思います。

 甘味や糖質は中毒になるので(348話」参照 )、摂らないと欲しくはならないようです。
 がん患者さんを対象にした「ケトン食(糖質制限食)」は、工夫次第で苦痛なく、食事の楽しみも犠牲にせずに実行できると思います。




      福田式 がんを遠ざけるケトン食レシピ

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