この記事は、『銀座東京クリニック』院長の「福田一典」医師が公開されています「『漢方がん治療』を考える」から「310)グリセミック負荷(ブドウ糖負荷)とがん」記事、また『銀座東京クリニック』のサイトにあります「◇ 糖質は可能なかぎり減らす」記事の2つの記事のご紹介です。

 この2つの記事は「同じテーマ」であり、「同一部分」を含みますので、私がまとめ直しました。
 気になる方は、リンクからご確認ください m(__)m

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 当記事は、「糖質制限食」を実行する上で重要な知識である「グリセミック指数Glycemic indexGI」と「グリセミック負荷Glycemic loadブドウ糖負荷」について非常に分かりやすく解説されており、この「2つの視点」から『癌患者は糖質を可能な限り減らすべきである』という理由がとても分かりやすく説明されています。

 また、「玄米食」の有効性についてもお話しされていますので、「糖質制限食」に玄米菜食を取り入れられている方には非常に参考になって頂けると思います。ぜひ、癌治療における「糖質制限食」の重要点を理解するための資料としてご覧になられてみてください。

 この「グリセミック指数GI値)」と「グリセミック負荷ブドウ糖負荷)」は、「糖質制限食」を実践する上で非常に重要な基礎的知識であり、「糖質制限食」を実行するのに上手に活用していきたい便利な知識です。
 「福田一典」医師は非常に分かりやすく解説してくださっていますから、「糖質制限食」を実行されている方は、この「グリセミック指数GI値)」と「グリセミック負荷ブドウ糖負荷)」の知識を身に付けて、これを上手に活かしながら、ご自分なりに賢い「糖質制限食」を行なわれてください。よろしくお願いします m(__)m

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 310)グリセミック負荷(ブドウ糖負荷)とがん
 【「『漢方がん治療』を考える(福田一典 医師)」
より 】

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【図】
◆◆ 食事から摂取した糖質は、素材によってブドウ糖(グルコース)として消化吸収される “速度” が異なる。
 「グリセミック指数Glycemic indexGI)」は “食品がどれほど血糖値を上げやすいかを示す指標” で、「グリセミック指数」の値(GI値)が高い食品は食後の血糖値の上昇が大きく、インスリンの分泌量が多くなる。
 「GI値」と「糖質の量」の積を「グリセミック負荷Glycemic loadブドウ糖負荷)」と言い、「グリセミック負荷」が大きい食事は血糖値を上げやすく、上昇した血糖値を下げるためにインスリンの分泌量も多くなる。
 インスリンはそれ自体に『がん細胞の増殖を促進する作用』がある。インスリンは脂肪の合成や蓄積を促進して肥満を引き起こし、肥満はインスリン抵抗性を高めるため、さらにインスリンの分泌が増えて悪循環を形成する。
 「グリセミック負荷」の高い食事はがんを促進することになり、「グリセミック負荷」を減らすことは、がん細胞の発生や増殖や進展を抑える効果がある。◆◆



糖質の適正摂取量とは

 食事の内容が「がんの発生率」に影響を及ぼすことは、現在ではよく知られています。
 「がんの発生に対する食事の関与」が具体的に指摘されたのは、1970年代の米国においてです。

 米国では1960年代には生活習慣病の増大により医療費が膨れ上がり、がんや心臓病の予防を目指した研究に巨額の予算がつぎ込まれるようになります。
 その成果の一つが、1977年の「アメリカ合衆国上院栄養問題特別委員会報告書(通称マクガバン・レポート)」という5000ページにも及ぶ膨大なレポートです。


             
             アメリカ上院栄養問題特別委員会レポート
              ~ いまの食生活では早死にする - 自分の健康を守るための指針



 このレポートでは『諸々の慢性病は「肉食中心の誤った食生活」がもたらした食原病である』とし、動物性脂肪や砂糖や食塩の摂り過ぎが心臓病やがんや脳卒中などの生活習慣病の発生に深く関与していることを指摘しました。
 これ以降、アメリカを筆頭に世界中で「食事を通じて病気を予防する研究や取り組み」が盛んになっていきました。

 1960~1970年代の米国の「食事が悪い」という観点からスタートしているため、まず動物性脂肪と肉と精製度の高い糖質(砂糖や精白した小麦粉など)の摂り過ぎの改善が目標になっています。
 野菜や果物や精製度の低い穀物が豊富で、食物繊維が多くカロリーが少ない食事が、健康的な食事でがん予防にも効果があるという点では、現在でも多くの研究者のコンセンサスが得られています。


 「脂肪の摂取量」に関しては、世界保健機構(WHO)は総エネルギーの15~30%、アメリカ心臓協会は25~35%、日本の厚生労働省の「健康日本21」では25%以下に減らすことを推奨しています。
 しかし、がんに対する脂肪の影響は「脂肪の種類」によって異なることが明らかになっています。

 動物性の飽和脂肪酸やオメガ6不飽和脂肪酸(リノール酸やアラキドン酸)の多い肉や植物油はがんを促進しますが、オリーブオイルやオメガ3不飽和脂肪酸の豊富な魚油(ドコサヘキサエン酸やエイコサペンタエン酸)や αリノレン酸の豊富な亜麻仁油や紫蘇油はがんや循環器疾患を予防することが知られています。例えば、オリーブオイルやアーモンドなどのナッツ類の豊富な地中海食はがんや循環器疾患の予防に有効であることが疫学研究で明らかになっています。
 つまり、脂肪の量よりは質(種類)が関係し、特にオメガ3系不飽和脂肪酸(魚油亜麻仁油紫蘇油)やオレイン酸の豊富なオリーブオイルやクルミなどのナッツ類を多く摂取するほうが健康には良いことになっています。

 つまり、厚生労働省が「健康日本21」で目標としている「脂肪のエネルギー比率を25%以下にする」というのは、あまり根拠が無いようにも思います。
 肥満を起こさない(カロリーがオーバーしない)条件で、しかも、オメガ3系不飽和脂肪酸やオリーブオイルを主体に摂取するのであれば、脂肪の取り過ぎががんや動脈硬化を促進する可能性が無いことは多くの研究で確かめられています。

脂肪が消化されると「脂肪酸」まで分解されて身体に吸収されますが、この「脂肪酸」は、身体が「ブドウ糖」に枯渇した時に “ブドウ糖の代替エネルギー源” として利用されます。ゆえに、「糖質制限」により「ブドウ糖」の摂取を抑制している体内環境下においては「ブドウ糖」の代わりに「脂肪酸」がエネルギー源として利用されますから、「糖質制限」をしているという条件下であるならば、脂肪を多めに摂取しても、何も問題は起こさないのです。
 「糖質制限」をせずに、糖質〔ブドウ糖〕を無制限でたらふく摂取している場合は、脂肪を多めに摂取するのは控えたほうが良いでしょう。脂肪を多めに摂取する場合は、必ず「糖質制限」とセットで考えられてください。脂肪を多めに摂取するのは、通常は「糖質制限」を安全に遂行する上での頼もしい手段として用います
ブログ管理人


 タンパク質は、通常は体重1kg 当たり1gくらいが基準になります。
 抗がん剤治療中などで体力や栄養素を消耗する場合は、体重1kg 当たり2~3gくらい必要という意見もあります。

 タンパク質は体を構成する成分の材料となるため、食事からの摂取が不足すると、体の機能の低下を引き起こします。
 しかし、過剰に摂取すると、肝臓や腎臓への負担や、高尿酸血症の問題もあります。
 低糖質ダイエットの代表である「アトキンス・ダイエット」の創始者のアトキンス(Atkins)博士は重度の心臓病にかかっていたと言われていますが、これは「糖質を減らそうとしてタンパク質に偏り過ぎる」という誤りを犯したと言われています。
 糖質を減らした分のカロリーを補う場合、タンパク質を過剰に摂取するよりは、(脂肪の)オリーブオイルやオメガ3系不飽和脂肪酸(魚油亜麻仁油紫蘇油)を増やすほうが良いと考えられます。
 糖質に代わるエネルギー源(ブドウ糖の代替エネルギー源)としては、タンパク質より脂肪のほうがより生理的です。

タンパク質は消化されて「アミノ酸」まで分解されてから身体に吸収され、脂肪は消化されて「脂肪酸」まで分解されてから身体に吸収されます。身体が「ブドウ糖」に枯渇した時には、この「アミノ酸」「脂肪酸」が「ブドウ糖」の代わりに “ブドウ糖の代替エネルギー源” として利用されます。
 身体が「ブドウ糖」に枯渇した時に「ブドウ糖」エネルギー源の代わりに優先して利用されるのは「脂肪酸」のほうです。「アミノ酸」よりも「脂肪酸」のほうが “ブドウ糖の代替エネルギー源” としての利用率が高いですブログ管理人


 「糖質の量」に関しては、タンパク質と脂質の量の制限から決められることになります。
 つまり、摂取カロリーの20~30%を脂肪から、10~20%をタンパク質から摂取するのが良い、という考えに立つと、糖質からのカロリー摂取が50~70%となります。
 100-20-20=60% というわけで、「糖質:脂質:タンパク質」の適正摂取比は、大雑把に「3:1:1」という結論になります。

 「脂肪やタンパク質はもっと減らしたほうが良い」という立場の人の中には糖質からのカロリーが70%以上を推奨する考えもありますが、一般的には60%前後に落ち着きます。
 「糖質は、精白度の低い穀物を主体にすれば、取り過ぎても問題ない」という考えは根強くあります。
 しかし、最近の研究では、「グリセミック指数」が低くても、トータルとして糖質の量が多く、「グリセミック負荷ブドウ糖負荷)」が大きければ、がんを促進する方向に働くようです。




 ◇ 糖質は可能な限り減らす
 【「がんの漢方治療と補完・代替医療 銀座東京クリニック(福田一典医師のクリニック)」より 】



炭水化物」と「糖質」と「食物繊維」

 炭水化物carbohydrateは「単糖」を構成成分とする有機化合物の総称で、
 代謝されてエネルギー源となる「糖質saccharides」と、
 人の消化酵素で消化されない(したがって、エネルギー源にならない)「食物繊維dietary fiber」に分けられます。
 つまり、炭水化物は「糖質」と「食物繊維」から成ります。

 糖尿病やダイエットの食事療法やケトン食療法において摂取制限の対象になるのは糖質であり、食物繊維はいくら摂取しても問題ありません。英語の「low-carbohydrate diet(低炭水化物食)」は、実質的には「糖質制限食」です。

 食物繊維には、腸内の乳酸菌を増やして腸内環境を良くするなど様々な健康作用があり、食物繊維が少ないと便秘の原因にもなります。糖質制限食を実践する時、食物繊維を積極的に増やすことも大切です。糖質が少なく食物繊維の多い食材としては、キノコ類や海草類、こんにゃく、おからがあります。

上述されていますように、現代栄養学では炭水化物を、人の消化酵素で消化されて〔分解されて〕エネルギー源になるものを「糖質」とし、人の消化酵素では消化できない〔分解できない〕ものを「食物繊維」としています。
 しかし、別の考え方では、炭水化物をすべて「糖質」として捉え、人の消化酵素で消化されて〔分解されて〕エネルギー源になる「消化吸収性」のものを『消化吸収性糖質』とし、人の消化酵素では消化できない〔分解できない〕「難消化性」のものを『難消化吸収性糖質』としている場合もあります。
 『消化吸収性糖質』とは、ショ糖、アルファデンプンなどの、人の消化酵素で消化されて〔分解されて〕エネルギー源になる「消化吸収性」の「糖質」です。
 また『難消化吸収性糖質』とは、難消化性デンプン〔ベータデンプンレジスタントスターチ〕、難消化性オリゴ糖糖アルコール、食物繊維などの、人の消化酵素では消化できない〔分解できない〕「難消化性」の「糖質」です。

 難消化性デンプン〔ベータデンプンレジスタントスターチ〕とは「生のデンプン」のことで、これは人の消化酵素では消化できない〔分解できない〕「難消化性」と言われていますが、実際には「消化し難い分解し難い)」という程度であり、幾分は消化されて〔分解されて〕「ブドウ糖」にはなりますけれど、「加熱したデンプン(アルファデンプン)」の「消化吸収性」の「糖質」のように思いっきり消化されてしまう〔分解されてしまう〕ようなことはありません。
 また、難消化性デンプン〔ベータデンプンレジスタントスターチ〕、難消化性オリゴ糖糖アルコール、食物繊維などの、人の消化酵素では消化できない〔分解できない〕「難消化性」の「糖質」である『難消化吸収性糖質』はエネルギー源にはならないと言われていますが、実際には、消化されずに〔分解されずに〕小腸を通過して大腸まで達し、大腸の腸内細菌に発酵分解されて『短鎖脂肪酸』というエネルギー源が産生されており、他にも『ビタミン』『ミネラル』『アミノ酸』『酵素』などの諸栄養や『水素ガス』も産生され、宿主である人間に提供されています。人間は腸内細菌が『難消化吸収性糖質』を発酵分解する時に産生するこれらの有効成分を摂取して活用しているのです。

 ここは重要なので、もう一度、まとめます。
 「消化吸収性」の「糖質」である『消化吸収性糖質』は、消化されて〔分解されて〕「ブドウ糖」エネルギー源になります。
 「難消化性」の「糖質」である『難消化吸収性糖質』は、消化されずに〔分解されずに〕小腸を通過して大腸まで達し、大腸にいる腸内細菌に発酵分解されて『短鎖脂肪酸』エネルギー源が産生されます〔他にも上述のような諸栄養が産生されます〕。
 要は、得られるエネルギー源の「種類」が違うだけです。ちなみに、『短鎖脂肪酸』エネルギー源は「ブドウ糖」よりも遥かに優れたエネルギー源です。

 以上の内容は、詳しくは次の記事の「冒頭の黄囲み部分」を参照してください。

    腸内細菌が「食物繊維」を発酵分解すると『短鎖脂肪酸』が産生されてカロリーとなり、
     『短鎖脂肪酸』は抗がん作用を有する - 福田一典医師【食物繊維サプリメントが有効】


 つまり「難消化性」である「食物繊維」からも〔エネルギー源の「種類」が違うだけで〕腸内細菌の発酵分解を介して優秀なエネルギー源が産生されている、ということです
ブログ管理人



まず「主食」を省く

 『中鎖脂肪ケトン食』の基本は、主食の「糖質」を極力省くことです。
 糖質の1日摂取量は40g以下を目標にします
 身体活動が多く摂取カロリーが多い人は、摂取カロリーの10%以下を糖質摂取量の目安にします。
 1回の食事につき、糖質が20gを超えないようにします。慣れてくれば、さらに減らしても問題ありません。

 ご飯パン麺類芋類は糖質が豊富なので摂らないようにします。
 果糖の多い甘い果物も避けます。果糖も体内でブドウ糖に変換されるからです。

 糖質を食べるにしても、「玄米」や「全粒粉小麦」など “精製度の低い炭水化物” を少量食べます。
 白米のご飯1杯(約150g)には約50gの糖質が含まれます。
 コンビニのおにぎり1個で糖質は約30g、食パン1枚で糖質は約20gが含まれます。

 炭水化物は「糖質」と「食物繊維」に分けられ、食物繊維はブドウ糖として利用されないため、いくら食べても構いません
 穀類やイモ類には食物繊維も含まれていますが、それより圧倒的に多い糖質が含まれています。

この最後のところは、いわゆる、穀類やイモ類には圧倒的に多い糖質が含まれているので、食べる量を少なくしたり控えたりすべきだ、ということですね。穀類は「全粒穀物」であれば「ブドウ糖」の摂取がそこそこ抑制されますが、芋類の場合は多量の「ブドウ糖」を摂取することになりますから、癌患者さんは芋類の食事は控えたり避けたりしたほうが賢明だと言えます。
 私は今では芋類なんて全然食べなくなりましたが、別にどうってことありません。芋類とは、穀物食ができない民族が主食にしていた食物です。穀物食ができている民族は芋類を食べなくても別にどうってことないですから、癌患者さんは芋類の食事は安心して避けられてください
ブログ管理人

 下の表にその一部を示しています。
 基本的に、ご飯やパンや麺類は食べないようにします。

食品名炭水化物タンパク質脂質
糖 質
食物繊維
食パン
44.4
2.3
9.3
4.4
フランスパン
54.8
2.7
9.4
1.3
うどん(ゆで)
20.8
0.8
2.6
0.4
そうめん(ゆで)
24.9
0.9
3.5
0.4
マカロニ・スパゲッティ(乾)
69.5
2.7
13.0
2.2
米(玄米)
70.8
3.0
6.8
2.7
玄米ご飯(炊飯)
34.2
1.4
2.8
1.0
米(精白米)
76.6
0.5
6.1
0.9
ご飯(精白米の炊飯)
36.8
0.3
2.5
0.3
ビーフン
79.0
0.9
7.0
1.6
もち
49.5
0.8
4.2
0.8
そば(ゆで)
24.0
2.0
4.8
1.0
ポップコーン
50.3
9.3
10.2
22.8
カステラ
62.6
0.6
6.2
4.6
大福もち
50.3
2.5
4.8
0.5
もなか
62.5
3.1
4.8
0.4
かりんとう・黒
74.5
1.7
7.4
11.8
塩せんべい(米菓)
82.3
0.8
7.8
1.0
あられ(米菓)
82.9
1.3
7.9
1.4
あんパン
47.5
2.7
7.9
5.3
シュークリーム
22.1
0.2
8.4
13.6
ポテトチップス
50.5
4.2
4.7
35.2
キャラメル
77.9
0.0
4.0
11.7
さつまいも(焼き)
36.5
3.5
1.4
0.2
じゃがいも(生)
16.3
1.3
1.6
0.1
じゃがいも(蒸し)
17.9
1.8
1.5
0.1
じゃがいも・フライドポテト
29.3
3.1
2.9
27.4

【表1】
◆◆ 食品100g中の「糖質」「食物繊維」「タンパク質」「脂質」の量。穀類や芋類からつくるお菓子には、糖質が非常に多い(「五訂 日本食品標準成分表:平成12年 科学技術庁 資源調査会編」より作成 )。◆◆




「グリセミック指数」と「ブドウ糖負荷」

 「グリセミック指数Glycemic indexGI)」とは、“食品がどれほど血糖値を上げやすいか” を示す指標です。
 食品中に含まれる炭水化物が消化されてブドウ糖に変化する “速さ” を、ブドウ糖を摂取した場合を「100」として相対値で表します。「糖質として同じ分量を摂取しても、素材が異なると血糖値への影響は異なる」という考えに基づいた指数です。

 「グリセミック指数」の値(GI値)が高い食品は食後の血糖値の上昇が大きく、インスリンの分泌量が多くなり、GI値が低い食品は血糖値の上昇が小さいのでインスリンの分泌も少なくて済みます。

 「インスリンは、がん細胞の増殖を促進する」ので、GI値の高い食品はがん細胞の発生や増殖や転移を促進することになります。がん予防で精製度の低い穀物が推奨されるのは、精製度の低い穀物ほどGI値が低く、インスリンの分泌を少なくできるからです。


 「グリセミック負荷Glycemic loadブドウ糖負荷)」は、〔グリセミック指数 ÷ 100〕×〔糖質の量〕で表されます。
 “ある食品を100g食べた時の血糖上昇の程度が、ブドウ糖を何g食べたのに相当するか” を示す数値です(下図)。

 つまり、血糖値に対する食品の影響は、この食品中に含まれる糖質の「グリセミック指数」と、糖質の含量の積である「ブドウ糖負荷グリセミック負荷)」によって決まります。下表にその一部を示しています。

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【図1】
◆◆ 食事から摂取した糖質は、素材によって、ブドウ糖(グルコース)として消化吸収される “速度” が異なる。
 「グリセミック指数Glycemic indexGI)は “食品がどれほど血糖値を上げやすいか” を示す指標で、「グリセミック指数」の値(GI値)が高い食品は食後の血糖値の上昇が大きく、インスリンの分泌量が多くなる。
 「GI値」と「糖質の量」の積を「グリセミック負荷Glycemic loadブドウ糖負荷)」と言う。◆◆


食品
グリセミック指数
(ブドウ糖=100)
100g 当たりの
糖質(g)
100g 当たりの
グリセミック負荷
せんべい
91
83
77
ご飯(白米)
89
32
29
ベークド・ポテト
85
20
17
マッシュポテト
85
14
11
82
83
68
おにぎり
80
35
27
ドーナツケーキ
76
48
36
ポップコーン
72
55
40
玉子かけご飯
72
24
17
食パン(精白小麦粉)
71
47
33
ビスケット
70
63
43
砂糖
68
100
68
カレーライス
67
41
27
うどん
62
27
17
蜂蜜
61
79
48
ご飯とみそ汁
61
31
19
アイスクリーム
61
26
16
さつまいも
61
19
11
パイナップル
59
10
6
ご飯と納豆
56
29
16
玄米(炊飯)
55
22
12
ポテトチップス
54
42
22
寿司
52
37
19
バナナ
52
20
10.4
オレンジジュース
52
9.2
4.8
全粒粉パン
51
45
23
ジャガイモ(ゆで)
50
19
9.5
マカロニ(ゆで)
47
27
13
ニンジン(生)
47
7.5
3.75
スポンジケーキ
46
57
27
ブドウ
46
15
6.7
ニンジンジュース
43
9.2
4
オレンジ
42
10
4.2
42
10
4.2
リンゴジュース
40
11.2
4.4
スパゲッティ(ゆで)
38
27
10
リンゴ
38
12.5
4.75
トマトジュース
38
3.6
1
なし
38
9.2
3.3
ヨーグルト
36
4.5
1.5
豆乳
32
9.2
2.8
牛乳
27
4.8
1.2
グレープフルーツ
25
10
2.5
カシューナッツ
22
26
6
ピーナッツ
14
12
2

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  甲田療法の『生玄米粉
   グリセミック指数 = 20、 100g当たりの糖質 = 70.8g、 100g当たりのグリセミック負荷 = 14.16

【表2】
◆◆ 主な食品の「グリセミック指数GI値)」と「グリセミック負荷ブドウ糖負荷)」。
International table of glycemic index and glycemic load values:2002(Am J Clin Nutr 76(1):5-56, 2002」より計算。
◆◆



私が当ブログサイトで推奨しています甲田療法の『生玄米粉食』は、癌の食事療法の主食として最適です。「生玄米」は消化され難い〔分解され難い〕「難消化性」の「難消化性デンプン〔ベータデンプンレジスタントスターチ〕」であるため、消化されずに〔分解されずに〕小腸を通過して大腸まで達し、大腸にいる腸内細菌に発酵分解されて『短鎖脂肪酸』エネルギー源が産生されます。
 ただ、「難消化性」と言うように “ 消化され難い〔分解され難い〕” という程度ですから、幾分は消化されて〔分解されて〕「ブドウ糖」になるところはありますが、その多くは消化されずに〔分解されずに〕小腸を通過して大腸まで達し、大腸にいる腸内細菌の発酵分解を介して『短鎖脂肪酸』が産生されます。

 人体の細胞は全部で60兆あると言われていますが、その中でも「赤血球」は人体の「3分の1」もの数を占めるほど非常に数多く存在しています。この「赤血球」はミトコンドリアを持たないため、解糖系によるエネルギー産生しかできないので、「赤血球」が利用できるエネルギー源は「ブドウ糖」だけになります。
 人体に数多く存在している「赤血球」が唯一利用できるエネルギー源は「ブドウ糖」ですから、『生玄米粉食』により幾分の「ブドウ糖」を摂取しても、その幾分摂取した「ブドウ糖」が血液中に大量に存在している「赤血球」を養ってくれます。

 『GI値グリセミック指数)』とは、炭水化物が消化されて「ブドウ糖」に変化する『速さ』を示しており、数値が大きいほど〔100に近いほど〕「ブドウ糖消化速度」が速く、数値が小さいほど〔0に近いほど〕「ブドウ糖消化速度」が遅いわけです〔GI値は「100(最大値)~ 0(最小値)」の間で表わします〕。
 『生玄米粉』の『GI値グリセミック指数)』は「20」ですから「ブドウ糖消化速度」が非常に遅く、「ブドウ糖」まで幾分消化されても〔分解されても〕非常にゆっくりと消化されていき〔分解されていき〕、その消化された〔分解された〕分の「ブドウ糖」はゆっくりと血流に流入していきますので、血液中が「ブドウ糖」で溢れ返るようなことはなく、血糖値もほぼ横ばいだそうですから、インスリンの分泌が非常に少なくて済むわけです。インスリンには『癌の増殖を促進させる作用』がありますので、インスリンの分泌が非常に少なければ、癌の増殖を促進させてしまう懸念もありません。「ブドウ糖」がゆっくりと血流に流入するため、血液中が「ブドウ糖」で溢れ返ることはなく、血流にゆっくりと流入した「ブドウ糖」は血液中に数多く存在している「赤血球」に先に利用されますので、「ブドウ糖」が癌細胞まで届く懸念もないでしょう。ここは、詳しくは次の記事を参照してください。

   『赤血球』はミトコンドリアを持たないため、「ブドウ糖」が唯一のエネルギー源です!
     生体にとって「ブドウ糖」は必須栄養です!【「ブドウ糖は要らない!」という誤識 】


 以上は非常に重要な視点なので、もう一度、まとめます。
 『生玄米粉食』は、幾分は「ブドウ糖」まで消化される〔分解される〕ものの、多くは消化されずに〔分解されずに〕小腸を通過して大腸まで達し、大腸にいる腸内細菌の発酵分解を介して『短鎖脂肪酸』になります。生玄米の『GI値グリセミック指数)』は「20」なので非常にゆっくりと消化され〔分解され〕、消化された〔分解された〕幾分の「ブドウ糖」はゆっくりと血流に流入します。そのため、血液中が「ブドウ糖」で溢れ返るようなことはなく、血糖値はほぼ横ばいなので、インスリンの分泌が非常に少なくて済み、インスリンによる『癌の増殖を促進させる作用』を懸念する心配もありません。
 また「ブドウ糖」がゆっくりと血流に流入するため、血液中が「ブドウ糖」で溢れ返ることがないことから、血流に流入した幾分の「ブドウ糖」は血液中に数多く存在している「赤血球」に先に利用されますので、「ブドウ糖」が癌細胞まで届くような懸念もありません。

 『生玄米粉食』は、穀物食の中で一番「ブドウ糖」の摂取を抑制することができる主食であり、しかも、「福田一典」医師が以下でお話しされていますような「玄米食の有効作用」がしっかりと得られますので、癌治療に最適な主食となるでしょう。
 世の中には「ブドウ糖さえ摂らなければ、癌は治る!」と思い込んでいる人たちが大勢いますけれど、「ブドウ糖を断てば、それだけで癌が治る!」などというような、癌治療とはそのような単純なものではありません。当然ながら「ブドウ糖」が癌を育ててしまうのは医学的な事実ですから、「ブドウ糖」の摂取を極力抑制せねばならないのは確かです。しかし、上述の如く、人体には「赤血球」という「ブドウ糖」を必要としている存在が数多くいますから、要は、癌を育てなくて済み、適宜な幾分の「ブドウ糖」の摂取が人体に数多く存在している「赤血球」を育てるのに役立ち、腸内細菌の発酵分解を介して『短鎖脂肪酸』という優秀なエネルギー源を多く得ることができる『生玄米粉食』のような「糖質の摂取の仕方」であれば良いのです。
 「玄米」という全粒穀物は、アメリカでも認められている優秀な食品です。「生の玄米」を「ミルサー」で粉にしてそのまま食べる『生玄米粉食』は、特に身体を丈夫にしてくれます。我が家は散々やってきましたから、これは強く実感していますし、甲田療法実践者の方々には常識的なことです。

 癌を改善して治すには「ただ、ブドウ糖を断っているだけ」ではダメであって、『癌体質体内に癌を生み出してしまう体内環境)』を改善しなければならないのです。栄養摂取の改善、血液の浄化、体内に蓄積している毒素の排毒解毒、腸内環境腸内細菌の改善、代謝機能免疫機能の改善、「酸性体質」や「酸化体質身体の酸化)」の改善など、癌を根本的に改善して治すためには、これらの「身体の改善」がどうしても必要なのです。しかも、これらは同時に「癌の再発予防」にもなるのですが、これらのことが「ただ、ブドウ糖を断っているだけ」で得られますか・・。癌の食事療法とは「ただ、ブドウ糖を断っているだけ」ではダメであり、もちろん「癌を育ててしまうブドウ糖を断つ」内容を含んだ「糖質制限食」である必要はありますが、それと同時に、上述のような『癌体質体内に癌を生み出してしまう体内環境)』をしっかりと改善し、身体の弱っている機能を改善して向上できるような食事療法でなければならないのです。

 癌は、身体の様々な機能が弱り果てて異常を発し、正常に機能しなくなることから起こる症状です。その一番大きな原因には「身体の酸化」がありますが、「抗酸化」「酸化還元」により「身体の酸化」を改善しながら、上述のような「身体の改善」も同時進行で併せて実行していかなければなりません。ですから、ただ「ブドウ糖を断てば、癌は治る!」とだけ思い込んでいるのは間違いなのです。
 ケトン食で「ブドウ糖」の摂取を大きく抑制しても、癌の勢いを止められなかった癌患者さんもいます。また、断糖食により「ブドウ糖」の摂取を完全に断ったことで体内の癌が消失しても、その後、糖質〔ブドウ糖〕を普通に摂り始めたら、また癌が再発した癌患者さんもいますが、この断糖食の症例は特に「体内の癌が消えたからと言って、それで癌が治ったことにはなっていない」という「癌の内実」を打ち明けているものです。普通に糖質〔ブドウ糖〕を摂り始めただけで癌が再発するなんていうのは「本当には癌が治ったわけではなかった」という証拠なのです。
 この「体内の癌が消えたからと言って、それで癌が治ったことにはなっていない」というのは、世間でもよく見られることであり、いわゆる「癌の手術」がそれです。手術で体内から “癌の塊” を取り除いて消したところが、その後、癌が何度でも再発している癌患者さんが大勢いますが、これは、手術で体内から “癌の塊” を取り除いただけで『癌体質体内に癌を生み出してしまう体内環境)』をまったく改善していなかったために起こることです。上述の「断糖食の失敗例」は、まさに「癌の手術後の再発」の事例にそっくりですね。やはり、体内の癌が消失しただけでは、癌が治ったことにはならないのです。癌は『癌体質体内に癌を生み出してしまう体内環境)』を改善してはじめて「癌を本当に治す道筋」に立つことができるのです。『癌体質の改善』とは「体内に癌を生み出すことのない身体につくり変える」という意味であり、ここは癌治療において一番重要な本質ですから、『癌体質の改善』は絶対に無視してはなりません。
 上述の「食事療法の失敗例」は、『癌体質体内に癌を生み出してしまう体内環境)』を改善する要素が少ない、もしくは、ほとんど持ち合わせていないために出てしまうのです。癌の食事療法とは『癌体質体内に癌を生み出してしまう体内環境)』を改善する要素を多く含んだものでなければなりません。
 また、今の癌は昔の「食事療法だけで治った癌」とは違って進化しており、悪性度の高い〔悪性化した〕癌の場合は食事療法だけでは治らなくなってきていますから、癌が悪化している癌患者さん、末期癌患者さんは『癌体質の改善』に役立つ食事療法に加え、他の『癌体質の改善』に役立つ自然療法を複合的に併用していろいろと組み合わせて行なうべきです。「食事療法だけで癌が治った」というのは昔の癌の話です。今の悪性化した癌は、昔の癌とは違って別物に進化しています。癌が悪化している癌患者さん、末期癌患者さんの場合は、必ず「食事療法プラスアルファ」で考えてください。
 以上の点は、いずれも癌治療において非常に重要な視点〔考え方〕ですから、これらの点をよくよく考慮して頂き、どうか、心に留め置いて頂きたいと思います
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 白米のご飯に含まれるデンプン(加熱したデンプンアルファデンプン)は、唾液の中のアミラーゼで「デキストリン」や「麦芽糖」に分解され、膵液と腸液に含まれる α-グルコシダーゼでブドウ糖(グルコース)に分解されて小腸ですぐに吸収されるので、「グリセミック指数」が極めて高くなります。
 一方、玄米は食物繊維が多く消化が遅いので、「グリセミック指数」は低くなります。
 同じ量でも、玄米ご飯の「グリセミック負荷」は、白米のご飯の半分以下になります。

生米のデンプンは「ベータ構造」をしたデンプンで、これを「ベータデンプン」と言いますが、この「ベータデンプン」は、人間の消化酵素では消化し難い「難消化性デンプン」ですから、幾分は消化されて「ブドウ糖」になるものの、多くは未消化のまま小腸を通過して大腸まで達し、大腸にいる腸内細菌に発酵分解されて『短鎖脂肪酸』というエネルギー源が産生されます。この『短鎖脂肪酸』は「ブドウ糖」よりも優れたエネルギー源です。
 生米の「ベータデンプン」を水と一緒に加熱すると〔煮沸すると〕糊化して〔アルファ化して〕「アルファ構造」のデンプンとなります。これを「アルファデンプン」と言います。この「アルファデンプン」は人間の消化酵素で消化することができますので、生米を煮沸して炊飯した「ご飯」、また、炊飯した もち米 からつくられている「餅」などは、思いっきり「ブドウ糖」の摂取となります
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 ベークド・ポテトやマッシュポテトのように柔らかく焼いたジャガイモのデンプン(加熱したデンプンアルファデンプン)は、すでにブドウ糖の小さな結合である「デキストリン」に熱分解されていて、唾液の消化酵素に素早く分解されてしまいます。食後、短時間でブドウ糖として吸収されるので、ブドウ糖を直接摂取したのと同じくらいの血糖上昇効果を持っています。

 砂糖は「ブドウ糖(グルコース)」と「果糖(フルクトース)」が結合した二糖類です。
 砂糖は腸液に含まれるサッカラーゼという消化酵素によって「ブドウ糖」と「果糖」に分解されて小腸から吸収され、血中に入ります。この反応は短時間で起こるため、血糖値を急激に上昇させ、インスリンの分泌を促進します。
 「ブドウ糖」は小腸上皮細胞において、能動輸送と言ってエネルギーを使って積極的に吸収しますが、「果糖」は拡散による消極的な吸収となり、吸収が遅いため、同じ糖質の量で比較する「グリセミック指数」は低くなります。しかし、砂糖は糖質が100%なので、「ブドウ糖負荷」は高くなります。

 つまり、「血糖値」に対する食品の影響は、その食品中に含まれる糖質の「グリセミック指数」と「糖質の含量」の積である「ブドウ糖負荷」によって決まります。「グリセミック指数」が低い食品でも大量に摂取すれば、インスリンの分泌量は増えます。玄米のご飯でも多く食べれば、インスリンの分泌が増えます。

ここは、とても大切なところです。いくら玄米が体に良いからと言って、玄米を一日に2合も3合もたらふく食べて良いわけではありません。玄米は絶対に食べ過ぎてはならないのです。私が理想とする「一日の玄米の摂取量」は5勺~1合までです。これで足りない人は1合5勺までにしておきましょうブログ管理人

 バナナとリンゴを同じ重さ(100g)だけ食べた場合、(ブドウ糖の摂取量は、それぞれ次のようになります。
 バナナの糖質の「グリセミック指数」は52で、100g中の糖質の量は20gなので、「ブドウ糖負荷」は10.4になります。これは、ブドウ糖を「10.4g」摂取するのに相当します(バナナ100gで、ブドウ糖を「10.4g」摂取するのに相当します)。
 リンゴの場合は、「グリセミック指数」38の糖質を100g中「12.5g」含むので、「ブドウ糖負荷」は4.75になります(リンゴ100gで、ブドウ糖を「40g」摂取するのに相当します)。
 つまり、「血糖値」に対する影響では、バナナとリンゴを同じ量食べた場合、バナナのほうが2倍以上の影響があることになります。

 また、ニンジンジュースは100g当たりの「ブドウ糖負荷」は4程度ですが、これを1リットリ飲むと「ブドウ糖負荷」は40になります(ニンジンジュース100gで、ブドウ糖を「40g」摂取するのに相当します)。これは、砂糖60gを摂取するのと同じ「ブドウ糖負荷」になります。
 ニンジンジュースは「カロテノイド」を多く摂取できますが、「ブドウ糖負荷」を高める点が気になります。
 野菜ジュースは、糖質が少ない野菜を主体にするのが良いと言えます。



「グリセミック指数」の高い食品は取らない

 『中鎖脂肪ケトン食』の場合、糖質の摂取は総カロリーの10%以下を目標にします。
 1日2400kcal の食事で糖質は60g以下になります。
 糖質を摂取する場合も、「グリセミック指数」の低い食品を選ぶようにします。

 「グリセミック指数」の高い炭水化物は食後に血糖が上がりやすく、そのため、インスリンの分泌が増えるので、がんや動脈硬化を促進する作用があります。
 豆やナッツや(全粒穀物や)雑穀の炭水化物は「グリセミック指数」が低く、精製した穀物(精白穀物)や砂糖(精白糖)やこれらを使ったお菓子類(せんべいクラッカー餅など)は「グリセミック指数」の高い炭水化物です。

 消化吸収の効率や味を良くする目的で精製加工したり、砂糖を多く使った「グリセミック指数」の高い食品の摂取が近年多くなっています。このような「グリセミック指数」の高い食品は、肥満や糖尿病やがんのリスクを高めることが明らかになっています。その主な理由は、インスリンの分泌が増えるからです。
 インスリンを多く出す食事はがんを進行させ、インスリンの分泌を減らすだけでがんを予防し、(がんの)増殖を抑制する効果があることが知られています。
 したがって、同じ量の糖質を摂取する時も、「グリセミック指数」の低いものを摂取することが大切です(下図)。

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【図2】
◆◆グリセミック負荷ブドウ糖負荷)」が大きい食事は血糖値を上げやすく、上昇した血糖値を下げるためにインスリンの分泌量も多くなる。インスリンはそれ自体に、がん細胞の増殖を促進する作用がある。インスリンは脂肪の合成や蓄積を促進して肥満を引き起こし、肥満はインスリン抵抗性を高めるため、さらにインスリンの分泌が増えて悪循環を形成する。
 「グリセミック負荷ブドウ糖負荷)」の高い食事はがんを促進することになり、「グリセミック負荷ブドウ糖負荷)」を減らすことは、がん細胞の発生や増殖や進展を抑える効果がある。◆◆


 肉や魚、豆腐、卵、ナッツ類、種子類、アボカド、葉もの野菜や油脂類は「グリセミック指数」のデータはありません。
 これらの食品は糖質をまったく含有しないか少な過ぎるので、「グリセミック指数」を測定できないためです。
 本質的にこれらの食物は、単独では血糖値にほとんど影響を与えません。

 がんの食事療法の定番の「玄米菜食」や「ゲルソン療法」などは、玄米や雑穀や野菜が豊富で、動物性食品を減らすことが基本になっています。玄米や雑穀など「グリセミック指数」が低い炭水化物は「インスリンの分泌を抑える」という観点からは、がん細胞の増殖を促進しない効果はあります。このような食事は健康的であり、がんの予防には向いているように思います。

 しかし、現在存在しているがん組織を縮小させる効果は弱いと言えます。
 それは、がん細胞が必要とするエネルギーと物質合成の材料である「ブドウ糖」が豊富に供給されているからです。
 今あるがん細胞を死滅させるためには「糖質」を減らすことが基本であり、低糖質高脂肪食の「ケトン食」のほうが「抗がん作用」は強いことは明らかです。

「ケトン食」から得られる『ケトン体』自体に、癌の生存増殖悪性化転移を阻害する「抗がん作用」があります。
 ここは、次の記事を参照してください。

    福田一典医師の『癌の中鎖脂肪ケトン食療法』論考(4)
     【ケトン体について:ケトン体には、癌の生存・増殖・悪性化・転移を阻害する「抗がん作用」がある!】


 「糖質(ブドウ糖)」の摂取をただ単に抑制する「だけ」の「糖質制限食」よりも、“ブドウ糖の代替エネルギー源” になるだけでなく、「抗がん作用」まである『ケトン体』を多く得ることができる「ケトン食」のほうが、癌治療において有利に展開していく〔遂行することができる〕のは明らかです。

 『ケトン体』とは身体が「ブドウ糖」に飢えて枯渇した時に臨時でつくり出す『短鎖脂肪酸』ですが、腸内細菌がつくり出す『短鎖脂肪酸』もまた『ケトン体』と同様に “ブドウ糖の代替エネルギー源” になりながら、癌の生存増殖悪性化転移を阻害する「抗がん作用」を発揮します。ここは、次の記事を参照してください。

    腸内細菌が「食物繊維」を発酵分解すると『短鎖脂肪酸』が産生されてカロリーとなり、
     『短鎖脂肪酸』は抗がん作用を有する - 福田一典医師【食物繊維サプリメントが有効】


 「糖質(ブドウ糖)」の摂取をただ単に抑制する「だけ」の「糖質制限食」をするのではなく、「糖質(ブドウ糖)」の摂取を上手に抑制した上で、「ケトン食」から得られる『ケトン体』や、腸内細菌がつくり出す『短鎖脂肪酸』を上手に得る工夫をすることは、癌の食事療法を安全に遂行していくための重要な配慮となるのです
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「全粒穀物(玄米雑穀米など)」のがん予防効果

 進行がんを消滅させることを目的とする『中鎖脂肪ケトン食』では「糖質」をできるだけ減らすことを目標にするため、玄米や雑穀など「グリセミック指数」の低い穀類でも制限するのが基本です。
 しかし、腫瘍が目に見えない状況で再発予防を目的とする場合は、「糖質制限」を緩めることはできます。
 また、「中鎖脂肪」を多く摂取する場合は、糖質からのカロリー摂取を15%くらいまで増やすことも可能になります。
 この際、精白した穀類(精白穀物)でなく、無精白の全粒穀物(whole grain)を食べることが基本になります。

 玄米とは、稲の果実である籾(もみ)から籾殻(もみがら)を除去した状態で、まだ精白されていない段階の米です。
 精白とは、玄米から「糠(ぬか)」と「胚芽」を取り除き、白米にすることです。
 白米は「糠」と「胚芽」を取り除いた胚乳という部分で、ほとんどがデンプンです。
 「糠」や「胚芽」の部分にはビタミンミネラル食物繊維を多く含むので、玄米のほうが白米よりも栄養成分が豊富で健康作用も高いことになります。

 玄米を精白する主な目的は、米の消化吸収を助け、味を良くするためです。
 玄米は圧力釜で炊く必要があり、白米に比べると消化が悪いという欠点もあり、胃腸が極端に弱って食欲がない場合には向かない場合もあります。

確かに、玄米を炊飯するには、圧力釜や土鍋で1時間半くらいかけて炊かなければなりません。しかし、玄米を水の中の浸水させて「発芽玄米」にすれば玄米が柔らかくなります〔しかも、玄米自体の栄養価も高まります〕ので、白米と同様の炊飯方法で、玄米を白米のように柔らかく食べることができます〔白米とは違ってプチプチしますけど♪〕。

 また、甲田療法の『玄米クリーム生玄米粉』を水でクリーム状に煮込んだ「玄米の重湯」)』ならば、煮込む時間はものの4~5分間ですから、非常にスピーディーにつくることができます。甲田光雄医学博士が残してくださった『玄米クリーム』という食事は「玄米の火食」の中で一番早くつくることができる玄米食であり、胃腸の薬にもなる〔胃腸を癒してくれる〕非常に優れた食品です。そして、ものの4~5分間しか煮込んでいないので「ベータデンプン」が完全にアルファ化していないため〔つまり「アルファデンプン」になりきっていないため〕「ブドウ糖」の摂取を抑制することもできます。

 「福田一典」医師は上記で「玄米は “白米に比べると消化が悪い” という欠点もあり、胃腸が極端に弱って食欲がない場合には向かない場合もあります」と言われていますが、これは2つに分けて考える必要があります。
 1つ目は、「消化が悪い」には「消化し難い」という意味があり、『消化し難い糖質(難消化吸収性糖質)』は消化されずに小腸を通過して大腸まで達し、大腸にいる腸内細菌によって発酵分解され、『短鎖脂肪酸』などの諸栄養や、「抗酸化」「酸化還元」に重要な『水素ガス』が産生されて宿主である人間に提供されますので、「消化が悪い」というのは別に「身体に悪い」ということを意味するのではないのです。

 ここは、次の記事を参照してください。

    腸内細菌が「食物繊維」を発酵分解すると『短鎖脂肪酸』が産生されてカロリーとなり、
     『短鎖脂肪酸』は抗がん作用を有する - 福田一典医師【食物繊維サプリメントが有効】


   「水溶性食物繊維」を多く摂取すれば、体内の『水素』発生量が増える - 福田一典医師
    【体内では、腸内細菌が1日に「1リットル」程度の『水素』ガスを産生している!】


 しかし、胃腸が弱体化して弱っている方には、「消化が悪い」とそれなりに胃腸に負担がかかりますので、玄米食を少量から始めて徐々に胃腸に慣らしていく期間が必要です。つまり、2つ目には「消化が悪いと胃腸に負担がかかる」という視点を考慮する必要があるわけですね。でも、通常の胃腸の持ち主ならば、そこまで心配する必要はありません。玄米食くらいは、うちの95歳のお婆ちゃまでも食べることができます。結局、お年寄りではないのに玄米食をしただけでお腹を壊すというのは、胃腸が軟弱過ぎる証拠です。玄米食くらい普通に食べることのできる胃腸くらいには育てておきましょう!
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 全粒穀物(whole grains)とは、精白などの処理で「糠」となる果皮種皮胚乳表層部といった部位を除去していない穀物や、それを使った製品です。玄米や、玄米を(浸水させて)発芽させた発芽玄米、ふすまを取っていない麦、全粒粉の小麦を使った食品、オートミール、アワ、ヒエなどがあります。

 全粒穀物は、精白したものよりも食物繊維やビタミンやミネラルが多く、栄養価に富みます。
 さらに「ホルモン様作用」や「抗酸化作用」など重要な生物活性を持つ様々な成分『フィトケミカル』を多く含みます。
 例えば、全粒穀物は、フェノール酸、フラボノイド、トコフェノールのような「抗酸化作用」を持つ成分、リグナンのように弱い「ホルモン作用」を持つ成分、フィトステロールや不飽和脂肪酸のように「脂肪代謝」に影響する成分などを含んでいます。

 食物繊維が多いため、消化吸収が遅いので、長時間に渡って空腹感を避けられ、標準体重の維持にも役立ちます。
 標準体重の維持は、がん予防の基本になります。血糖値を急激に上げないため、インスリンの分泌が抑えられ、がんの再発や進行の予防にも役立ちます。
 高インスリン血症はがん細胞の増殖を促進するので、インスリンの分泌量を減らすだけでがん細胞の増殖を遅くできます。

 多くの研究で『全粒穀物が、がんの発生や再発予防に有効である』ことが示されています。
 例えば、未精製の穀物(未精製穀物全粒穀物)は、大腸がんのリスクを下げることが明らかになっています。
 糖尿病や心臓病などの生活習慣病のリスクを低下させることも、大規模な疫学研究で明らかになっています。
 米国では「51%以上の全粒穀物」を含む食品に、がんや心臓病のリスクを減らす可能性があると表示できることが「FDA米国 食品医薬品局)」から許可されています。
 全世界的に『穀物の半分以上を精製されていないものにすること』が指導されています。玄米やその他の雑穀などの全粒穀物を主食にすることは、健康増進を含め、がんの発生や再発の予防に有効であることは間違いないようです。

ここは本当にそうです。アメリカという大国は全粒穀物の価値を科学的に認め、食事ガイドラインで全粒穀物を正式に推奨指導しています。これは欧州の先進国も同様に全粒穀物の価値を科学的に認めており、全粒穀物を食事に取り入れるように正式に推奨指導しているのです。

 みなさんは「日本」という国をご存知ですか・・・?
 「日出づる国」と言われている〔本当は非常に霊性の高い〕「日本」という先進国があります。
 私の愛する国ではありますが、今の「日本」の国民には〔内海聡医師の言われる〕『グーミン自分の力で考えることを放棄し、優生学者の奴隷へと堕してしまった愚民)』が非常に多く増えてしまい、若僧の私も深く懸念している国です・・。
 もしかしたら、みなさん・・、残念ながら、ご存知ないかもしれませんね・・・。

 世界を代表する先進国の国々が、今ではみな揃って全粒穀物の価値を科学的に認め、国の食事ガイドラインで正式に全粒穀物を国民に推奨しているにもかかわらず、「日本」という “先進国ぶっている国” はこの全粒穀物の価値をいまだにすっとぼけて無視し、「精白穀物で良い!」としているアホッぷりなのです。全粒穀物を食べるのと、精白穀物を食べるのでは、その継続はやがて心身の健康に大きな差を生み出します。全粒穀物の価値はすでに世界の先進国によって科学的に認められているというのに、「日本」という国は先進国の仲間入りを果たして久しく経つわりには、こうした食事指導の基本で、いまだにズタボロ指導しかしていないのです・・・。

 食事療法を指導されている医学博士医師の先生ならば、みな共通して思われていることですが、全粒穀物の価値は世界中の先進国によって科学的に認められ、欧米では全粒穀物の食事が国民に対して正式に推奨指導されているというのに、「日本」では全粒穀物の食事が日本国民に対して正式に推奨指導されたことはありません。これには、本当に疑問符しか湧きません。一体、なぜなのか・・、どうして」なのか・・、分からないのです・・・。

 「小松政夫」さんもここに納得できず、「ねぇ~! どうして! どうしてなの! おせぇーてッ! おせぇーてッ!」と様々な機関で聞き取り調査を行なわれたそうですが、やはり「小松の親分」でも、その真相は分からなかったようです・・。

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日本の「お笑い黄金時代」を築いた一人「小松政夫」
「小松の親分」にしつこく聞き取り調査をされたみなさんは、思わず、みな、その場を逃げ出したそうです・・
すると「小松の親分」は、その場を慌てて逃げ出す専門家のみなさんを
ねぇ~! どうして逃げるの! どうして逃げるの! そこから おせぇーてッ! そこから おせぇーて~ッ!
と、この写真の姿勢で追いかけたそうですが、やはり、それでも分からなかったようです・・・
しかも、中には「小松さん、昔、よく視てましたよ♪」と
サイン攻めに遭い、真面に取り合ってもらえず、
「小松の親分」は案外と良い心地になって、ろくな聞き取り調査もせずに帰宅されたそうです・・・
まったく、聞き取り調査っていうのは難しいもんですね・・・〔涙〕


 ただ、あの「小松の親分」では分からなくて当然だと思います・・、本当にご苦労様です・・・〔大涙〕
 私は若僧なので「小松の親分」の現役当時のことはよく分かりませんが、日本の「お笑い黄金時代」を築き上げてくださった功労者としての足跡とともに深く感謝し、「小松の親分」の “物事を追及する『どうしてなの!』精神” を私も常に見習いたいと思います。まァ~、私の場合は、人に『おせぇーてッ!』と訊く前に自分で調べ上げますけど・・・〔汗〕
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 このような全粒穀物に、さらに「豆類」を加えた雑穀は、栄養補助と健康増進に効果が高まります。
 豆類に含まれる「イソフラボン」などの「フラボノイド」は「抗がん作用」があるからです。



「ブドウ糖負荷」が、がんの発生率を増やす

 大腸がんや乳がんなど、いくつかのがんで、「ブドウ糖負荷グリセミック負荷」の多い食事が治療後の再発率や死亡率を高める、という研究結果が報告されています。

 ステージ III の大腸がん患者を対象にした研究で、「ブドウ糖負荷」が多い食事(高糖質食)は、治療後の再発率を増やし、生存期間を短くする、という結果が報告されています(J Natl Cancer Inst. 2012 Nov 7. [Epub ahead of print])。
 この研究は米国で行なわれた多施設協同研究で、ステージ III の大腸がん患者を対象に、「ブドウ糖負荷」が多いほうから少ないほうに5段階に分けて、再発率や無病生存期間や生存率などを比較しています。その結果、ステージ III の大腸がん患者において、「ブドウ糖負荷」と「全炭水化物摂取量」が、再発率、及び、死亡率と正に相関することが示されています。つまり、「ブドウ糖負荷」と「全炭水化物摂取量」が多いほど再発率と死亡率が高くなる、という結果です。

 「ブドウ糖負荷」の高い食事(つまり、インスリン分泌量を増やす糖質の多い食事)が、乳がんの発生率を高めることが報告されています。EPIC(the European Prospective Investigation into Cancer and Nutrition)というヨーロッパで行なわれている「がんと食事に関する大規模コホート研究」で、11年間の追跡調査で発生した879例の乳がんを解析した結果が報告されています(Nutr Metab Cardiovasc Dis. 2012 Apr 10. [Epub ahead of print])。
 「ブドウ糖負荷」の多い上位「20%」のグループは、「ブドウ糖負荷」が少ない下位「20%」に比べて、乳がんの発生率が1.45倍であった、と報告されています。

 食品の「グリセミック指数」や「糖質の量」には関係せず、「ブドウ糖負荷」が関連するということです。
 つまり、「グリセミック指数」が高くても摂取量が少なければ良く、「糖質の量」が多くても「グリセミック指数」の低いものであれば良い、ということです。
 すなわち、〔グリセミック指数 ÷ 100〕×〔糖質の量〕で示される「ブドウ糖負荷」が、乳がんの発生に相関する、という結果です。また、同じコホート研究から、「糖質摂取量」が多いと閉経後のホルモン非依存性の乳がんの発生が多い、という結果も得られています(Am J Clin Nutr 96(2):345-355, 2012)。

 「ブドウ糖負荷」と がんの再発率や死亡率の間に関連は無い、というネガティブな研究結果も多数報告されていますので、がんの種類によって「ブドウ糖負荷」の関与に差がありそうです。
 しかし、一般的に「ブドウ糖負荷」の大きい糖質の多い食事はインスリン分泌を増やし、インスリン、及び、インスリン様成長因子-1(IGF-1)のシグナル伝達系を活性化して、乳がんや大腸がんを含め、多くのがんの発生を高める可能性が高いことは確かです

 がんの再発率や死亡率と「ブドウ糖負荷」の間に関連が認められなかった、というネガティブな研究結果も多くありますが、「ブドウ糖負荷」や「炭水化物の摂取量」を多いほうから少ないほうに5段階に分けて比較するという手法では差が出難い可能性もあります。
 例えば、前立腺がんの発生と「グリセミック負荷ブドウ糖負荷)」や食物繊維や全粒穀物などの関係を検討した大規模疫学研究があります(Cancer Causes Control. 22(1):51–61. 2011年)。
 この研究では、前立腺がんの発生率と「グリセミック負荷ブドウ糖負荷」の間には相関はなかったが、全粒穀物との関係は認めた(全粒穀物の摂取量が多いほど、前立腺がんの発生率が低い)という結果が得られています。

 結果だけを見ると、「グリセミック負荷ブドウ糖負荷)」は前立腺がんの発生に関係しない、という結論ですが、「グリセミック負荷ブドウ糖負荷)」の少ないほうの下位20%(Q1)の「グリセミック負荷ブドウ糖負荷)」は103以下、多いほうの上位20%(Q5)の「グリセミック負荷ブドウ糖負荷)」は145以上となっており、Q1とQ5の間の差が少ないことが判ります。一方、全粒穀物の摂取量は、下位20%(Q1)が1日6.5g以下、上位(Q5)が1日34.3g以上とかなりの差があります(下表)。

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 つまり、炭水化物の摂取の割合は、多くの人が全カロリーの50~70%くらいに入り、極端な糖質制限を行なっている人はごく少数なので、上位20%も、下位20%も、せいぜい1.5倍くらいの差しかないようです。

 一方、全粒穀物の摂取量は、精白したもの(精白穀物)ばかり食べる人と、全粒穀物を積極的に食べる人がいるので、Q1(下位20%)とQ5(上位20%)では、かなりの差がでてきます。日本でも、玄米など精白度の低い穀物を主体にする人と、白米のような精白した穀物(精白穀物)しか食べないような両極端が多数います。
 したがって、全粒穀物の摂取量で比較すると、前立腺がんの発生率と関連する結果が得られるのですが、「ブドウ糖負荷」で検討しても、統計的な有意差は出難いのかもしれません。

 他の臨床研究で、血中インスリン濃度が高い人ほど前立腺がんの発生率が高い、というデータがありますので、「グリセミック負荷」が前立腺がんのリスクと関連する可能性は高いと言えます。
 ただ、炭水化物の摂取量が40~80%くらいの間で比較しても、差が出難いと思います。
 炭水化物摂取量が1日40g以下と400g以上を比較すると、差が出る可能性が高いと思います。
 まだ、そのような臨床研究はありませんが、動物実験レベルでは「糖質制限」ががん細胞の増殖を抑制する結果は数多く報告されています。

 まだいろんな議論があり、賛否両論はありますが、がんの予防や治療においては、血糖やインスリン分泌を高める糖質の摂り過ぎに、もっと注意を払うべきだと思います。
 ニンジンジュースの大量飲用も、がん予防効果がある「カロテノイド」が多く摂取できるという利点はありますが、「ブドウ糖負荷」を高める点が気になります。
 野菜ジュースも、糖質が少ない葉っぱものの野菜を主体に使用するほうが良いように思います。
 玄米菜食も、玄米など精白度の低い穀物を食べていれば安心というのは間違いで、やはり「ブドウ糖負荷」という観点から、摂取量を減らす必要があると思います。

この最後の部分は、まったくその通りだと言えます。糖質〔ブドウ糖〕を摂り過ぎれば、それだけ癌に餌を与えて、癌をよく育ててしまいますから、癌患者さんにとっては、糖質〔ブドウ糖〕の摂り過ぎに注意を払うことは癌治療の基本中の基本です。癌を育てたくないのであれば、この基本は絶対に守らなければなりません。

 また、ニンジンにつきましては、生野菜は食物繊維と一緒に摂取すると「ブドウ糖」の摂取率が下がりますので、甲田療法のように「ニンジンおろし」で摂取すれば「ブドウ糖」の摂取を抑制できますが、生野菜ジュースにして食物繊維を除いてしまうと「ブドウ糖」の摂取率が上がりますので、ニンジンジュースを大量に飲用すれば、癌予防効果のある「カロテノイド」を大量に摂取しながら、癌をよく育てる「ブドウ糖」も大量に摂取することになりますから、この場合、癌をよく育てるほうに軍配が上がり、「カロテノイド」の癌予防効果など木端微塵に打ち砕かれてしまうでしょう。癌患者さんが「ブドウ糖」を大量に摂取するというのは、癌をよく育てる以外の何物でもないことを知るべきです。ですから、生野菜ジュースは「ブドウ糖」の摂取にならない「葉菜類の野菜」を選択されてください。ニンジンは、基本的に甲田療法のように「ニンジンおろし」で摂取したほうが賢明です。

 そして、玄米は「玄米ご飯(玄米の火食)」で摂取すれば思いっきり「ブドウ糖」の摂取になってしまいますから、玄米ご飯と言えども、その食べ過ぎは「ブドウ糖」の過剰摂取となり、これは癌をよく育てる羽目になりますので、玄米ご飯の食べ過ぎには絶対に注意されてください。
 この点、甲田療法の『生玄米粉』という玄米食であれば、「ブドウ糖」の摂取が抑制されて、“ブドウ糖の代替エネルギー源” となる『短鎖脂肪酸』を多く摂取することができます。しかも、この『短鎖脂肪酸』自体に、癌の生存増殖悪性化転移を阻害する「抗がん作用」があるのです。当然、上述されていますような「全粒穀物の食事から得られる有用作用」も得ることができます。甲田療法の『生玄米粉』は、癌治療にとって一番理想的な主食となるでしょう
ブログ管理人



メモ日本食はがんや心疾患の予防に効果的な食事か

 国によって、がんの種類も心臓病の発症率も異なります。この違いは食生活にあることは、多くの研究者が認めています。
 それでは「どのような食事が良いのか?」ということになります。一般的には「精製度の低い穀物や大豆や野菜や果物を多く摂取する」「肉と脂肪は少なくする」というのが、健康的な食事のコンセンサスです。

 現代栄養学では、三大栄養素の「炭水化物:脂質:タンパク質」の摂取カロリーの比率は、教科書的には「3:1:1」と言われています。カロリー比率で、糖質が60%、脂肪が20%、タンパク質が20%程度が健康的な食事だと言われています。
 一般的な「日本食」というのはこの比率に近く、塩分を減らした「伝統的日本食」はがん予防の理想の食事だという意見は、がん予防の研究分野では昔からあります。「伝統的日本食」は塩分が多いことが欠点ですが、他は理想的だと言われています。米国などで、寿司や豆腐などの日本食がヘルシーだと言うことで人気なのは良く知られています。

 肉や動物性脂肪の取り過ぎが肥満や動脈硬化を引き起こし、糖尿病や心臓病やメタボリック症候群を増やすことは良く知られています。赤身の肉や動物性脂肪の摂取が大腸がんや乳がんや前立腺がんなど欧米型のがんの発生リスクを高めると考えられており、近年の日本におけるこれら欧米型のがんの増加は食事が欧米化しているためだと言われています。
 魚油に含まれる「ドコサヘキサエン酸DHA)」や「エイコサペンタエン酸EPA)」や大豆に含まれる「イソフラボン」のがん予防効果に関しては多くの研究があります。

 前述のように、日本食の場合は塩分が多いのが欠点ですが、欧米の食事に比べて魚や大豆製食品やキノコ類や海草類が多く、赤身の肉や動物性脂肪が少ないという点では健康的です。大豆製食品(豆腐や納豆など)や魚の油を多く摂取することは、がんや動脈硬化性疾患の予防に効果があります。

 「伝統的な日本食」の場合、塩分が多い以外にも、主食の「ご飯」は発がんリスクを高める要因として無視できません。
 「糖質(ブドウ糖)」は血糖を高めてインスリンの分泌を高めるので、がんを促進する作用があります。
 米は日本人の主食なので、「ご飯」が発がんリスクを高めるという意見は長い間タブーになっていたのですが、最近になって「糖質制限」の健康作用が注目されるようになって、がんの予防や治療においても米食の是非について議論されるようになっています。

 玄米であれば、白米より「グリセミック指数食後に血糖値を上昇させる程度)」が低いので発がん促進作用は少ないと考えられ、「玄米菜食」ががんの予防や治療の分野では推奨されています。
 しかし、玄米でも「糖質(ブドウ糖)」の摂取(ブドウ糖負荷)が増えることが問題であることには変わりがなく、白米よりかはマシですが、「糖質制限」には及びません。
 つまり、がんの再発予防や治療の観点からは「玄米を主食にした日本食」は「白米を主食にした日本食」より少しは良いのですが、米自体の摂取を減らした「糖質を減らした日本食」、あるいは「ケトジェニックな日本食(Ketogenic Japanese Dietケトン食式の日本食)」のほうがより「抗がん効果」が高い可能性が示唆されます。

ここは、もっと単純に考えて結構です。「玄米菜食」は、外国の先進国も認める良質な食事療法です。しかし「ブドウ糖」が癌を育ててしまう栄養である以上、癌治療では「糖質(ブドウ糖)」の摂取量を抑制すべきであるのは言わずもがなですから、「糖質制限食」は癌治療に絶対に取り入れるべき重要な食事療法ではありますが、ただ単に「糖質制限」を行なえば良いのではなく、「糖質制限食」に “ブドウ糖の代替エネルギー源” になる上に「抗がん作用」まで有する『ケトン体』を多く得ることができる「ケトン食」の要素を取り入れたほうが良いに決まっていますので〔糖質制限食ケトン食〕、いわゆる「玄米菜食」「糖質制限食」「ケトン食」であれば良いわけです。それぞれをバラバラに考える必要なんてまったくなく、それぞれの利点をすべて採用すれば良いのです。「玄米菜食」も「糖質制限食」も「ケトン食」も、それぞれの利点をすべて組み合わせます。
 このように「癌治療に必要な食事療法」「癌治療に有効する食事療法」は、すべて併用して組み合わせます。そのほうが賢明で利口ですし、『癌の生還率』を確実に上げることができるでしょう。

 ここで、甲田療法の『生玄米粉食』+『生菜食療法』を活かせば、「玄米菜食」でありながら「ブドウ糖」の摂取量を大きく抑制できる「糖質制限食」ができ、しかも『ケトン体』と同様の効果のある『短鎖脂肪酸』を腸内細菌の発酵分解を介して多く得ることができます。『中鎖脂肪ケトン食』を組み合わせれば『ケトン体』も多く得ることができ、身体が楽になるでしょう。
 甲田療法の『生玄米粉食』+『生菜食療法』は『飢餓療法』とも言って、もともと「ブドウ糖」の摂取を必要最小限まで抑制している食事療法です。腸内細菌の発酵分解を介して得られる『短鎖脂肪酸』はその人の腸内細菌の具合に影響されますから、化学医薬の処方などで「腸内細菌が破壊されている」などの問題を抱えている人の場合、腸内細菌が育つまでは『短鎖脂肪酸』の産生量に不足が生まれ、エネルギー不足で体力が衰弱する人もいるかもしれません。実際にそういう方もおられます。
 もし、甲田療法の『生玄米粉食』+『生菜食療法』を継続していく中で体力の衰弱を感じられた方は、『中鎖脂肪ケトン食』を組み合わせて『ケトン体』を多く得ることにより、エネルギー不足による体力の衰弱を解消することができるでしょう。
 また、甲田療法の『生玄米粉食』+『生菜食療法』は胃腸にそこそこ負担がかかる欠点がありますので、胃腸に自信のない方は、甲田療法の『生玄米粉食』+『生菜食療法』を50%にし、残りの50%を『中鎖脂肪ケトン食』を組み合わせて行ない、こうして胃腸に負担がかからないようにし、胃腸の弱さを補ってあげると良いかもしれません。あとは『食物繊維サプリメント参照記事)』を応用すれば、腸内細菌の発酵分解を介して得られる『短鎖脂肪酸』の産生量が増加しますので、胃腸に負担をかけることなくエネルギー源を確保することができます。
 このように、食事療法は、その要点を正しく掴んでさえいれば、ご自分でいろいろと組み合わせることもできるのです。余程おかしなことさえしなければ、いろいろな食事療法を組み合わせることによって、それぞれの欠点を打ち消し合うことで、より実行しやすい食事療法にすることもできます。

 私はこの8~9年間、個人的に「生菜食」一本でやってきましたが、うちの家族には「生菜食」をベースにして、あとは他の食事療法を組み合わせながら、当人に実行しやすい食事メニューに変化させて取り入れてきました。すべて『自己責任』で実行せねばなりませんが、食養とは基本的に『自己責任』で行なうものなので、私は常に「自己判断」と『自己責任』をもって実行してきました。自分の中に『確信』と『信念』が生まれるまでそれを学び、「自己判断」と『自己責任』をもって進みました。食事療法や食養は、基本的にそれしかないと思います。あまりに身構え過ぎますと良い食事療法を逃すことになりますし、かと言って、食事療法を大して学びもせずに大雑把に考え、雑に行なってしまいますと簡単なミスを犯してしまうものでもありますから、ここのバランスは、あとはご自分の「食に対する愛情の想い」だと思います。また、ご自分の「食に対する理念」です。ご自分が「どういう食事にしたいのか」です。私は食養の経験上、案外、この「精神作用」が大きな影響力を及ぼすことになると思います。食事療法を成功させるポイントは、その食事療法がご自分に合っているかどうか、また、ご自分がその食事療法に愛情を持てているかどうか、です。

 世間で結構多いのが、食事療法や食養を嫌々やって失敗する人です。「結果」を出すには、実は「んで」行なう必要があるのです。食事療法や食養とは、ご自分の生命を復古させて甦らせてくれる存在、ご自分の生命を救ってくれる存在です。ご自分の生命を害してくる存在にまで愛情を持つのは、これは「高度な道徳精神」を持っている方でなければかなり難しいですが、ご自分の生命を救ってくれる存在に対しては、愛情や感謝くらい持てなければなりません。食事療法や食養とは、ご自分の生命を救ってくれる存在であり、基本的に愛情や感謝を持って行なうのがベストであるのは言わずもがなです。食事療法や食養は「んで」行なえばこそ、その「む想念」に見合った「結果」が頂けるのです。
 食事療法は、嫌々やっては絶対になりません。これは、仕事で考えればすぐに分かるはずです。ご自分が任された新しい企画の仕事を嫌々やって、果たして、その仕事に最大の成果を出すことができるでしょうか・・。おそらく、その企画は散々に終わるでしょう・・・。やる気のない仕事に成果が出るなど、戯けた話です。
 みなさんの中には、会社で立場のある方もおられることでしょう。そのような方には実質的にお分かり頂けると思いますが、もし、会社の重要な仕事を社員に任せる時、果たして、やる気のない社員〔仕事を嫌々やっている社員〕に任せることができるでしょうか・・。これは、任せられませんよね・・。なぜ、任せられないのですか・・。そのような “やる気の欠如した” 社員では、重要な仕事を成し遂げることができないのが分かるからですよね・・。その人の仕事に対する「」の動きと質が、仕事の結果、仕事の良し悪し、仕事のすべてに、否応なく自然と顕われるのです。食事療法も、これに似ています。
 人間の身体は、その人の「」の動きに大きな影響を受けます。ご自分の「」の在り方がご自分の身体に深い影響を与えているのです。これは、今では「ストレスが身体を患わせる要因になっている」ことが科学的に解かっていますから、みなさんもすぐに理解できるでしょう。食事療法とて、その食事療法を行なっている当人の「」の動きに大きく左右されて影響を受けるのです。食事療法を「嫌々精神」でやれば「嫌悪的結果」に終わることも多いので、どうか気を付けられてください。やはり、愛情(好き)の無いところに「結果」は生まれないものです。ここも「自力」の範囲です。ご自分の生命を救い上げてくれる食事療法に対しては、愛情や感謝くらい持ってあげましょう! それで良いのですから♪

 世間ではこういう視点をまったく無視していますが、この「想念」「」という力学は活きて作用する非常に重要な要素ですから、食事療法や食養に対する「む想念」や、愛情や感謝の気持ちをご自分なりに持ちながら、ご自分を救うために食事療法や食養を楽しんで実行されてみてください。よろしくお願いします
ブログ管理人

 このような食事はがんに関してはまだエビデンスが少ないのですが、肥満や糖尿病やメタボリック症候群の治療においては、エビデンスが蓄積してきています。肥満や糖尿病やメタボリック症候群はがんのリスク要因として重要なので、もし、ケトン食がこれらの疾患に有効であれば、がんにも有効と言えます。




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