この記事は、名寄市立大学 保健福祉学部栄養学科「西村直道」教授による研究発表内容です。
 途中までしか載っていない記事なんですが、ぜひご覧になられてみてください m(__)m

 腸内細菌が「糖質」を発酵分解すると『水素』を産生します。
 腸内細菌が「糖質1g」を発酵分解する時に『水素』が約50ml 産生されます。
 腸内細菌が発酵分解して『水素』を産生する糖質とは、ショ糖やアルファデンプンなどの『消化吸収性糖質』ではなく、難消化性デンプン(ベータデンプンレジスタントスターチ)、難消化性オリゴ糖糖アルコール、食物繊維などの『難消化吸収性糖質』です。

 この『水素』は「抗酸化」「酸化還元」にも重要ですし、血液体液の「酸化還元電位」を「-250」に保つのにも重要です。血液体液の「酸化還元電位」が「-250」に保たれていればこそ、身体の各機能が正常に働き、病気が改善していきます。
 この『水素』に不足し、血液体液の「酸化還元電位」が プラス化すれば「身体の酸化」が進行し、身体の各機能が正常に働かなくなってしまうのです。ゆえに、『水素』に不足するのは非常に危険なのです。

 完全な糖質制限食(断糖食)は、糖質から得られる『水素』を失う食事療法であり、賢明な方法であるとは決して言えません。この『水素』の視点から糖質制限食を見ますと、糖質制限をする時には完全に糖質を断つのではなく、糖質を適宜に少量で摂取しておいたほうが安全であると言えるでしょう。




 大腸発生水素による酸化ストレス軽減と生活習慣病予防の可能性
 Alleviation of Oxidative Stress by H2 Generated in the Large Intestine and the Potential for Prevention
 of Lifestyle Disease.

 名寄市立大学 保健福祉学部栄養学科「西村直道」教授 
【「特集Ⅱ 食物繊維 再考2」
より 】


はじめに

 食物繊維は、コレステロール正常化作用(低下作用)、血糖値上昇抑制作用、便通改善作用、大腸がん発症抑制作用など様々な生理作用を有することが報告され、現在でも、これらの作用に関連する研究、並びに、開発が行なわれている。
 しかし、食物繊維の生理作用は本当にこれまでに報告されているものだけであろうか。

 数多くの研究がなされ、これまでの既存の考え方では合理的に説明できないような現象も多々見受けられる。同じような経験をしている人は結構多いはずである。
 にもかかわらず、新たな考え方や可能性を示すことができなかったのは、私を含め、食物繊維の研究を行なっている研究者の怠慢であったかもしれない。今回、ここでは我々が最近4年間で力を注ぎ、たどり着いた新しい食物繊維の機能を解説したい。


 食物繊維は大腸に常在する多数の細菌によって発酵分解を受ける。この時、多くの発酵産物が生成され、その中には大腸上皮細胞の主要なエネルギー源となり、大腸がん発症の抑制因子としても働く酪酸も存在する。
 酪酸の他にも、酢酸やプロピオン酸など『短鎖脂肪酸』が比較的多量に生成される。
 これらに生理作用が認められるため、食物繊維の生理作用に関する研究もこれらの成分に焦点を当てたものが多く見られる。

 発酵産物としてガス成分も多量に生成されるにもかかわらず、こちらの研究がおろそかになっていたのは否めない。
 我々が研究の焦点としている『水素H2)』も同様であった。

 『水素H2)』は極性がなく、反応性に富んでいないことから、大腸で発生した『水素H2)』は生体に何ら作用を及ぼすことのない物質として捉えていたのである。無機化学において『水素H2)』分子が白金やパラジウムのような触媒存在下で「還元性」を示すことは古くから知られていた。生体内でも同様に『水素H2)』が「還元性」を示す可能性はあったわけであるが、先に示したような触媒が存在しない生体内で有力なエビデンスを示した研究は長い間なかった。



水素分子(H2)による生体内「抗酸化」と、大腸発生水素(H2の可能性

 2007年に Osawa らは、脳虚血 − 再灌流(IR)処置によって「酸化ストレス」を与えたラットに『水素H2)』ガスを吸入させることによって、生成された『ヒドロキシルラジカル悪玉活性酸素)』が特異的に捕捉され(除去され)、「酸化障害」が軽減されることを見出した。
 この研究は、生体内で『水素H2)』が「還元性」を示すことを初めて明らかにしたものであり、その後も、様々な「酸化ストレス」に対し『水素H2)』分子が「抗酸化作用」を示すことが報告されている。

 一方、食物繊維をはじめとする『難消化性糖質』は、大腸内発酵による『水素H2)』生成を促し、その『水素H2)』は呼気、及び、放屁(おなら)に排泄されることが知られている。
 我々は、この『水素H2)』も同じように生体内で「抗酸化作用」を発揮する可能性をひらめいた。

 大腸内発酵を利用して『水素H2)』を生体内に供給できれば、安定的かつ持続的に生体内「還元性」を維持できると期待される。生体内における不必要な酸化反応を防御することで「酸化障害」を発端とする生活習慣病の発症や進展を抑えることが可能であろう。


 我々は Savaiano らの報告にもとづいて、ラクトース(20g)摂取後のヒト呼気中『水素H2)』濃度の変動から、ヒト門脈血中の平均的『水素H2)』濃度を推定した。
 一般的な生理学的データより換気量に約500mL/分、呼吸数に16~18回/分を用いて、8時間で呼気中に排出される『水素H2)』量の推算を行なった。その結果、20gのラクトース摂取で96~108mL/8h の『水素H2)』が排泄されることが分かった。さらに、拍出量に約5L/分を用い、門脈血流量を消化管に流入する血流量(全血流量の約28%)と同じとして算出した。

 この結果、門脈血中の平均『水素H2)』濃度は6.4~7.2μM であると推定できた。この『水素H2)』濃度は、我々のラットによる実験結果(後述)ともほぼ一致しており、この濃度で「酸化ストレス」が軽減されることを確認している。
 また、これまでに「酸化ストレス」の軽減を示した『水素H2)』ガスや「水素水」による研究でも、同程度の血中『水素H2)』濃度が報告されている。したがって、大腸で『水素H2)』生成を促進する基質を充分に供給すれば、生体で「酸化ストレス」を軽減でき得ることを示唆している。



大腸発生H2による生体内抗酸化と酸化障害軽減

 実験動物のブリーダーでは、動物の腸内細菌叢を均一化するため、出生直後にいくつかの腸内細菌を接種している。それにもかかわらず、発酵基質となる高アミロースデンプン(HAS難消化性画分を50~60%含む)や、ペクチンを摂取させた時のラット『水素H2)』生成能に大きな違いが存在する。

 そこで、このばらつきを利用して『水素H2)』生成量と「酸化障害」との関係を調べた。
 『水素H2)』生成能にばらつきのある66匹のラットに HAS を与えると、7日後の門脈『水素H2)』濃度に大きな違いが各個体に認められた。これらのラットすべてに肝IR処置で「酸化ストレス」を与え、血漿アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)活性(肝障害マーカー)の変化を観察した。門脈『水素H2)』濃度をカテゴリ変数(五分位数)として血漿 ALT 活性変動を解析すると、図1のような関係が見られる。

 門脈『水素H2)』濃度が低い場合、肝IR酸化障害によって血漿 ALT 活性は高値を示したが、『水素H2)』濃度が8.4μmol/L 近辺でメジ・・・・・・

大変残念ですが、この記事はここまでしかありません・・。私が知って頂きたかったのは、大腸内で腸内細菌が糖質を発酵分解する時に『水素』を産生し、この産生された『水素』が「抗酸化作用」などで有効活用されているということです。このことを当記事から感じ取られて頂きたいと思いますブログ管理人


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名寄市立大学 保健福祉学部栄養学科「西村直道」教授