ミトコンドリア系とビタミン
 【「湯島清水坂クリニック」
より 】


生活習慣病とは、慢性的な『乳酸アシドーシス』

 「生活習慣病」とは、ミトコンドリアの機能低下と考えてよいと思います。
 したがって、「生活習慣病」は、ミトコンドリアの機能を「本来の姿」に戻せばいいだけです。

 ミトコンドリアの機能が低下するのは、「低体温」「低酸素」「血液の酸性側への傾き」の状態です。
 ( 血液の酸性側への傾き 健康な状態では弱アルカリ性の pH7.35~7.45ですが、7.35未満になること

 このような状況になると、ミトコンドリアの機能低下によって充分なエネルギー(ATP)が得られないため、
 解糖系のエネルギー産生が盛んになります。

 解糖系のエネルギー産生が高まると、炭水化物(ブドウ糖)からエネルギーをつくり、
 その際に、副産物として「乳酸」が産生されます。
 ミトコンドリア系が充分に働いている場合は、副産物の「乳酸」も栄養としてエネルギー産生に使われます。
 しかし、解糖系はブドウ糖のみを利用するため、細胞内で「乳酸」が余った状態になります。

 酸性である「乳酸」が細胞内で余っていくと、
 慢性的な『乳酸アシドーシスpH が「本来の状態(pH7.35~7.45)」よりも酸性側に傾く)』状態になります。
 『乳酸アシドーシス』は、「乳酸」の過剰産生、(ミトコンドリアの)代謝低下により起こります。
 「アシドーシス」の状態になると、ミトコンドリア系はますます働きが悪くなります。

 (ここは、「「解糖系」と「ミトコンドリア」におけるエネルギー産生の違い」記事を参照されてくださいブログ管理人

 「乳酸」の過剰産生とは解糖系の亢進、「乳酸」の代謝低下とはミトコンドリア系の機能低下のことです。



ビタミンB1を不足させない

 ミトコンドリア系の働きを「本来の姿」に戻すには、
 「低体温」「低酸素」を改善するとともに、「ビタミン」と「ミネラル」が不足しない状況にすることが大切です。

 ミトコンドリア系では、ATP をつくるために、クエン酸回路を働かせます。
 この際に、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB12、
 葉酸、ビオチン、ビタミンCといった「ビタミン」が必要になります。

 特に大切なのが「ビタミンB1」です。
 「ビタミンB1」をはじめとした「ビタミン」が不足すると、クエン酸回路が働かないため、
 解糖系によってエネルギーを得ることになります。

 「ビタミンB1」を中心とした「ビタミンB群」を多く含む食品を摂るのが基本ですが、
 「ビタミンB群」を含むサプリメントを利用するのもいいでしょう。

日本のビタミンサプリメントは「癌化が目立つ」という報告がありますので、ビタミンサプリメントを利用するのでしたら、アメリカのビタミンサプリメントを使用されたほうが良いでしょう。
 でも、基本的には、「正食」によって「天然の食品」から摂取されてください
ブログ管理人

 また、「ビタミン」だけでなく、「ミネラル」も必要なので、「ミネラル」不足にも注意しましょう。
 特に、食事がコンビニや外食を多く利用している方は「ビタミン」「ミネラル」ともに不足がちになります。




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 補足

 癌細胞はミトコンドリアが機能せず、解糖系だけでエネルギー(ATP)を産生している細胞です。
 癌細胞の唯一のエネルギー源は「ブドウ糖」のみであり、解糖系におけるエネルギーの産生効率が非常に悪いため、癌細胞は正常細胞の16倍以上もの「ブドウ糖」を消費しています。

 酸素がある状態で、ミトコンドリアが機能しているならば、解糖系で「ブドウ糖」が分解されて生成した「ピルビン酸」は、ミトコンドリアで「アセチルCoA」に変換されてエネルギー(ATP)産生に消費されます。
 しかし、癌細胞ではミトコンドリアが機能していませんから、「ピルビン酸」は「アセチルCoA」になることができず、ことごとく「乳酸」になってしまうのです。ですから、癌細胞でのエネルギー代謝の最終産物は「乳酸」のみとなります。
ここは、「「解糖系」と「ミトコンドリア」におけるエネルギー産生の違い」記事を参照されてくださいブログ管理人
 しかも、癌細胞は正常細胞の16倍以上もの大量の「ブドウ糖」を消費しているのですから、癌細胞における「乳酸」の蓄積量は尋常ではないはずです・・・。

 以上の理由により、癌細胞では「乳酸」の蓄積による『乳酸アシドーシス乳酸が蓄積した結果、血液が著しく酸性に傾いた状態参照記事』が生じており、「酸性に傾いた」状態になっています。癌細胞で生成された「乳酸」と、「乳酸」の蓄積により生じている「アシドーシス酸性度が高くなり過ぎた状態)」という「酸毒」、この2つを成長因子にして、癌細胞は成長していきます。つまり、癌細胞は、「乳酸」+「アシドーシス」=『乳酸アシドーシス』による「酸毒」を成長因子にして成長していくのです。この癌細胞で生じている『乳酸アシドーシス』を改善すれば、癌細胞の成長因子を削ぐことができますので、癌細胞の成長を弱めることができるのは言わずもがなです。よって、癌細胞で生じている『乳酸アシドーシス』を改善することが、癌治療の上で非常に重要な要素となります。


 ミトコンドリアの機能不全を改善するには、

   健全な食事食事療法栄養療法食事改善ビタミンB1をはじめとしたビタミンミネラル酵素などの摂取
   健全な呼吸による「酸素」の吸収体内の 酸素不足酸素欠乏 を起こさないこと

 これが非常に重要です。

 「ビタミンB1」の欠乏によって生じる『乳酸アシドーシス』につきましては、「ビタミンB1の欠乏は『乳酸アシドーシス』を生じる原因となる ~ 武田英二 医学博士」を参照されてください。

 また、「酸素」の欠乏によって生じる『乳酸アシドーシス』につきましては、「体内の「酸素不足」は『乳酸アシドーシス』を生じる原因となる」カテゴリを参照されてみてください。


 もちろん、病的な「低体温」は絶対にいけません。
 「少食」や「短期間の断食半日断食・週末一日断食)」をするだけで血流が良くなりますので、体温が上がります。
 ただ、長期間の断食は体温を下げます。

 体温を上げるには、よく運動することが大事です(体をよく動かしましょう!)。
 運動すれば、呼吸が腹式呼吸になります。
 「酸素」の吸収量が増えますし、全身の血流も良くなります。
 それに、腹式呼吸になれば「内臓が按摩を受けます」ので、内臓の血流も良くなります。
 内臓に鬱血して溜まっている古い血が押し流されて心臓へと戻り、そのあとに、新鮮な血が流れ込みます。
 病気は血流が治すので、患部には常に新鮮な血(血流)を与えてあげることが大事です。
 (炎症を起こしている方は例外です。炎症を起こしている場合、血流が良くなると、かえって炎症が亢進します

 ただ、過剰な運動は「活性酸素」を増やしますので良くありません。
 運動も適宜に行ないましょう!