この記事は、『
銀座東京クリニック』院長の「福田一典」医師が提唱している『中鎖脂肪ケトン食療法』の “癌治療の有効性” を「動物実験」の癌研究報告を通して解説されているものです。
福田医師が提唱されている『中鎖脂肪ケトン食療法』につきましては「癌の『中鎖脂肪ケトン食療法』- 福田一典医師」を参照されてください

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 このような記事に触れることは『癌細胞とブドウ糖の関係』をしっかりと認識する上で非常に重要です。
 「ブドウ糖を摂取すればするほど、癌が増大して進行していく」という『意識作り』になります。
 癌患者にとって非常に重要な「癌におけるブドウ糖の問題」に対してのこの意識をご自分の中にしっかりと蓄えていけば、その意識の貯蓄が「食事からブドウ糖を極力断つ」ことの価値に目覚めさせてくれるでしょう。

 この記事のご紹介のあとに、

    糖質制限は「癌抑制効果」があるけれども、糖質制限だけでは効果は高くない!
     「癌抑制効果」を上げるためには、糖新生を起こさせないようにすることが必要なので、
     必ず、“ブドウ糖以外のエネルギー源(ケトン体や短鎖脂肪酸)” を摂取すること!
      ~ 糖新生を起こさせないためには、“ブドウ糖以外のエネルギー源” の摂取が必須である ~

 という内容の私の話が続きます。

 ここは重要なところですので、ぜひご一読されてみてください。
 よろしくお願いします
m(__)m

 ちなみに、この記事はいきなり「図の解説」から始まります。



      
       ブドウ糖を絶てば、がん細胞は死滅する!- 今あるがんが消えていく『中鎖脂肪ケトン食』


       がんに効く食事 がんを悪くする食事

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 糖質制限だけでも、がん抑制効果がある:動物実験の結果から
 【「「漢方がん治療」を考える 」
より(福田一典医師) 】

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【図】
◆◆ マウスにがんを移植する実験系では、エサの糖質のカロリー比を8%に減らし、減ったカロリー分をタンパク質で増やす低糖質・高タンパク食で飼育すると、通常のエサ(糖質のカロリー比が55.2%)で飼育した場合に比べて、腫瘍の増大速度は半分以下に遅くなった。糖質を10%や15%に減らした低糖質食でも同様の腫瘍抑制効果が認められ、糖質摂取量が少ないほど腫瘍抑制効果が高かった。がんを自然発症するように遺伝子改変マウスを使った実験系では、糖質のカロリー比を減らすと、がんの発生率が低下した。(詳細は本文参照)(出典Cancer Res 71:4484-4493, 2011年◆◆



 344)糖質制限だけでも、がん抑制効果がある:動物実験の結果から

糖質制限 vs ケトン食

 糖質の多い(グリセミック負荷が高い)食事が、がんの発生率を高め、がん細胞の増殖や転移や再発を促進することを示す動物実験や臨床試験の結果は数多く報告されています。
 糖質摂取を減らすとがん細胞の発生や増殖を抑制できることは、多くのエビデンス(証拠)があります。
 糖質制限に加えて、脂肪の摂取を増やしてケトン体を産生させるケトン食の方が糖質制限のみより抗腫瘍効果が高いと考えられています。
 糖質制限食とケトン食は、両方とも糖質摂取を減らしますが、ケトン食は脂肪酸の摂取を増やしてケトン体の産生を増やす食事です。ケトン体自体に様々な抗腫瘍効果があるため、単なる糖質制限だけよりケトン食の方が抗腫瘍効果が高いと考えられています。
 しかし、糖質制限でもケトン食でもがん細胞の発生や増殖を抑制できなかったというネガティブな実験や臨床試験の結果も報告されています。がんの種類や食餌(食事)の内容や実験デザインなどで得られる結果が異なるようです。
 糖質制限だけでは抗腫瘍効果に限界があります。糖質を全く摂取しなくても、血糖値はゼロにはならないからです。それは、肝臓でアミノ酸や乳酸やグリセロールなどから糖を作るからで、これを糖新生と言います。肝臓で糖新生を行うため、糖質を全く摂取しなくても、血糖値は正常に保たれます。
 がん細胞はグルコース(ブドウ糖)を取り込むグルコーストランスポーターGLUT1)を過剰発現しているため、糖質制限の条件でも、糖新生で作られたグルコースをどん欲に取り込むからです。
 糖質を摂取すれば血糖値があがり、インスリンの分泌が増えると、グルコースとインスリンはがん細胞の増殖を刺激します。したがって、糖質摂取を減らせば、がん細胞に供給されるグルコースも分泌されるインスリンの量も減るので、その分、がん細胞の増殖はスローダウンするのは確かです
 つまり、糖質制限だけでも、がん細胞の発生を予防し、がん細胞の増殖や転移や再発を抑制する効果は得られます。しかし、人間での臨床試験などを総合的に評価すると、今存在するがん組織を縮小させるだけの効果は無いと言わざるを得ません。
 がんを縮小させるためには、糖質制限に加えて、ケトン体の産生を高める方法(中鎖脂肪を多く摂取)、肝臓での糖新生を阻害する方法(メトホルミンなど)、解糖系を阻害する方法(2-デオキシグルコースなど)、脂肪酸合成を阻害する方法(343話参照)などの併用が必要です。
 糖質制限食やケトン食が、抗がん剤や放射線治療の抗腫瘍効果を高めるという報告も数多くあります。抗がん剤や放射線治療でがん細胞を攻撃しても、がん細胞がグルコースを十分に利用できる状況であれば、ダメージを回復して増殖に転じることができます。しかし、グルコースの供給を減らすことができれば、エネルギー産生や細胞分裂のための細胞成分を合成できないため、縮小効果を高めることができるわけです。
 がんの治療においては、「糖質を過剰に摂取することは治療効果を低下させる」と言っても過言ではないと言えます。抗がん剤治療中は糖質摂取を減らすだけでも有効です。



糖質摂取を減らすと、がん細胞の発生や増殖が抑制される

 進行がんの場合は、ケトン食を実行すれば、それなりの効果が期待できます。しかし、ケトン食を実行できない人が多いのも事実です。その最大の理由は高脂肪食に対する認容性が低い人が多いためです。
 糖質を減らした分のカロリーを脂肪から摂取しようとすると、1日100グラム以上の脂肪を摂取することになりますが、多量の脂肪摂取で下痢や軟便や腹痛によって十分に脂肪を摂取できない、したがって、ケトン体の血中濃度が十分に上げられない人は結構います。
 脂肪に対する認容性が高い人でも、ケトン食を長期にわたって継続する場合の安全性はまだ未知数です。
 そこで、再発予防の段階では、ケトン食まで行わなくても、「糖質制限だけでも十分ではないか」「糖質制限くらいが現実的」という意見もあります。進行がんでも、糖質制限だけでもある程度の効果が期待できるという意見も多くあります(がん細胞の増殖速度が低下して、抗がん剤が効きやすくなるのは確かです)。
 そのような理由で、ケトン食でなく、糖質制限によるがん発生の予防や、がん細胞の増殖抑制効果を検討した実験が行われています。糖質制限だけでケトン食と同等のがん予防効果や抗腫瘍効果が得られたという報告もあります。

 以下のような報告があります。
 トップの図はこの論文の内容をまとめたものです。


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 A low carbohydrate, high protein diet slows tumor growth and prevents cancer initiation.
 (低糖質・高タンパク質の食餌はがん細胞の増殖を遅くし、がん細胞の発生を予防する
 Cancer Res. 71(13): 4484-93, 2011年


 この論文では、カロリー摂取量は変えずに、糖質の摂取量を減らし、減ったカロリー分はタンパク質を増やして補うような食餌のパターンで、糖質制限による抗腫瘍効果を検討しています。
 各食餌のカロリー比の構成を下に示しています。

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 通常食のカロリー比は糖質が55.2%、タンパク質が23.2%、脂質が21.6%です。
 糖質のカロリー比を15%、10%、8%にしたエサを使っています。これら低糖質食のエサでは、減ったカロリー分をタンパク質で補っています。すなわち、脂肪の摂取量は通常食とほぼ同じで、タンパク質のカロリー比が60~70%程度に高くなっています。つまり、低糖質+高タンパク質の食餌の抗腫瘍効果ということになります。

 マウスにがん細胞を移植する実験系では、マウスの扁平上皮がん VII(SCCVII)とヒト大腸がん細胞(HCT-116)が使われ、マウスに移植して週に2~3回腫瘍組織の大きさを測定して体積を計算で求めています。
 別の実験系では、がん遺伝子の HER2/Neu を過剰発現させるように遺伝子改変したマウスが使われています。この遺伝子改変マウスは通常のエサで飼育すると全寿命の期間に70%程度の割合でがんを自然発症します。このがんの発症率(がん組織が触れるようになった時点で発症と認定)が糖質制限で抑制されるかどうかを検討しています。

 その結果、トップの図に示すように、糖質8%の食餌で飼育したマウスに移植したがんは通常食のがんの増殖に比べて、その増殖速度が半分以下になりました。たとえば、がんを移植して16日後の腫瘍の体積は、通常食では 364.3 ± 85.01 mm3 であったのに対して、8%糖質群では 130.9 ± 21.76 mm3 と半分以下でした。
 ただし、8%糖質の場合には、体重の減少が認められたので、カロリー制限の影響があるかもしれないということで、10%糖質と15%糖質での検討が行われています。
 糖質のカロリー比が10%と15%の場合は通常食(糖質のカロリー比が55.2%)と比べて体重の差は認めませんでしたが、8%糖質の場合と同様にがん組織の増大速度は低下していました。
 たとえば、SCCVII細胞を移植して16日後の腫瘍の体積は、通常食群では 542.9 ± 78.80 mm3 であったのに対して15%糖質群では 321.0 ± 79.79 mm3 でした。
 つまり、糖質が少ないほどがん組織の増大速度は低下しますが、10%でも15%でも、体重の変化を起こさずに、有意にがんの増殖を抑えることが確認されています

 また、がんを自然発症する遺伝子改変マウスを使った実験では、通常食(糖質のカロリー比が55.2%)では1年後のがん発生率は50%、全寿命の期間では70%のマウスにがんが発生しましたが、糖質を15%に制限した食餌では、1年後の発症率は0%、全寿命期間でも30%でした。糖質摂取の割合を減らすほど、がんの発生率が低下していました。

 さらに、がんの治療薬との併用でも、糖質を制限することによって、その治療効果が増強することが示されています。たとえば、シクロオキシゲナーゼ-2 阻害剤の celecoxib のがん細胞の転移抑制効果は糖質制限によって増強されました。


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 以上のような結果から、「糖質制限はがんの発生や増殖を抑制する効果がある」という結論になっています。



実験系によっては、糖質制限はケトン食と同じレベルの抗腫瘍効果が得られている

 以下のような論文があります。その要旨を日本語に訳しています。


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 Low-Carbohydrate Diets and Prostate Cancer: How Low Is ''Low Enough''?
 (低糖質食と前立腺がん:どこまで減らせば十分なのか?)Cancer Prev Res 3:1124-1131, 2010年


【要旨】
 糖質摂取が前立腺がんの増殖に影響することは多くの研究で示されている。例えば、前立腺がん細胞をマウスに移植した動物実験で、通常の西欧食(western diet)を与えられたマウスに比べて、糖質摂取をゼロにしたケトン食(no-carbohydrate ketogenic diet: NCKD)で飼育されたマウスでは、移植された腫瘍の増殖が著明に抑制され、生存期間が延長することが報告されている。
 人間でこの糖質ゼロのケトン食(NCKD)を長期間実践するのは非常に困難なので、糖質摂取をカロリー比で10%や20%に減らすような低糖質食が、NCKDと同様の抗腫瘍効果を示すかどうかを検討した。
 免疫不全のオスのマウス150匹を使い、通常の西欧食(western diet)を自由摂取させ、ヒト前立腺がん細胞 (LAPC-4)を移植し、2週後にランダムに3群に分け、糖質ゼロのケトン食(NCKD)、糖質のカロリー比が10%の食餌(10%糖質食)、糖質のカロリー比が20%の食餌(20%糖質食)のいずれかで飼育した。
腫瘍を移植していないマウス10匹は低脂肪食(脂肪のカロリー比が12%)の自由摂取で飼育し、コントロールとした。
 がん組織の体積が 1,000 mm3 になった段階で屠殺した。
 摂取カロリー量は十分であったにもかかわらず、低糖質摂取のマウスは、コントロールの低脂肪食のマウスより体重が軽かった。低糖質摂取のマウスの中でも、10%糖質群と20%糖質群に比べて、NCKD 摂取のマウスは有意に体重が少なかった。
 がん組織の体積は10%糖質群において52日と59日において統計的有意に大きかったが、その他のポイントにおいては差を認めなかった。
 低糖質の3群(NCKD、10%糖質、20%糖質)の間で生存期間に差は認めなかった。
 インスリン様成長因子-1 とインスリン様成長因子結合タンパク質-3 の血中濃度は、これら3群の間で差を認めなかった。インスリン濃度は20%糖質群で有意に低下を認めた。
 ヒト前立腺がん細胞 LAPC-4 をマウスに移植した実験モデルにおいて、糖質のカロリー比が10~20%の低糖質食は糖質摂取がゼロのケトン食(NCKD)と同等の生存期間を示した。


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 この研究グループは以前の実験で、糖質ゼロのケトン食84% fat–0% carbohydrate–16% protein kcal)が、通常の西欧食(western diet)に比べて、移植した前立腺がんの増殖を著明に低下させるという結果を報告しています。
 糖質ゼロで脂肪84%。タンパク質16%というケトン食を人間で長期間実施することが困難なので、今回の実験を行っています。
中鎖脂肪酸を多く利用すれば、脂肪摂取は50~60%に減らすことができ、長期の継続も問題ありませんが、この論文では中鎖脂肪酸を使うケトン食については検討していません。

 この実験を開始するときの著者らの仮説は「10~20%の低糖質の食餌は、糖質ゼロのケトン食よりも抗腫瘍効果は弱いだろう」というものでしたが、実験の結果は、予想に反して、糖質0%と10~20%の糖質摂取の間にこの実験系では差が無かったということでした。
 高タンパク質食は腎臓に負担がかかる懸念があります。この論文の中では、腎臓障害のある場合は問題になるが、正常であれば、カロリー比で60%程度のタンパク質を長期間摂取しても問題ないと考察しています。

 一般的には、ケトン食に比べて、糖質制限だけでは抗腫瘍効果は弱いと考えられています。しかし、脂肪の摂取を増やすことが困難な場合も多く、糖質制限だけの抗腫瘍効果に期待されています。
 摂取カロリーが同じでも糖質摂取量を極端に減らすと体重が減るのは、インスリンの分泌が減少するからかもしれません。インスリンは糖質摂取によって血糖が上がると分泌されます。インスリンは脂肪を増やす作用があるので、肥満のホルモンと言われています。インスリンの分泌が低下すると減量効果があり低インスリンダイエットの根拠にもなっています。

 極端な糖質制限や高脂肪食によるケトン食の実施が困難なときは、糖質の摂取量を摂取カロリーの10~20%程度に減らすだけでも効果が期待できます。このとき、中鎖脂肪酸中性脂肪を多めに摂取するとケトン体もある程度はでてきます。厳密なケトン食が実施できないときは、この程度の軽めのケトン食でも抗腫瘍効果は期待できそうです。
 進行がんの場合は、10~20%程度の糖質制限か、軽いケトン食を行いながら、がん細胞の解糖系を阻害する 2-デオキシグルコースや AMPK を活性化するメトホルミンなどを併用すると、それほど苦痛や困難を感じずに、効果的ながんの治療が行えます。




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 糖質制限は「癌抑制効果」があるけれども、糖質制限だけでは効果は高くない!
 「癌抑制効果」を上げるためには、糖新生を起こさせないようにすることが必要なので、
 必ず、“
ブドウ糖以外のエネルギー源(ケトン体や短鎖脂肪酸)” を摂取すること!

  ~ 糖新生を起こさせないためには、“ブドウ糖以外のエネルギー源” の摂取が必須である ~


福田医師の推奨する『中鎖脂肪ケトン食療法』と、私の推奨する『短鎖脂肪酸食』のまとめ

 この記事は、糖質制限の『癌抑制の有効性』を「動物実験」を通して解説してくれています。
 そして、糖質制限食よりもケトン食のほうが癌抑制効果が高いことを説かれています。
 (なぜ、糖質制限食よりもケトン食のほうが癌抑制効果が高いのかは後述しています

 この記事では、次の内容に終始されています。

   ブドウ糖の摂取量を減らすと、癌の増大速度が遅くなったり、癌を抑制することができた。
    しかも、ブドウ糖の摂取量が少ないほど、癌の抑制効果は高かった。


 まァ~、これは当然だと言えます。

 癌細胞はミトコンドリアの機能が低下して衰退し、ミトコンドリアでエネルギーを産生することができなくなっているため、「解糖系ブドウ糖を原材料にエネルギーを産生する経路)」だけでエネルギーを産生している細胞です。正常細胞のように “ブドウ糖以外のエネルギー源” を利用することができないので、エネルギーの産生を “ブドウ糖一本に頼って” 生きています。それがため、エネルギーの産生効率が悪く、より多くのブドウ糖(正常細胞の数倍から数十倍ものブドウ糖)を取り込んで消費しなければ生きることができなくなっているわけです。
 ですから、癌細胞とは「ブドウ糖に枯渇した途端に生きることができなってしまう」生き物なのですね。
ここは「癌細胞とは、ミトコンドリアが機能せず、エネルギー産生を解糖系だけに頼っている細胞で、エネルギー産生効率が非常に悪く、ブドウ糖をより多く消費せねば生きていけない!」を参照してください

 ブドウ糖は「癌の最大のエサ」であり、癌細胞が生きるためには絶対に必要なエネルギー源です。
 癌細胞にとって、ブドウ糖とは「生存するためには絶対になくてはならない」唯一にして無二なる「生命線」なのです。
 癌細胞がこのブドウ糖を得ることができなくなれば、癌細胞は生きることができなくなります。
 ブドウ糖が無い体内環境では、癌細胞は死滅するしかないのです(ご愁傷様です・・・)。

 ですから、この『癌の特徴』を見れば、ブドウ糖の摂取を減らせば減らすほど、癌細胞が生き難い、もしくは、生きることができない体内環境になるので、癌の増大速度を遅らせることができて当然ですし、癌を抑制することができて当然だと言えるのです。癌細胞が生きるための「唯一のエサ」であるブドウ糖が不足したり欠如すれば、癌細胞が衰退したり死滅していって当然なのです。

 癌細胞も『生き物』ですからね・・。
 そりゃ、人間や動物と同じで、飯(エサ)が食えなけりゃ、衰弱しますし、いずれ死にますよ・・・。

 しかも、例えどのような癌であろうとも、これは一切関係なく、すべての癌に当てはまります。
 初期癌であろうとも、末期癌であろうとも、悪性化した癌であろうとも、進行癌であろうとも・・、
 例え、どのような癌であろうとも、ま~ったく関係なく、これはすべての癌に当てはまることです。

 人間で例えれば、こう言えるでしょう。
 生まれ赤子のような弱い存在であろうとも、K1ファイターのような強い存在であろうとも・・、
 幼児であろうとも、小学生であろうとも、若者であろうとも、大人であろうとも、お年寄りであろうとも・・、
 田中姓であろうとも、佐藤姓であろうとも、気が弱かろうとも、気が強かろうとも・・、
 男であろうとも、女であろうとも、それが一体どこの国の人々であろうとも・・、こればかりは、ま~ったく関係なく、
 飯(栄養)を食わなければ、誰だって(特別な不食者以外は)必ずどこかで絶命することになることでしょう。
 どのような人だって、飯(栄養)を食わなければ(特別な不食者以外は)みな等しく死んでしまうことになるのです・・・。
赤子や幼児は成長期なので栄養不足に特に弱い存在ですから、栄養が不足した途端に死んでしまいます。どちらかと言えば、癌細胞はこれに似ているかもしれません。あまり良い表現ではなくて、ごめんなさい・・・

 みなさんの中には、熱帯魚やペットのワンちゃんを飼っているお宅もあることでしょう。
 ある日を境に、その熱帯魚やペットのワンちゃんにまったく飯(エサ)を与えなくなったら、どうなりますか?
 熱帯魚はある朝、すべての魚が水面に浮いている(つまり、死滅している)日が来るでしょうし、ペットのワンちゃんだってお亡くなりになる日が来るのです。

 これに同じく、癌細胞はあくまで『生き物』ですから、癌細胞にとって「唯一の飯(エサ)」であるブドウ糖が与えられなくなったりでもしたら、癌細胞もお亡くなりになる日が来る・・、それが『生命体』の宿命というものなのです。

 癌細胞も、エサ(ブドウ糖)を取り上げられたら生きることができなくなる『生命体』であることを認識されてください。
 この「生命現象の基本」を決して忘れないでください。
 ここを忘れてしまうと、癌細胞のことが、現代医学(西洋医学)が謳っているような「無条件にやたらと無限増殖しまくり、体を蝕んでいく悪魔細胞・エイリアン細胞」にでも見えてしまうでしょう。
 一見、正当そうに見える「世の “目眩まし”(癌医療界の謳う大嘘)」に惑わされないように、どうかご注意ください。
 ここに迷うと、抗がん剤や放射線で身を滅ぼすことになります・・・。


 ではここで、これからお話しします内容の前説として、福田医師の推奨される『中鎖脂肪ケトン食療法』と、私の推奨する『短鎖脂肪酸食』について簡単な説明をします。

 福田医師は “ブドウ糖の代わりとなるエネルギー源” として『中鎖脂肪ケトン食療法』(ケトン体』をエネルギー源とする食事 )を推奨されています。
 『中鎖脂肪ケトン食療法』とは、「ブドウ糖の摂取」を制限(抑制)することで体内を “ブドウ糖が枯渇した状態” に置き、その上で『中鎖脂肪酸』を多く摂取すると “ブドウ糖に代わるエネルギー源となる『ケトン体』” が多く産生されるようになるので、ブドウ糖エネルギー源から『ケトン体』エネルギー源へとシフトすることができるため、正常細胞を養いながら、癌細胞を兵糧攻めにして死滅に追い込んでいくことができる、という食事療法になります。
ここは「癌の『中鎖脂肪ケトン食療法』- 福田一典医師」カテゴリを参照してください

 私は “ブドウ糖の代わりとなるエネルギー源” として『短鎖脂肪酸食』(短鎖脂肪酸』をエネルギー源とする食事 )を推奨しています。
 『短鎖脂肪酸食』とは、「ブドウ糖の摂取」を極力断つ(断糖する)ことで体内を “ブドウ糖が枯渇した状態” に置き、食事から「ブドウ糖の摂取」を極力せずに、“ブドウ糖に代わるエネルギー源となる『短鎖脂肪酸』” を多く摂取することができる食事を取ることによって、ブドウ糖エネルギー源から『短鎖脂肪酸』エネルギー源へとシフトすることができるため、癌細胞を兵糧攻めにして死滅に追い込んでいくことができる、という食事療法になります。
ここは「短鎖脂肪酸食」カテゴリを参照してください


 さて、ここまでを前説としまして、私がここでお話ししたいのは「糖新生」に関わる内容です。
 次項では、(「ブドウ糖の摂取」を抑制するための )糖質制限食における「糖新生」の肝心なお話をしていきます。



例え糖質制限をしていたとても、体内で「糖新生」による『ブドウ糖の産生』が起これば、
  結局は、ブドウ糖を
普通に摂取しているのと変わらなくなってしまう・・・
 
体内のブドウ糖が枯渇した時に、体に「糖新生」を起こさせないためには、
 
必ず、“ブドウ糖に代わるエネルギー源(ケトン体や短鎖脂肪酸)” を摂取する必要がある


 「糖質制限食」と「糖新生」との関係をしっかりと理解するためには、この記事の本文中にあります次の箇所を見ますとよく分かります。


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糖質制限 vs ケトン食

 糖質の多い(グリセミック負荷が高い)食事が、がんの発生率を高め、がん細胞の増殖や転移や再発を促進することを示す動物実験や臨床試験の結果は数多く報告されています。
 糖質摂取を減らすとがん細胞の発生や増殖を抑制できることは、多くのエビデンス(証拠)があります。
 糖質制限に加えて、脂肪の摂取を増やしてケトン体を産生させるケトン食の方が糖質制限のみより抗腫瘍効果が高いと考えられています。
 糖質制限食とケトン食は、両方とも糖質摂取を減らしますが、ケトン食は脂肪酸の摂取を増やしてケトン体の産生を増やす食事です。ケトン体自体に様々な抗腫瘍効果があるため、単なる糖質制限だけよりケトン食の方が抗腫瘍効果が高いと考えられています。

 しかし、糖質制限でもケトン食でもがん細胞の発生や増殖を抑制できなかったというネガティブな実験や臨床試験の結果も報告されています。がんの種類や食餌(食事)の内容や実験デザインなどで得られる結果が異なるようです。
 糖質制限だけでは抗腫瘍効果に限界があります糖質を全く摂取しなくても、血糖値はゼロにはならないからです。それは、肝臓でアミノ酸や乳酸やグリセロールなどから糖を作るからで、これを「糖新生と言います。肝臓で糖新生を行うため、糖質を全く摂取しなくても、血糖値は正常に保たれます
 がん細胞はグルコース(ブドウ糖)を取り込むグルコーストランスポーターGLUT1)を過剰発現しているため、糖質制限の条件でも、糖新生で作られたグルコース(ブドウ糖)をどん欲に取り込むからです。
 糖質を摂取すれば血糖値があがり、インスリンの分泌が増えると、グルコースとインスリンはがん細胞の増殖を刺激します。したがって、糖質摂取を減らせば、がん細胞に供給されるグルコースも分泌されるインスリンの量も減るので、その分、がん細胞の増殖はスローダウンするのは確かです

 つまり、糖質制限だけでも、がん細胞の発生を予防し、がん細胞の増殖や転移や再発を抑制する効果は得られます。しかし、人間での臨床試験などを総合的に評価すると、今存在するがん組織を縮小させるだけの効果は無いと言わざるを得ません
 がんを縮小させるためには、糖質制限に加えて、ケトン体の産生を高める方法(中鎖脂肪を多く摂取)、肝臓での糖新生を阻害する方法(メトホルミンなど)、解糖系を阻害する方法(2-デオキシグルコースなど)、脂肪酸合成を阻害する方法(343話参照)などの併用が必要です。


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 福田医師は、「糖質制限でも、ケトン食でも、がん細胞の発生や増殖を抑制できなかったというネガティブな実験や臨床試験の結果も報告されています」と言われています。

 「これは、なぜなのか?」ということを思慮せねばなりません。

 これについて、福田医師は次の理由を挙げられています。

   糖質制限だけでは、抗腫瘍効果に限界があります。
    糖質(ブドウ糖)を全く摂取しなくても、血糖値はゼロにはならないからです。
    それは、肝臓でアミノ酸や乳酸やグリセロールなどから糖(ブドウ糖)を作るからで、これを「糖新生」と言います。
    肝臓で糖新生を行うため、糖質(ブドウ糖)を全く摂取しなくても、血糖値は正常に保たれます。
    がん細胞はグルコース(ブドウ糖)を取り込むグルコーストランスポーター(GLUT1)を過剰発現しているため、
    糖質制限の条件でも、糖新生で作られたグルコース(ブドウ糖)をどん欲に取り込むからです。


 この福田医師の見解に、私が【補足説明】します。

 糖質制限しかしていないと、その人の体はいまだ「ブドウ糖型(エネルギー源をブドウ糖に頼っている体)」なのです。
 つまり、糖質制限によって「ブドウ糖の摂取」を少なくしても、その人の体がいまだ「ブドウ糖型」のままなので、不足分のブドウ糖を「糖新生」によって体内で産生し、体は「ブドウ糖不足(ブドウ糖の枯渇)」を補おうとするのです。
 なぜならば、体内に “他(ブドウ糖以外)に使用できるエネルギー源” がまったく無いからです。

 “ココ” がとても重要な視点です!

 糖質制限しかしておらず、“糖質(ブドウ糖)以外のエネルギー源” を何も摂取していないのであれば、その人の体はいまだ「ブドウ糖型」のままですから、糖質制限によって “体内のブドウ糖が枯渇する” ことで不足した分のブドウ糖を、体が糖新生を起こして補充しようとするのは当然の成り行きです。何らかのエネルギー源が無いと、体は生きることができないからです。
 もう一度言いますが、こうなるのは「体内に “他(ブドウ糖以外)に使用できるエネルギー源” がまったく無いから」です。

 もしここで、“ブドウ糖以外のエネルギー源として利用できる『ケトン体』や『短鎖脂肪酸』” を摂取することで体内に充分に確保されていれば、体はわざわざ糖新生によってブドウ糖を産生する必要なんてありません。

 糖新生というのは、『飢餓状態に陥った動物が、グルカゴンの分泌をシグナルとして、ピルビン酸、乳酸、糖原性アミノ酸、プロピオン酸、グリセロールなどの糖質以外の物質から、グルコース(ブドウ糖)を生産する経路』のことです。

 体が飢餓状態に陥り “体内のブドウ糖が枯渇した” 時に、体はどこからか利用できるエネルギー源を得なければなりません。糖質制限しかしておらず、その人の体がいまだ「ブドウ糖型」であり、体内に利用できるエネルギー源が他(ブドウ糖以外)に無いのであれば、体は糖新生によってブドウ糖を産生して、不足分のブドウ糖を補おうとします。

 ところが、“体内のブドウ糖が枯渇した” 時に、体内に『ケトン体』や『短鎖脂肪酸』という “体が利用できるエネルギー源” があれば、体はわざわざブドウ糖を作る必要なんてありませんから、糖新生など起こらないわけです。

 生体とは、必要なものを「必要な分だけ」作り出し、不足が起れば「作り出して補おう」とします。
 不要なもの(当面、必要のないもの)に関しては、通常は作り出しません(産生しません)。

 糖質制限しかしていない人の体は、糖質(ブドウ糖)を制限している「ブドウ糖型」というだけです。
 “ブドウ糖以外のエネルギー源” を何も摂取していないため、ブドウ糖の他に利用できるエネルギー源が何も無いので、糖質制限によって体が “ブドウ糖に枯渇する” と、不足するブドウ糖を糖新生によって作り出し、ブドウ糖エネルギー源の不足分を補おうとするのです。

 そうすると、糖質制限をしているのに「糖新生によって体内で勝手にブドウ糖が産生されて」しまい、体が作り出した不足分のブドウ糖を「体内でしっかりと摂取している」ことになるのです。
 こうなると、結局は、ブドウ糖を制限しているようでいて「ブドウ糖を体内でちゃっかり摂取してしまっている」ことになるのですね。悲しいかな・・、糖質制限の努力が報われないのです。

 ただ、ブドウ糖を無制限で好きなだけ摂取している癌患者さんに比べれば、糖質制限をした分、「癌の抑制効果」が得られて当然です。糖新生とは「体が必要とする範囲内のブドウ糖しか産生しない」ので、ブドウ糖の無制限摂取に比べれば、それだけ遥かにマシな結果が出ます(大きな差が出ます)。
 一般の癌患者さんは体が必要とする以上のブドウ糖を摂取し過ぎていますから、その余剰摂取したブドウ糖はすべて、癌細胞が増大して進行していくのにどんどん利用されてしまうのです(癌細胞は “ウヒウヒ” もんで大喜びして、余剰摂取したブドウ糖をガンガン取り込んで消費していますよ! こんなことしたら、どんどん癌が育っていって当然ですよね・・・)。
 大方の癌患者さんの癌が増大・進行しかしないのは、こういう「癌細胞はブドウ糖を多く取り込んで消費し、増大・進行の糧としている」という『癌の原理』を知らず、ブドウ糖を無制限に好きなだけ摂取しているからです。

 人には様々な体質というものがあって、糖新生が抜群に機能する体質者もいるはずです。
 そういう人の場合は、糖新生による「ブドウ糖の産生量」が多い人もいるのかもしれません(特に脂肪の多い肥満の人)。
 そうなると、糖質制限をしていながら、強力な糖新生による「ブドウ糖の摂取」をする羽目になってしまい、糖新生によって産生されたブドウ糖が癌細胞に取り込まれて「糖質制限でも、ケトン食でも、癌細胞の発生や増殖を抑制できなかった」という残念な結果に終わってしまう人もおられるのでしょう。

 なぜ、糖質制限食よりもケトン食のほうが癌抑制効果が高いのか、これでお分かりになって頂けたと思います。
 糖質制限だけでは糖新生による「ブドウ糖の産生」が起こってしまうため、それが癌細胞にブドウ糖が取り込まれて癌が増大する原因になっていましたが、ケトン食によって “ブドウ糖に代わるエネルギー源となる『ケトン体』” を摂取することにより糖新生が起こらずに済むようになり、糖新生による「ブドウ糖の産生」が起こらない分、癌細胞にブドウ糖が取り込まれるのをしっかりと防ぐことができたので、それだけ癌抑制効果が上がったわけです。
 このように、癌治療における糖質制限は「糖新生が起こるか否か」まで見つめる必要があるのですね。


 とにかくは、糖新生による「ブドウ糖の産生」を起こさないで済む方法は、単純に “ブドウ糖以外のエネルギー源” を何らか摂取していることです。福田医師が推奨する『中鎖脂肪ケトン食療法』によって『ケトン体』を多く摂取する方法でも良いですし、私が推奨する『短鎖脂肪酸食』によって『短鎖脂肪酸』を多く摂取する方法でも良いです。
 『ケトン体』や『短鎖脂肪酸』といった “ブドウ糖以外のエネルギー源” さえキチンと摂取しておけば、糖質制限で “体内のブドウ糖が枯渇した” 時に、体は糖新生によってわざわざブドウ糖を産生するまでもなく、体内に “利用できるエネルギー源(ケトン体や短鎖脂肪酸)” が充分あるのでこれを使用しますから、糖新生による「ブドウ糖の摂取」をせずに済むでしょう。

 ですから、糖質(ブドウ糖)を制限したり抑制したり断ったりする時には、体に糖新生を起こさせないためにも、必ず、体が “ブドウ糖以外のエネルギー源” として利用できる『ケトン体』や『短鎖脂肪酸』を多く摂取して体内に確保してくださいね!

 これは「糖質制限を安全に遂行する」ための絶対条件だと思います。




      
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