この記事は、食物繊維の解説、食物繊維の「不溶性食物繊維」及び「水溶性食物繊維」が摂取できる食品の解説、「水溶性食物繊維」が腸内細菌の働きによって発酵分解されて『短鎖脂肪酸』が生成される解説、『短鎖脂肪酸』の有効性などが簡潔にまとめられています。ぜひ、ご一読されてみてください m(__)m




 食物繊維
 【「HEALTHY PASS」
より 】


 食物繊維

 食物繊維は「役に立たない食べ物のカス」と認識されていた時代がありましたが、近年では、その機能性の高さから「第6の栄養素」と言われ、2000年の「第6次改定日本人の栄養所要量」からは、栄養素の1つとして摂取量の目安が設定されるようになりました。


食物繊維とは
 食物繊維とは『ヒトの消化酵素によって消化されない、食物に含まれている難消化性成分』の総称で、主なものに「セルロース」「リグニン」「キチン・キトサン」「ペクチン」「アガロース」「グルコマンナン」「グアガム」などがあります。

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生活習慣病との関連
 日本人の食事摂取基準(2010年度版)によると、食物繊維の摂取量と関連のある生活習慣病は多岐にわたり、心筋梗塞の発症・死亡、糖尿病の発症、血圧、血清コレステロールとの間で負の相関が示唆され、肥満や便秘との関連を示した疫学研究も報告されています。このような現状を考慮し、厚生労働省では、成人の食物繊維の摂取目標量を、1日19g以上と設定しています。


実際の摂取量と付加量
 1日20gの食物繊維の摂取で糞便重量が増加し、良好な排便が期待できるとした介入試験(1991年日本)があり、毎日の快適なお通じに必要な食物繊維は、1日20g以上と考えられます。しかし、私たちが通常の食事から摂取している量は成人男女ともに、約15g(2009年国民栄養調査)であり、過去数十年にわたって減少傾向です。
 そこで、サプリメントの利用など、食事以外から食物繊維を5~10gを摂取することで、1日の摂取目標量をクリアすることができ、便秘解消も期待できます。
食物繊維の摂取にサプリメントは絶対にいりません。生野菜や生野菜ジュースなどで適宜摂取すれば、それで充分です。そうすれば、同時にビタミン・ミネラル・酵素の摂取にもなるのですから、すぐにサプリメントに頼るのはもう止めにしましょう。便利だからと言って、何でもかんでもサプリメントという医薬品にばかり頼ってしまうと、気づいた時には思いも寄らぬところで『便利の影に病魔あり』の事態に進んでいきます。とにかく栄養は、なるべく天然自然の食品から摂取していくのが一番安全ですブログ管理人


食物繊維の種類
 一口に食物繊維と言っても、「不溶性食物繊維難溶性食物繊維)」と「水溶性食物繊維」に分けられます。

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食物繊維は「不溶性食物繊維(難溶性食物繊維)」と「水溶性食物繊維」に分類されます


 「不溶性食物繊維難溶性食物繊維」は保水性に優れ、便を柔らかく、また量を増やす働きがあります。
 ごぼう、にんじん、セロリなどの野菜、麦、玄米などの穀類、さつまいもなどの芋類、大豆、小豆などの豆類に多く含まれ、摂取しやすい食物繊維です。
 一方、「水溶性食物繊維」は腸内細菌の働きによって発酵分解され、『短鎖脂肪酸』をつくる原料になります。
 海藻類、こんにゃく、りんごなどの果物に含まれていますが、意識しないと摂取し難い食物繊維と言えます。

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 実際、国民栄養調査の結果でも、「不溶性食物繊維難溶性食物繊維」の摂取量が11g/日程度であるのに対し、「水溶性食物繊維」は3.5g/日となっています。

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短鎖脂肪酸とは
 『短鎖脂肪酸』とは「酪酸」「酢酸」「プロピオン酸」など「分子量の小さな脂肪酸」の総称で、大腸の細胞にとって主要な栄養源であり、大腸粘膜を増殖・修復し、大腸の働きを助けます。
 また、炎症性サイトカインという体内免疫調節物質の発現や抑制のバランス調節を行い、大腸の慢性的な炎症を抑える働きもしています。さらに、『短鎖脂肪酸』は大腸内の ph をコントロールし、悪玉菌の増殖を抑え、腸内細菌叢を改善する働きも持っています。

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プレバイオティクス効果
 食物繊維は、乳酸菌やビフィズス菌のような有用菌を増やし、腸内環境の改善を促進するプレバイオティクスとしても知られています。食物繊維は腸内細菌の住処(すみか)になることによって、有用菌の増殖を促進する働きをしており、トクホでも「お腹の調子を整える」として、食物繊維類(難消化性デキストリングアガムサイリウム種皮小麦ふすまキトサン)が関与成分になっています。

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ミネラル吸収にマイナス?プラス??
 「不溶性食物繊維難溶性食物繊維」には、ミネラルを吸着する作用や、便の量が増えたり、腸内の滞在時間が短くなることで、ミネラルの吸収効率が落ちることがあるため、過剰に摂取するのはマイナスであると言われることがあります。特に鉄・銅・亜鉛などは影響を受けやすく、全粒穀物(フィチン酸が多い)を食べている地域の人には亜鉛欠乏症が報告されているようです。しかし、この吸収阻害作用は極端な過剰摂取でなければ心配なく、サプリメントで追加して摂取する程度であれば、問題ないと考えられています。
上の「 実際の摂取量と付加量」と同様に、なるべくサプリメント処理に進めるのは控えましょう。体の栄養吸収性に特別問題が発生しているような難病者以外は、栄養はとにかく天然自然の食品から直接摂取すべきです。単純な話ですが、生野菜や生野菜ジュースなどで適宜多めに摂取すれば良いだけの話です。
 ここを面倒臭がってしまうと、あとで「何らかのしっぺ返し」がきます。都合よく医薬品にばかり頼ってしまった「何らかのしっぺ返し(つけ)」が、姿を変えて思わぬ形となって、自分の目の前に現われてくることでしょう・・。現代の多くの日本人が心身の様々な不調・病苦に苦しんでいるのは、先進国の人間が化学を乱用してしまった「しっぺ返し(つけ)」に過ぎないことを忘れてはいけません。化学の無い時代には、現代の多くの日本人が苦しんでいるような様々な心身の不調や病苦はすべて存在していなかったのです。ですから、私たち現代の日本人は、そろそろ本気になって「何でも化学に頼りきってしまう危険性」に対して真剣に肝を冷やさなければなりません。ここを肝を冷やして悟り得なければ、やがて想像を絶するような「心身の異常」が現代の日本人の心身に発露してくる日が来るでしょうブログ管理人


 一方、グアガムや難消化性デキストリンなどの水溶性食物繊維は、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛の吸収を促進することが動物実験(ラット)で確認されています。これは、グアガムや難消化性デキストリンの摂取で『短鎖脂肪酸』が産生され、大腸内の ph が低下したことでミネラルの溶解度が高まり、吸収率が上がるためと推測されています。
上の「 短鎖脂肪酸とは」の図を参照してくださいブログ管理人