私は当ブログサイトで「生菜食の価値」を何度となくお話ししてきました。
 でも、生野菜食がどうしても苦手な人も多いでしょうから、そこで、ご紹介したい「調理法」があります。
 二木謙三博士の「野菜の二分間煮」と、肥田春充博士の「野菜の生煮え」です。

 まずは、食養学者であり、元東京大学名誉教授であった二木謙三博士(文化勲章受章参照1参照2)が薦められていました「野菜の二分間煮」という調理法をご紹介します。

 なんてことありません・・、 野菜をただ「二分間、煮るだけ」です。

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二木謙三 (元東京大学医学部名誉教授)




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野菜の「二分間煮」

(1)野菜を食べやすいサイズに切ります。

(2)鍋に「あらかじめ切っておいた野菜」と「水」を入れて、火を付けて沸騰させます。

(3)沸騰したら2分間煮ます。

(4)2分間煮たら火を止めて、鍋に蓋をして5~10分間程度そのまま置き、あとは余熱で煮ます。

(5)ほどよく火が通っていたら、湯から出して食べましょう。
   そのくらいの煮込みでも充分に食べられます。


 野菜は「薄切り」にすると早く煮えます。

 私が「二分間煮」をする時は、野菜は「数ミリ程度」の厚さに切ります(ほとんど「千切り」です)。

 野菜は薄く切れば切るほど、短い時間で芯まで早く煮えるでしょう。

 もちろん、アクの強い牛蒡(ゴボウ)や硬いカボチャなどは、もっと煮たほうがよいかもしれませんね。


 補足

 「具材の野菜」と「水」を入れてから火を付けますと沸騰するのに少し時間がかかるので、私の場合は、具材にする野菜を切っている間に先に水だけを沸騰させて、沸騰したら「あらかじめ切っておいた野菜」を湯の中に入れます。そうすると、野菜を入れた途端に沸騰の勢いが抑えられて落ち着きますので(沸騰の勢いが弱まりますので)、そのまま火を入れ続け、もう一度沸騰したら、それから2分間煮て火を止めます。その後、蓋をしたまま5~10分間程度そのまま置き、あとは余熱で煮ます。

 以上のようにしたほうが早く仕上がるように思います。
 ご自分がやりやすい方法でやってみてください。

 この「野菜の二分間煮」で重要なことは、「煮るならば2分間程度で充分だ」ということです。
 当然、「2分間ではちょびっと足りないような・・」という方は、3分間でも5分間でも構いません。
 要は「沸騰する時間を短く設定して、あとは火を止めたあとの余熱だけで5~10分間煮る程度で充分だ」ということです。自分オリジナルの設定で構いませんので、いろいろと試されてみてください。

 二木謙三先生がこれを薦めている理由は、後述します「火食(加熱調理)の害」(「火食の害」から、生食(生菜食)の意義と価値を知る【原本 西式健康読本:西勝造】も参照してみてください )を少しでも減らそうとする意図があります。ここがブレなければよいので、ご自分なりにいろいろと工夫して試しながら、自分オリジナルの方法を探し出して食生活に活かされてみてください♪



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 次に、肥田春充博士が薦められていました「野菜の生煮え」という調理法をご紹介します。

亀の子たわしによる「皮膚機能の強靭化」」にてご紹介させて頂きました肥田春充博士は、

  「野菜は、生か、生煮えで食べよ!」

 と言っていました。

 「野菜を煮るならば、生煮えくらいにしなければならない」として、野菜の味噌汁の作り方を書いています。
 普通の家庭で作られている味噌汁とは、少し勝手が違います。

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肥田春充 (肥田式強健術 創始者)




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野菜の味噌汁の作り方 【「野菜の生煮え」バージョン 】

(1)具にする野菜は、食べやすい一口サイズに切っておきます。

(2)鍋に水を入れ、ダシ(カツオでも、煮干しでも、昆布でも、何でもいいです)を入れて火を付け、
   充分に沸騰させてダシをとります。

(3)ダシがとれたら、鍋に「具の野菜」を入れます。
   すると、沸騰の勢いが落ち着いて弱まるため、もう一度、湯を沸騰させます。
   沸騰したらすぐに火を止めて、味噌を湯に溶かします。
   沸騰している湯の中に「具の野菜」を入れますと、沸騰の勢いが落ち着いて弱まりますので、
   もう一度、湯を沸騰させて、沸騰したらすぐに火を消し、そのあと味噌を湯に溶かす、という要領です。
   味噌を湯に溶かすときは、火を止めてから味噌を溶かさないと、上手く味噌が溶けません。
   火を止めてから味噌を溶かすと、すんなり味噌が溶けてくれます(まァ~、みなさん知ってますよね・・:汗)。

(5)鍋に蓋をして、そのまま数分間放置し、あとは余熱で煮ます。

(6)野菜が生煮えになったら、よそって食べましょう。
   もし湯の温度が下がって温かさが足りない場合には、食べる直前に火を付けて適宜加熱して温めればよいです。


 一度、沸騰したらすぐに火を消し、あとはその余熱だけで煮えるから、それで充分だと言います。

 当然、上述の「野菜の二分間煮」と同様に、野菜は薄く切れば切るほど早く煮えます。

 野菜をなるべく芯まで煮たい人は、できる限り薄切りにしましょう(私の場合はほとんど「千切り」です)。


 補足

 この「野菜の生煮え」の方法で作る味噌汁で大事なのは、上記の二木謙三先生の「野菜の二分間煮」の “沸騰してから2分間煮る” のとは違い、沸騰したらすぐに火を止めて、そのあとの余熱だけで煮るということです。

 余熱で煮るときの放置時間なのですが、上記には数分間とありますが、野菜の具材によく火を通したい場合は20~30分間放置しても構いません。野菜の芯まで火が通るでしょう。

 要は、「沸騰させながら煮る」のと、「火を止めたあとの余熱だけで煮る」のとでは、「火食(加熱調理)の害」に大きな差が出てくる、ということなのです。

 やってみれば分かりますが、火を入れ続けて沸騰させながら煮ると、野菜は煮崩れを起こしやすくなります。煮崩れは食物が組織崩壊した姿で、組織崩壊したような食物を平気で食べていますと体の崩壊(体の弱体化)につながりますので、これはなるべく避けたいことです。

 沸騰したらすぐに火を止めて、そのあとの余熱だけで煮ますと、野菜は歯ごたえが残るほどしっかりとしていながらも、野菜の芯まで充分に火が通って煮えています。煮崩れをしないので、当然、組織崩壊も起こりません。「火食(加熱調理)の害」を大きく減らすことができるでしょう。

 ちなみに、私が家族に味噌汁を作るときには、この「野菜の生煮え」の方法で放置時間を30分間以上にします。そうすれば、「火食(加熱調理)の害」を抑えながらも野菜の芯まで充分に火を通すことができますので、94歳のお婆ちゃま(総入れ歯です・・:涙)も噛みやすく食べられます。

 食事を作るとき、味噌汁を一番最後に作る方も多いかと思いますが、「野菜の生煮え」の方法で味噌汁を一番最初に作っておけば、あとは火を止めて放置した余熱だけで野菜の具材が充分に煮えますから、放置している間に他の料理を作ればよいのです。そして食事を取るときに、適宜アツアツになるくらいにもう一度火を入れてからよそえばよいです。ご自分なりに試されてみてください。



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 ここのところで、二人の先生が言いたいことは、

 「火を使って調理することで “野菜のビタミン・酵素の破壊・損失や、たんぱく質・組織の変質・崩壊” が起こるのを、
  火を使う時間(加熱調理する時間)を短くしたり、生煮えにしたりして、できる限り抑えていきましょう。」


 ということなのです。

 生野菜であれば “ビタミン・酵素の破壊・損失” や “たんぱく質・組織の変質・崩壊” はあり得ませんが、火食すると、どうしてもこれが起こります。火食は食べやすいけれども、そういう「大きな欠点」があるのです。
 「生煮え」くらいならば、食物の “ビタミン・酵素の破壊・損失” や “たんぱく質・組織の変質・崩壊” はかなり抑えられ、生よりかは食べやすくなりますから、これは妥協策ですね♪

 この「火食による組織崩壊」というのは、俗に言う「煮崩れ」のことです。
 「煮崩れ」とは「食物の組織が崩壊した姿」です。これは極力、避けましょう!

 口から体内に入ってくる「食物の状態」が、そのまま体の中に「転写してくる」のです。
 「生きた食物」を食べれば、体の中も「生き生き」してきます!
 組織崩壊を起こしているような “無茶苦茶な組織の状態” の食物を食べていると、体の中の状態もその「組織崩壊した食物」と同じような状態が現われてくる、と思ったほうがいいです。

 これは単純な「仕組み」です。
 「組織が崩壊した食物」を平気で食べることは極力、避けたほうが無難ですよ!

 たとえ「煮崩れ」を起こした食物を食べたところが、体にはすぐに悪影響が出るようなことはありません。
 しかし、何年、何十年と続けていくと、後年になってはっきりと出てきます。
 よく、みなさんが加齢のせいにしてしまうことです。体のあらゆるところが弱ってくるのです(体が弱体化します)。

 自然界の動物は年を重ねれば重ねるほど、晩年に至るほどに肉体は充実していき、最後の最後で一気に衰え死んでゆく・・・、これが自然界の動物の「健全な姿」です。
人間に飼われている「ペットの動物」は違いますよ! 人間と同じように、年を重ね、年を取るほどに弱っていくものです

 「病気をしない自然界の動物たち」と「病気だらけの人間たち」との大きな根本的相違点は、「生食をする」と「火食をする」との違い、と言っても過言ではないくらいに私は思っています。
 そのくらい、「食が肉体に与える影響とは深奥なもの」なのです。

 「生食をする」と「火食をする」、この単純な違いが、心身の健康や健全性に大きく関わってくるのは確かなことでしょう。
 (もちろん、自然界の動物と人間との違いは他の理由も多々あるでしょう。家に住む、服を着る、などなど・・・


 生菜食は “ビタミン・酵素の破壊・損失” は一切ありませんし、“たんぱく質・組織の変質・崩壊” も一切起こりません。
 新鮮な生きた野菜の「生命」を、そのままに頂ける「最高の食事法」なのです。
 (アメリカの「マクガバン・レポート」でも、「野菜は生で食べるほうがよい」と指導していますね


 私自身がお薦めしますのは、蒸す専用の土鍋(蒸し用土鍋)が安く売っていて、これの中に一口サイズに切った野菜を並べて入れて、土鍋に蓋をして、あとは火を付ければ熱だけで野菜が煮えます。いわゆる「野菜たっぷり、蒸し鍋料理」です。

 肉を食べたいのであれば、鶏肉や魚肉(白身の魚)を入れれば、簡単で美味しい「蒸し料理」がすぐにできますよ♪
 味ぽん酢などで頂けば、とっても美味しいです。
 ほどよく火を入れて、煮崩れ(蒸し崩れ?)しない程度で食べましょう!