この記事は、精神科の医師の先生のブログの記事です。
 テロメアと精神疾患と老化(その1)、(その2)に分かれています(この記事は(その2)です)。

   テロメアと精神疾患と老化(その1)【短いテロメアとの関連】
   テロメアと精神疾患と老化(その2)【テロメアの短縮防止との関連】 (本記事)

 この記事は(その1)からの続きで、「テロメアの短縮を防ぐ方法」について様々論じられています。

 先にお話ししますと、テロメアの短縮を防ぐには主に「食事」「運動」「精神作用」などが大きく関与しており、遺伝よりも前に「生活習慣の内容のほうがテロメアの長さに大きく影響している」ようです。

 (その1)が「テロメアの短縮は、最終的に発癌にもつながる・・・」という言葉で終わっていますように、(その2)では「テロメアの長さと発癌」についてもお話しされています。「癌をはじめとする様々な病気になる人はテロメアが短い」ということが研究によって分かっています。これは「テロメアの短縮を防ぎ、テロメアを長く保てば、それだけ発癌のリスクを下げることもでき、癌の改善にもつながる」ということを打ち明けているも同然です。

 抗がん剤としても用いられている「インターフェロン」がありますが、インターフェロンが5000~8000単位ある人は健康体です。しかし、癌患者さんはインターフェロンが1000単位ほどしかなく、癌になる人はインターフェロン値がやたらと低いのです。食事療法・少食・断食によってインターフェロン値を高めれば、癌の抑制や改善につながります。特に生菜食はインターフェロン値を大きく高めます。
 甲田療法の生菜食実践者のインターフェロンを調べると、1万単位を超えているのです。中には2万単位を超えている生菜食者もいるくらいです。当然ながら、この生菜食者の方々はもともとインターフェロン値が高かったわけではなく、生菜食の実践によって低下したインターフェロン値が異常に高まり、癌や難病の改善に大きく貢献してくれたのですね。

 インターフェロンと同様な視点でテロメアを見つめれば、生菜食をすれば微量栄養素(ビタミンミネラル)と共に「テロメラーゼ」という「テロメアを修復する酵素」を大量に摂取できますから、生菜食はテロメアの短縮を防いだり、テロメアの長さを維持したりするのに大きく貢献してくれます。インターフェロン値を高めれば癌の抑制や改善に貢献してくれるように、テロメアを長く維持することも癌治療に貢献してくれるはずです。

 テロメアの短縮を防ぎ、テロメアを長くするのに「食事療法」が有効するのですが、「少食」や「断食」も大きく貢献することが研究によって明らかとなっているそうです(この記事で触れられています)。つまり、このテロメア・テロメラーゼ研究から癌を見つめても、「食事療法」「少食療法」「断食療法」が癌の抑制や改善に有効することが理解できるわけです。流石に「飲尿療法」についてまでは書かれていませんが、おそらく「飲尿療法」もテロメアを長く保つのに有効するはずです。

 なぜ、この記事をご紹介させて頂いたのかと言いますと、私が推奨している自然療法「食事療法」「少食療法」「断食療法」(飲尿療法もです)が癌治療にしっかりと有効することを、一度、このテロメア・テロメラーゼの方向からも見つめて頂きたかったのです。これが理解できれば、癌医療界が「癌に食事療法は無意味!」とか謳ったり、抗がん剤や放射線を体にぶち込むだけの治療しか癌患者に課していなかったりしている日本の癌医療が如何に “茶番医療” に堕してしまっているかがよくお分かりになられるはずなのです。

 日本の癌医療は一番せねばならない癌治療(癌体質を改善するために必須である自然療法)を何も指導せずして、一番やっちゃいけない癌治療(三大療法特に抗がん剤や放射線)ばかりを癌患者に課しているのですから、世間には標準的な癌医療で癌から救われている(癌が治っている)癌患者が物の見事に一人もいない実地しかないのがよく理解できるはずなのです。

 こういう癌の内容については、病院の医師は何も語ってくれません。
 ほとんどの医師が “癌の真相” について何も知らないからです・・・。
 「癌は自然療法を組み合さなければ治らないし、決して治せない・・。抗がん剤や放射線はかえって癌を悪化させてしまうことになる増癌治療でしかない・・・」という事実をご存じなのは、まだ一部の医師だけです。
 本当に価値ある癌治療(本当に癌を治す癌治療)は、ご自分で見出さなくてはなりません。
 この精神科医の先生の記事が「癌治療における自然療法の価値」を理解させてくれる足がかりのひとつになって頂けることを切に願っております m(__)m





 テロメアと精神疾患と老化(その2 テロメアの短縮防止との関連)
 【「場末P科病院の精神科医の blog」
より 】

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テロメアによる DNA の立体構造の安定。4重構造。(参照

 今回は「テロメア」の短縮を防止してくれるような事象について述べる。

 前回のブログで述べたように、不健康なライフスタイルとテロメアの短縮が関連付けられており、その逆である健康的なライフスタイルは “テロメアの短縮が防止される” ように思える。この観点から、運動習慣、食事( 食物繊維を多く取る「地中海式ダイエット」)、瞑想、などの健康的だと思われるライフスタイルを心がけて生活している被験者のテロメアの長さについて、多くの調査がなされた。その調査結果から、健康的なライフスタイルが “テロメアの短縮を防止する” ことが明らかとなった。

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2854902/
 http://www.cellbiolint.org/cbi/035/1079/cbi0351079.htm
 http://www.isagenixhealth.net/seven-ways-to-slow-telomere-shortening/

ライフスタイルとテロメアの長さとの関連。スライド形式の資料。この資料は院内教育に活用できるだろう。
 http://nas-sites.org/emergingscience/files/2012/10/Sandler-Telomeres-and-Environment-NAS-10_2011-final.pdf


 まず、食事の内容が大きく関係する。

 地中海式ダイエット(Mediterranean dietMD)は、高齢者のテロメアの短縮を予防することが示されている。イタリア南部のカンパニア州での調査ではあるが、食生活を地中海ダイエットスコア(MDS参照)を用いて評価し、テロメアの長さとの関連がないかを調べた。MDS のスコアが高い者は、ヒト末梢血単核細胞(PBMC)の「テロメラーゼテロメアを修復する酵素)」活性が高く、テロメアの長さが保たれていただけでなく、IL-6、TNF-α などの炎症性バイオマーカーも低値であった。地中海式ダイエットは世界で最も健康的な食事パターンの1つであると著者らは結論付けている。

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3640022/

 野菜を多く食べることも、テロメアの短縮を防いでくれるようだ。

 逆に、飽和脂肪(saturated fat)を多く含む食品の消費はテロメアの短縮が促進されるようである。
 (バターや動物性脂肪などを多く食べないことが鍵である

 http://www.lef.org/newsletter/2013/0101_Longer-Telomeres-Linked-To-Eating-Less-Fat-More-Fruit-Vegetables.htm

 抗酸化物質が含まれる食品(ビタミンEビタミンCβ-カロチンなど)を多く食べることもテロメアの短縮を防止してくれる。すなわち、野菜や果物を多く食べることが重要なのである。

 さらに、食事の量そのもを減らすことも、テロメアの短縮を防いでくれるようだ。
 断食が脳の老化を防ぐことが示されている。

 逆に大食いは老化を促進することになろう。たまに大食いをするのは問題はないのであろうが、常に大食いするのは問題であろう。TV番組で大食いを売りにしているようなタレント(ギャル曽根石塚英彦安田サーカスのヒロなど)のテロメアがどうなっているかを調べると面白い結果が出るのかもしれない。石塚英彦は実は大食いではなく、グルメ番組では2~3口食べて「まいうぅ~」と言って終わりにしているらしく、大食いを避けているらしいのだが・・。

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3370421/

断食は SIRT を介して脳の老化を防ぐ
 http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0531556510001889

 なお、上で示した論文では、このように結論付けられている。

「テロメアは年齢と共に短くなり、進行性のテロメアの短縮は老化やアポトーシスを招く。
 短いテロメアは、ゲノムの不安定性や “発癌” に関係している。

 短いテロメアを持つ高齢者は、心臓(3倍)や感染症(8倍)で死亡するリスクが増加する。
 それゆえ、テロメアの短縮を防止することは、老化を防止し健康を保つ上で重要である。

 喫煙、大気汚染への曝露、身体活動の少なさ、肥満、ストレス、不健康な食事は、酸化ストレスを増加させ、テロメアを短縮する。
 健康的でアクティブな生活スタイル、食事を減らし体型を維持することは(肥満でないこと)テロメアの長さを維持し、老化や “癌の危険性” を減らしてくれる。

 食事に含まれる抗酸化物質、繊維、大豆タンパク、健康的な脂肪(アボカドナッツ由来の脂肪) を摂取して、定期的に運動し瞑想をすることで、ストレスフリーな生活を心がけるのが良い。マグロ、サケ、ニシン、サバ、オヒョウ、アンチョビ、ナマズ、ハタ、ヒラメ、亜麻の種子、チーア種子、ごまの種子、キウイ、ブラックラズベリー、コケモモ、緑茶、ブロッコリー、もやし、赤ブドウ、トマト、オリーブの実、他のビタミンCやビタミンEが豊富な食品は、抗酸化物質の良い摂取源となる。地中海型食事に含まれる果物や全粒穀物も、テロメアを保護するのに役立つことだろう。」

テロメアの長さは風邪などの感染症の罹り易さを予測する。高齢者ほどインフルエンザに罹患し易いのは加齢によるテロメアの短縮が関与しているのだろうか。
 http://www.science20.com/news_articles/telomere_length_predicts_susceptibility_common_cold-104158

地中海式ダイエット。血がしたたるようなお肉は1か月に1回です。卵も週に1~2回。トホホ・・。

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地中海式食事療法
地中海式ダイエット)7つの特徴

 1.野菜と果物の摂取量が多い
 2.パスタやパン、特に全粒粉を使ったものを多く食べる
 3.ナッツ類、ベリー類、豆類、イモ類の摂取類が多い
 4.オリーブオイルを油脂として使う
 5.魚介、鶏肉、乳製品が主なタンパク源で、牛肉の摂取は少ない
 6.ヨーグルトやナチュラルチーズといった発酵させた乳製品が多い
 7.少量から中等量のワインを食事と一緒に飲む


 なお、日本人の平均寿命からは、和食もテロメアの短縮を十分に防いでくれる食事パターンのように思えるが、和食がテロメアの短縮を防止するかなどの調査はまだなされてはいないようである。

 一方、既に多くの論文で示されているように、運動の効果は特に絶大のようである。運動の種類の中でも、持久力や耐久力を鍛えるような運動が、テロメアの短縮予防効果が最も大きいようである。驚異的なデータとして、1日に40km も走るトレーニングをしているアスリートのテロメアは16年も若いというデータがある(テロメアが11%長かった)。

 http://www.ta65doctor.com/blog/2013/08/12/telomeres-prove-that-ultrarunners-have-a-biological-age-16-years-less/

 さすがに、これ程までの持久力を鍛えるようなトレーニングを毎日できる人は稀であろう。しかし、通常の有酸素運動でもテロメア短縮予防効果は示されており、有酸素運動(特に持久力を増すようなタイプの有酸素運動)を習慣付けることは、老化を防ぐ効果が大いに期待できる。ウォーキングは20~30分間はしないと有酸素運動にはならないと言われている。1時間程度のウォーキングを習慣付けたいものである。仕事で忙しくてそんなことをしている時間の余裕もない人が多いとは思うが、出勤帰宅時や仕事中での移動は努めて歩くように意識しておくといいのかもしれない(私はなるべくエレベータやエスカレータは使わずに階段を使うように心がけている)。

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3530492/
 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3729964/
 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2910221/

 なお、テロメアは教育の度合と関連しているようであり、教育歴が高い人ほどテロメアの短縮が防止されているようだ。教育を受けている人ほどライフスタイルに気を付けて不健康にならないように注意していると思われ、幼少時期から適切に教育を受けたことがライフスタイルへの関心の度合いとしてテロメアの長さにポジティブに反映しているのであろう。日本人が長生きなのは、遥か昔の時代から教育を重視していた結果かもしれない。

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21536122
 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3578449/

 さらに、休日をどのように過ごすのかもテロメアの長さに関連している。休暇をアクティブに過ごす人ほど、テロメアの短縮が防げることが示されている。疲れ果てて休日を自宅でぐったりと横になって過ごしている人は危険かもしれない。たとえ高額な給与が貰えても、そんな職場とは早くさよならしたほうがいいのかも。

 http://archinte.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=413815

 一方、社会的経済的な地位とテロメアの長さは関係するようなデータもあるが、社会的経済的な地位とは関係しないという結果も出ている。社会的経済的な地位を手にした人達の中には、越後屋のように人を騙したり、裏切ったりの悪意や敵意の果てに成り上がり、地位を手にした方も結構多いのではなかろうか。逆に、テロメアが短かったとういう結果が出てもおかしくないくらいである。

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17156082

 前回のブログ(こちら)でも述べたように、配偶者がいることもテロメアを短縮を防止してくれるようだ。台湾でのデータではあるが、65~74歳の高齢者では、配偶者がいたほうがテロメアが長ったようだ。死別の場合はやむを得ないであろうが、熟年離婚はまさにお互いのテロメアを一気に縮めるような愚かな行為なのだと自覚しなければならない。つれ合いがいてこそ、長生きができるのである。冷めた高齢の夫婦も多いだろうが、これまで連れ添ってくれたことに感謝し合いながら、配偶者への愛の心を無くすことなく、これからも一日でも長く夫婦を続けていければ長生きが保障されることであろう。

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3575119/


テロメアの短縮を防いでくれる物質

 何度もこのブログで登場したω3脂肪酸は、当然のごとくテロメアの短縮を防いでくれることがすでに示されている。
 肉食が多い家庭ではω3脂肪酸のサプリメントが役に立つことであろう。

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2819264/
 http://www.chc.ucsf.edu/AME_lab/pdfs/Kiecolt-Glaser_etal_2012.pdf

 http://www.wellnessresources.com/health/articles/omega_3_oils_slow_aging_by_preserving_telomeres/

 高脂血症の治療に使用されるスタチンもテロメアの短縮を防いでくれることが示されている。
 (関連ブログ2013年5月22日

 http://www.sciencedaily.com/releases/2013/08/130829112854.htm
 http://www.fasebj.org/content/27/9/3879

 他にも、テロメアの短縮を防いでくれる想定されている物質としては、ビタミンB12、葉酸、亜鉛、マグネシウム、ビタミンD、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK2、アスタキサンチン、ユビキノール(コエンザイムQ10)、発酵食品/プロバイオティクス(納豆もこれに含まれる)、ポリフェノール(ブドウカカオ緑茶)、クルクミン(ウコン)などがある。

 http://articles.mercola.com/sites/articles/archive/2012/05/09/the-nutrients-most-likely-to-let-you-live-to-be-much-older-than-100.aspx
 http://www.wellnessresources.com/health/articles/how_nutrition_makes_anti-aging_possible_secrets_of_your_telomeres/

 さらに、このブログですでに触れたように、メラトニンの抗酸化作用や抗炎症作用は DNA の損傷を防ぎテロメアの短縮を防止することができるだろうと考えられている。メラトニンの分泌が著しく減る中年期以降では、テロメアの短縮を予防する上でメラトニンの補充が効果を発揮するかもしれない。なお、メラトニンは概日リズム遺伝子を介して SIRT ファミリーに関与することでも、テロメアの短縮を防止しているのではと推測されている。

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20884126
 http://link.springer.com/chapter/10.1007/978-1-60761-602-3_5
 http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1753-4887.2012.00504.x/abstract?deniedAccessCustomisedMessage=&userIsAuthenticated=false
 http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jpi.12090/abstract

SIRT に関する詳しいレビュー
 http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1600-079X.2009.00729.x/full

 筋肉をつけるサプリメントとしてもっぱら使用されているのではあるが、ホエイプロテインも抗酸化作用があるグルタチオンのレベルを上げてテロメアの短縮を防止するかもしれないと考えられている。

 http://articles.mercola.com/sites/articles/archive/2010/02/23/science-finally-reveals-how-you-can-actually-revese-aging.aspx

意外にテロメアにも効くのか?

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ホエイプロテイン




 さらに、ポジティブな心理状態も、テロメアの短縮を防いでくれることが分かっている。


瞑想の効果

 女性でのデータではあるが、慈愛瞑想(loving-kindness meditationLKM)の効果を報告した論文がある。慈愛瞑想は、利他主義、優しさ、暖かさなどに焦点を当てた愛の心を高める仏教の瞑想であるが、この慈愛瞑想がテロメアの短縮を防止したという結果が得られている。

 愛の心を持つことは、自分自身のテロメアをも愛で包み込み守ってくれるのだろうか。異性への恋愛でも効果があるのかが興味をそそられる。もし、そうであれば、年を取ってからも異性や恋愛に興味を無くさずに心を時めかせながら生きる人ほど、老化が防げるのかもしれない。年甲斐もなく恋愛ドラマに熱を上げ、若い男性タレントを追っかけしているようなおばちゃま達は長生きをするのかもしれない。男ならば、AKB48 といった若いピチピチギャルが好きな亀仙人のような助平爺いも長生きをするのかもしれない(私も助平なおっさんですから長生きができるのかも ^^;

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23602876

 http://sciencealerts.com/stories/2275697/LovingKindness_Meditation_Practice_Associated_with_Longer_Telomeres_in_Women.html

 慈愛瞑想や慈悲瞑想(compassion meditationCM)は、無条件の優しさと思いやりに満ちた肯定的な感情を向上させることを目的とするのだが、他者を思いやる心は、痛み、怒り、敵意などの心理的苦痛(ストレス)を軽減してくれる。

 ボランティア活動は、慈愛瞑想や慈悲瞑想を実践したような行為である。この心理的な効果がテロメアの短縮を防いでくれるようだ。東京を2回目のオリンピック開催に導いてくれた滝川クリステルが世界に向けて発信した日本人の「おもてなし」の心は、慈愛瞑想そのものを実践した行為であり、日本人を長寿にしてくれているのは「おもてなし」の心のなのであろうか。「おもてなし」の心がテロメアの短縮を防止し、日本人を長寿に導いてくれているのかもしれない。

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3176989/

 慈愛瞑想以外の瞑想の効果も報告されている。マインドフル瞑想も効果があり、認知的なストレス(cognitive stress)と覚醒によるストレス(stress arousal)を軽減することでテロメアの短縮を防ぐと考えられている。

 http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1749-6632.2009.04414.x/abstract

 さらに、テロメアの長さと関連するテロメラーゼ活性は慢性的な心理的苦痛と連動する。瞑想をすることでマイナスな感情(=心理的苦痛)を軽減させることは、テロメラーゼ活性の低下を防ぎテロメアの短縮を防止するのであろう。瞑想によって心を満たし、心理的な苦痛から自分自身を解放することが、テロメアの短縮を防ぐ鍵となろう。

 http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S030645301000243X
 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3384690/

 他にも、認知症の家族を介護している成人(男女とも)の瞑想(キルタンクリヤ参照)の効果が報告されている。
 キルタンクリヤ瞑想は、リラクゼーションよりもテロメラーゼ活性を回復する効果が高かった。
 瞑想は、介護ストレスを軽減することにも役立つと言える。

 http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/gps.3790/full

 生物学的な因子も、テロメアの長さに関連している。



男と女の違い

 もともと女性は男性よりもテロメアが短くなるスピードが遅く、長寿が保障されているのであった。
 女性は男性よりも10歳以上も長生きをすることができる。
 それは、男と女のテロメアの長さの違いに秘密が隠されていたのかもしれない。
 不公平な話のようにも思えるのだが・・ (T^T)

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3737094/


親からの影響

 高齢の父親の子供はテロメアが長い。逆の結果になるようにも思えるのだが、意外にも高齢の父から生まれた子供のほうが出生時のテロメアが長いことが示されている。これは高齢の父ほど精子のテロメラーゼ活性が高く、精子のテロメアも若い者よりは長いようであり、父からの影響が想定されている。

 このことから、人類の進化は男性主導によってなされるのだろうと論文では述べられている。精子バンクにはノーベル賞を受賞したような優秀な業績を残した学者の精子も登録されているのだが( ノーベル賞受賞者専用の精子バンク「レポジトリー・フォー・ジャーミナル・チョイス」)、そういった精子は高齢者のものばかりだと思われる。私は高齢者の登録はノーベル賞を取った人物であれ意味がないのではとこれまでは思っていたが、高齢者の精子のほうがテロメアの長い長寿の子孫ができるのであれば、精子バンクに高齢者でも登録する意味はあるのかもしれないと考え直した次第である。

 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3387085/
 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22940768
 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2242810/
 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3480822/
 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3619950/

しかし、65歳以上もの高齢の父からの子供は必ずしも長寿は保障されてはおらず、精神疾患などが増えるというデータもあることを付け加えておく。興味がある方は各自で調べて頂きたい。
 http://blogs.discovermagazine.com/crux/2012/08/02/older-dads-give-good-telomeres-but-longevity-not-so-much/#.UjhW79K9UjZ



 以上、テロメアの短縮を防いでくれるような事象について述べてみた。

 心が俗世間的な私利私欲に束縛されずに自由に生きることが、テロメアの長さを保つ鍵なのであろうか。
 理想の生き方であるが、まさにこういった心の在り方がテロメアの長さと関連しているようにも思える。

 ブッダは、俗世間的なものへの束縛から自身を解放し、解脱し、悟りを開いたのではあるが、その結果、あらゆるストレスから解放され、当時としては驚異的な80歳まで生きて入滅できたのではなかろうか。