星野仁彦」医学博士(福島学院大学教授副学長)の自著「ガンと闘う医師のゲルソン療法」からの抜粋です。星野先生は末期癌になりましたが、マックス・ゲルソン博士が開発した『ゲルソン療法』と併用して『飲尿療法』を実践し、余命宣告をされて命の崖っぷちに立たされた末期癌から生還されました。

 星野先生は、ご自身の「
サイト」でいろいろと解説されています。
 当ブログサイトでも、「
「星野仁彦」医学博士は、抗がん剤の無意味さを思い知り、食事療法で癌を克服した!」や「癌患者は、必ず「飲尿療法」をすべし!(3)【ゲルソン療法と尿療法の併用の勧め:星野仁彦医学博士】」にて記事にしています。ぜひ、ご参考にされてください。
 星野先生に関する記事は、「星野式ゲルソン療法(星野仁彦 博士)」カテゴリを参照してください。



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 人体実験だった私の悪い食事と心身のストレス
 【「新・イメージの詩」
より 】


人体実験だった私の悪い食事と心身のストレス
  - こんな人ほどゲルソン療法は有効 -
(P.38 7)

 
 振り返って考えると、私(星野仁彦)の食事は「ガンになるための人体実験をしていたようなもの」です。私の妻は、私の望むまま、愛情を込めて、せっせと毎日 “ガンになる食事” を作っていてくれたのです。

 好物は肉。中でも厚切りのステーキ、ハム、ソーセージ、てんぷら、チーズ、乳製品。動物性の高タンパク、高脂肪の食品や脂っこいものが大好きでした。これらは、ガンの “リスクファクター危険因子)” です。アルコール類も大好きで、毎日のようにワインやウイスキーをかなり飲んでいました。アルコールも飲み過ぎると発ガンの原因の1つになります。中でも、特にワインはよくありません。大腸の腸内を異常発酵させ、大腸ガンの原因になる可能性があるからです。

 いわゆる “美食” をしていたものですから、当然のように太っていました。身長が170㎝ちょっとで、体重が78キログラムもありました。ちなみに(1998年)現在は62キログラムです。

 加えて、これも原因の1つになっていたとも思うのですが、毎日ストレスの多い生活を送っていました。ストレスがかかって心底落ち込んだり、うっ屈したりすると、免疫(病気に対する抵抗力)の力が低下することが明らかになっています。「いつも強いストレスを受けている」と云うことは、その分、恒常的に免疫の力が低下しているわけで、「ガンにもなりやすい」と言えます。

 もう1つの原因として、私(星野仁彦)は小学6年生の時、虫垂炎(盲腸)のために虫垂切除術を受けています。米国の医学統計では、「虫垂切除を受けた人は、大腸ガンになりやすい」と云うデータがあります。虫垂の周囲には我々をガンから守ってくれるリンパ節がたくさんありますが、虫垂切除の際にこれらのリンパ節も一緒に摘出されてしまうからです。

 “医者の不養生” もいいところで、私(星野仁彦)は “ガンになるべくしてなった” と言えるでしょう。

 高動物性タンパク、高脂肪に偏った食生活は “ガンの危険” にさらされます。高タンパク・高脂肪の欧米型の食事が関係すると考えられているガンには、乳ガン・大腸ガン・卵巣ガン・子宮ガン・ある種の肺ガンなどがあります。特に大腸ガンは、高タンパク・高脂肪の欧米型の食事との関係が指摘されています。自分の過去の食生活を振り返って、「私(星野仁彦)が大腸ガンになったのは当然」とも云えるでしょう。

 ゲルソン博士は「ガンは全身の栄養障害・代謝障害がもたらす病気」と定義付けています。高タンパク・高脂肪の食事に偏っていれば、ビタミン・ミネラル・酵素(体内の化学反応を促進させる物質)などが不足し、体の様々の代謝に異常をきたします。そして「その結果として、ガンをも引き起こす」と、ゲルソン博士は言っています。

 (1989年)今考えると、ガンになる以前の私(星野仁彦)は「一種の心身症(心理的な要因が原因で現れる病的な身体症状)の状態にあった」のではないでしょうか。精神医学の(1998年における)最近の考え方では、「過食症やそれによる肥満は、一種の心身症」と見なされます。

 なぜ、そう云う見方をされるのでしょうか。それは、過食によって肥満になっている人には、自分の心理的なストレスを解消するために過食に走るケースがよく観られるからです。アルコールの場合も、同様のケースが多くあります。私の場合も、それと同じでした。

 私は神経精神科の専門医として、大学病院に過去25年間、勤務していました。御存知の人が多いでしょうが、どこの病院の精神科でも、患者さんが(1998年の)近年、激増しています。私の勤める大学病院も例外ではなく、1日に私1人で40~60人の患者さんを診ます。病名を挙げると、精神病・心身症・うつ病・アルコール依存症・拒食症・過食症・自閉症・登校拒否症・学習障害などです。

 こう云った患者さんたちや、その家族と話をし、カウンセリングをし、場合によっては薬を服用してもらいます。なにしろ、心に問題を抱えている人たちを相手にし、話をするのですから、こちらも精神的に疲れます。それを1日に何十人と診るのですから、家に帰って来ると疲労困憊(ひろうこんばい)してしまいます。その疲れを癒す(と、自分では思っていた)唯一の方法が、私(星野仁彦)にとっては「おいしいものを食べ、かつ、うまい酒を飲むこと」でした。

 妻も、私(星野仁彦)の仕事の大変さをよく知っていてくれています。だから「そのストレス解消のために、私(星野仁彦)が欲するものを、せっせと毎日作ってくれていた」わけです。

 その頃の私は、もちろん「自分が広い意味での心身症の状態にある」とは考えてみませんでした。なにしろ、私(星野仁彦)は自信家でした。仕事でストレスを受けていたことは自覚していましたが、ストレスに自分が負けるとは思ってもいませんでした。1日の締めくくりに、疲れを癒すために、せっせと “ガンになるための食事” を食べ続けていました。そして、自分自身のことを “美食家” と思っていたのです。

 (1998年の)近年の遺伝子学の長足の進歩によって、遺伝子レベルで発ガンのメカニズムが解明されて来て、「ガンは遺伝子の病気である」との見方が一般的なって来ました。ガンはイニシエーションとプロモーションの2段階を経()てできます。細胞の変異をもたらす様々な外的・内的要因の存在も明らかになって来ました。

 私たちが普段から食べている食品にも、細胞の変異をもたらすものがあります。それが “発ガン物質” を含む食品で、また、脂肪やタンパク質の過剰摂取も “発ガンの原因” になります。一方で、細胞の変異を防いだり、変異を正常に戻す作用のある食品の存在も解ってきました。「未精白の穀類(玄米・玄麦など)」や「野菜」「イモ類」「海草」などです。

 ゲルソン博士は「ガンは栄養障害・代謝障害のよってもたらされる」と考えて来ました。これを噛み砕いて云うと、「動物性食品に偏った高タンパク質・高脂肪の食事がガンを引き起こす」と云うことです。分子生物学や分子栄養学のなかった時代に、経験的に真理を掴んだゲルソン博士の先見の明には、ただ、驚かされます。
これは「チャイナ・スタディ」の「T・コリン・キャンベル」博士も同様に発表されています。「「チャイナ・スタディ」が明かす、肉食の真実!」を参照してくださいブログ管理人

 ゲルソン博士の理論に照らしてもそうですし、(1998年の)近年解って来た分子生物学や分子栄養学の研究に基づいてもそうですが、私は長年、なんと悪い食事を続けて来たのでしょうか。ゲルソン療法の実践によってガンの再発を逃れた今(1998年)でも、つくづく、そう思います。身内の敵であるガンは “悪い食事” や “ストレス” によって作られます。しかし、ゲルソン博士や彼の著書を本訳した今村光一氏によれば、「このような悪い食事を続けて来た人ほど、ゲルソン療法は有効」なようです。


 『医聖』と呼ばれるギリシャの「ヒポクラテス」(紀元前460~377年)も、

 「汝(なんじ)の食物を、汝の医薬と医者ともせよ」
 「食物で治せない病気は、医者でも治せない」

 と語っています。





 【ヒポクラテスの格言】

 ● 満腹が原因の病気は、空腹によって治る。

 ● 汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ。

 ● 食物で治せない病気は、医者でも治せない。

 ● 人間は誰でも、体の中に百人の名医を持っている。

 ● 人間がありのままの自然体で、自然の中で生活をすれば、120歳まで生きられる。

 ● 病人に食べさせると、病気を養う事になる。一方、食事を与えなければ、病気は早く治る。

 ● 病気は人間が自らの力をもって自然に治すものであり、医者はこれを手助けするにすぎない。

Hippocrates_rubens
コス島のヒポクラテス(Ἱπποκράτης)