この記事は、こちらの記事の「少食」部分の抜粋です


 それでは、岡本さんがくださったコメントの内容に入ります。

「私も、今まで頭になかった食べる量を意識して、腹5分を目安にすることにしました。
 毎日おなか空きっぱなしです。さすがに断食は無理のようです。
 でも、おかげで、そのせいか、顔の肌つやもよくなり、抵抗力がついたような気がします。」


 これは、まったくその通りだと思います。少食にすることで、内臓は余計な消化吸収の仕事を強いられることもなくなり、必要最低限の仕事ですむようになりますから、余計なエネルギーを使わずにすむので疲労感から解放されるのです。内臓が食べた食物を消化吸収するというのは、想像以上に力を使う大仕事なわけです。人間が生きるのに必要とする食事量は、現代人が想像するよりも遥かに少なくてすむのです。
 現代の日本人のように過食すればするほど、内臓は必要以上の食事量を余計に消化せねばならなくなり、消化するには酵素などの材料が必要ですから、これらも余計に使ってしまいます。余計に吸収した栄養は体内に余剰物質として蓄積され、これが患いの元となります。健康上、過食・飽食に良いことはひとつもありません。

 私は生菜食中心ですから、一日の摂取カロリーは500kcal 前後です。私が一日に1000kcal 以上も摂取すれば、必ず体調を崩します。カロリー摂取過剰がどれほど体に悪いことか、身をもって理解できました。現代栄養学の謳っている「一日の必要摂取カロリーは2500kcal」などというものは、頭計算されただけの茶番指導にすぎません。現代栄養学のこの誤った食の指導で、多くの方々が病気になっているのです。世間に認められているはずの正当な学問が、本当に正しいことを言っているとは限らないのです。
 私の父母だって、病院に通っても通ってもまったく改善しなかった持病がしっかりと改善されてきたのは、「食養メニュー」による「少食」「断食(週末一日断食・半日断食)」を始めてからでした。現代栄養学の実践をしているうちは持病が改善することは一切なく、食養の実践を始めてからようやく持病が改善されてきたのです。こうした経験を積めば、現代栄養学の指導ではなくて、昔からある食養の指導に軍配が上がるのが嫌でも分かるようになります。
 食養で重要な概念のひとつが「少食」です。普通に食べるよりも、「如何に少なく食べるか」が重要なポイントです。「少食に食べる」というのは、非常に大事なことなのですね。

 「二木謙三」医学博士(元東京大学名誉教授)は「生きている食物を少なく食べることが第一である」と言い残されています。質の高い食物とは「生きている食物」を基準に考えると分かりやすいと思います。加工食品、冷凍食品、ドライフード、粉末食品(粉末青汁などは死んだ青汁です。酵素もありません)などは、みんな「死んだ食物」です。「死んだ食物」よりも「生きた食物」を選択していってほしいと思います。

 ピタゴラスという聖人は、このようなことを言っています。

人の病気は、食べ過ぎと質の間違いから。
少食にすれば心身共に頑健になり、病の神も汝から去る。
断食は健康の維持と回復のために、飛び抜けて適した方法である。

 これは医学的に見ても充分頷ける内容です。特に最初の「人の病気は、食べ過ぎと質の間違いから(起こるものである)」がとても大事で、食べる食物は「質の高いもの(生きている食物)」を食べ、その量は「少食」で頂く、ということです。そこにこそ、2番目の「少食にすれば心身共に頑健になり、病の神も汝から去る」が得られるわけです。
 そして、3番目の「断食は健康の維持と回復のために、飛び抜けて適した方法」と言われるように、ご自分のできる範囲内で断食を行うことが有効します。私の父は「週末一日断食」を、母は「半日断食」を行って、持病の改善につなげました。断食とは何も、数週間に及ぶ水断食をせねば意味も効果もない、などというものではなくて、たった半日でも、たった一日であっても、短期間の断食(半日~3日間くらいまでの断食)を繰り返して蓄積していくならば、やがて大きな成果として長期断食と同じくらいの効用が時間をかけて体に現われてくるのです。

 癌患者さんは通常、体内に多量の毒素を有しているものですから、短期間の断食を安全に繰り返して蓄積していくほうが良いです。断食には「浄化作用を促す」ことのほかに、「自己融解・自家融解こちらを参照してください)」という「体内に蓄積している不要なもの(余剰物質・毒素など)を溶かしてエネルギーにする(基本的に筋肉中のたんぱく質を溶かして使います)」という反応が出ます。短期間の断食ではこの「自己融解・自家融解」は起こりませんが、長期断食にもなると強力に「自己融解・自家融解」の反応が出てしまい、癌患者さんは体内に多量の毒素を持っていますから、体内に蓄積している化学物質・化学化合物・重金属などの毒を吸収してしまう恐れがありますので、「自己融解・自家融解」作用を出させない範囲で短期間の断食を繰り返し継続していけば、断食による「体内浄化」「体内強化」「整腸作用」などの有効な効果を安定して活かすことができるのです。「週末一日断食」や「半日断食」などの短期間の断食は一回一回の効果は小さなものではありますが、その継続がやがて「塵積りて山」となって現われ、健康のために著効を得られる確実な道となるのです。短期間の断食は、まず安全で確実です。
 なので、私は癌患者さんには「週末一日断食」や「半日断食」などの短期間の断食をお勧めしています。まず、安全に気軽くできます。「腹減ったァ~」ですみますし、その背後では非常に有効な体内作用が進んでいますから、お金も一切かからず、健康を築くのに大得します。岡本さんも、ご自分でできる範囲で短期間の断食にぜひトライされてみてください。

 「腹が減っている」時間というのは、体内で「体内浄化」「体内強化」「整腸作用」などの有効な作用が進んでいる時間です。ですから、岡本さんのように腹5分にするのは価値があります。腹8分よりも腹7分、腹7分よりも腹6分のほうが「体内浄化」「体内強化」「整腸作用」などの断食に似た反応が強く出てきます。少食とは断食方向ですから、断食にも似た反応が緩やかに得られるわけです。断食はせずとも、少食にしていれば「断食に近い効果」が安全に得られるのです。
 しかし、あまりに少食にするのは良くありません。通常は腹7分か腹6分であれば良いと思います。少食で重要なのは「継続」です。如何に少食を継続していくかが大事です。「継続は力」とは真のことで、少食を継続すればするほど比例して効果が現われてきますので、ご自分が継続していける「ベストの少食量」を探りながら見極めていってください。