菜食とビタミンB12の欠乏の真実
【「千葉市で矯正と予防歯科を中心に診療しているフレンズ歯科クリニックのブログです」より


 多くの方は、菜食を続けていると「ビタミンB12」不足になると考えていらっしゃると思います。だから、肉をやっぱり食べないとダメだとか、海藻が補給源になるとか、サプリメントでビタミンB12を補うべきだという話になるのですが、ダグラス・N・グラハム博士の『80:10:10 フルターリアンダイエット』によると、それはどうやら真実でないようです。

 肉を食べていようと、菜食主義者であろうと、ビタミンB12の欠乏症は起こるのです。
 そして、ビタミンB12欠乏症の対策としては、簡単にまとめると、

生きた土壌で、植物性肥料で有機栽培された果実を食べること。
有機栽培された安全な農作物を洗わないで食べること。
ビタミンB12の吸収に関係する内因子は高脂質の食事をすると減少するので、高脂質の食事を避けること。
ビタミンB12の標準値は不自然に歪められた高値であることを認識すること。

 といったことでしょう。

 しかし、ビタミンB12不足にならないために一番理想的なのは「有機栽培で熱帯の果実を自給自足すること」だと、グラハム博士も推奨しています。私も早くそうしたいよ~♪
 でも、なかなか家族の理解は得られない~。
 誰か、一緒に南の楽園に行く人いないかな・・ ナンチャッテ(笑)

 (翻訳開始)



■■ ビタミンB12については?

 ほとんど全ての世界中の健康と栄養の専門家たちは、肉を食べない場合にはビタミンB12をサプリメントで補う必要があると考えています。でも、ビタミンB12欠乏の真実として、それは菜食主義者やビーガンに限られた話ではありません。それは充分なビタミンB12を食べないからではなく、ビタミンB12を適正に産生し吸収できないから起こるので、普通に肉を食べる人でも起こります。これがどういう仕組みになっているのか、少しここで説明します。

 説明したように、ビーガンの人にとって主要な天然のビタミンB12の供給源は2つあります。それは理想的な条件下であれば、必要十分なビタミンB12を供給してくれます。

第一に、ビタミンB12は我々が食べた食物中(動物性と植物性、両方に由来)の細菌の産生する廃棄物です。

第二に、ビタミンB12は健康な人の腸内と粘膜でも産生されます。

第三の、ビタミンB12の供給源になりそうにないものに、加熱していない藻類、スピルリナ、クロレラ、他の生物(これは植物では無いので、ビーガン食では無いと思われている)、生の海苔、わかめ、ダルス、昆布のような海藻などがあります。これらの物質は人の活性型ビタミンB12を確かに含んではいますが、実は、本当のビタミンB12の吸収を阻害する多量のビタミンB12のノンコバラミンの相似形も含んでいます。

 検査結果には、ビタミンB12の相似形が見かけ上、人の栄養素ということになっていますが、身体はそれを利用することはできません。問題を統合すると、ビタミンB12の相似形は身体のサイト「レセプター」を占領してしまうので、本物のビタミンB12を利用する能力を低下させてしまうのです。

 健康や生物学的な身体の構造から言えば、我々が必要とするこれらの食品中に含まれるビタミンB12や相似形(あるいはその両方)は不適切なものです。しかし、この答えには関係なく、私は海やその環境下にある生き物の摂取をお勧めしません。人間は陸上の生き物で、消化能力や必要な栄養素も陸上から取れる植物から消費するようにデザインされています。海の動植物は我々の自然な食品ではないし、栄養的なニーズにも合っていません。

 もしこれに反対であれば、一日海辺に行って、新鮮な藻類や海藻を集めてみてください。加工していない自然な状態のこれらの食品はとても食べられたものではないと思います。それに比べて、木からもぎ取った、新鮮でよく熟した果実の味やにおいは素晴らしく、とてもワクワクするような感覚があるでしょう。この2つの話と身体の中からの反応で、どちらが人間の食物として適しているかは明らかでしょう。

 前に戻って、ビタミンB12の2つの供給源について話しましょう。もし、植物性食品と動物性食品に本当にビタミンB12が含まれていたり、体内でそれが合成できるとしたら、どうして人はビタミンB12の欠乏症になるのでしょうか? これはとても複雑な問題ですが、でも次の4つの理由から、とても簡単にこの問題を説明することができます。


(1)もう我々の作物には、ビタミンB12が含まれていません

 大昔より意識していた訳ではありませんが、人はビタミンB12を直接果実や野菜から摂取していました。かつての太古の昔には豊富に植物性の食品に含まれていた栄養素のビタミンB12が、1950年代以降、ここ10年にわたり消費されてきた商業的に生産された植物性の食品には欠けていて、科学者たちもその成分を検出することはできませんでした。

 どうして、こんなことになってしまったのでしょうか? 植物はたくさんのビタミンを合成するというよりは、根を介して土壌からそれらの成分を取り込みます。ビタミンのほとんどは土壌の細菌がつくったものなのです。近代農業が出現した1942年以降、化学薬品の生産者や販売者は第二次世界大戦で使われた残余化学兵器を殺虫剤や化学肥料として使うように方向転換し、生産者は軽率にもそれを使い、土壌の細菌を殺菌しました。

 以前は理にかなっていた自然のバランスを「化学を通じた、より良い生活」を軽率にも続けることで破壊し、植物性食品からビタミンB12が失われました。でもこれは、その意図せぬ弊害のほんの一例です。

 これらの歴史的背景を理解すると、なぜ栄養学の研究者たちは死んだ土壌で育てられた植物性食品のサンプルからは通常ビタミンB12を検出することがないのかについて、簡単に理解することができます。しかしながら、特に有機で肥沃な土壌で育てられた有機栽培の植物には、ビタミンB12や産業ベースで生産された作物には通常含まれていない(あるいは非常に微量しか入っていない)その他の栄養素もたくさん含まれています。

 有機物質というのは「腐敗しているもの」と定義されますが、それは有機栽培の根源で、地球の全ての生命の繋がりの源をなすものなのです。菌類や細菌は有機物質を食べ、それから排泄する。この過程の中で、ビタミンB12を含んだその他の栄養素が土壌を肥沃にする。植物がそのような土壌で育つと、根を通じてそれらの栄養素を吸収します。

 一旦、土壌に化学物質を加えると、ビタミンB12を生産する細菌や害虫を殺すばかりでなく、土壌の生命ピラミッドの全体をも破壊します(それは有機物質に始まって、菌類、細菌、それからダニ、捕食性のダニ、トビムシ、ミミズなども含みます)。ほとんどの米国の農地は土壌に1~2%程の有機物質しか含有していませんので、生物学的には死んだ土壌です。化学物質を使い、有機物質を使わない農業生産を始めて60年以上が経ちました。この地球全体の全ての生命に遠くまで及ぶこの農業の破壊的な副作用は生態系のバランスを複雑にしていますが、問題が大きすぎて、ここではとても説明できないので、もうひとつ別の本が必要です。

 それで、あなたの地域で、堆肥をしっかり使って有機栽培をしている生産者や市場を探すことをお勧めします(できれば、その堆肥は動物性製品の堆肥でなく、植物性のものをお勧めします)。これがとても難しく、あなたの地域では有機栽培で熱帯果実を栽培している生産者の市場がないと思われる方は、移転を考えましょう。もちろん、自給自足がベストな選択ではあるので、可能なときにはいつでもそうすることを特にお勧めします。


(2)農作物を洗う

 何百年も前には、平均的に多くても週に1回お風呂に入る程度でしたし、果実や野菜の表面を洗うことにそれ程気を配ってはいませんでしたが、最近は気にするようになってきました。これも農薬を使った作物生産の影響の一部で、作物の表面を擦って洗い流すことで残留農薬が充分に洗い流されるという誤った認識に基づいています。

 人々が土壌から直接新鮮なレタス、セロリ、ニンジン、その他の野菜を採っていたときには、ビタミンB12を含んだ土壌がその周りに残っていました。また、リンゴ、桃、梨、その他の果実の芯や固い部分の果房の近くには、細菌に富んだ土壌からの栄養分が詰まっていました。しかし、土壌に化学物質を使うようになって、病原菌や細菌への恐れに憑りつかれたとき、同時に、これらの栄養源を事実上に取り除いてきたのです。


(3)我々は食べたビタミンB12は吸収できません

 肉を食べる人は、家畜の消化管の中にビタミンB12をつくる細菌が生きていて、食べた動物の筋肉の中にそれが運ばれるので、簡単に充分なビタミンB12を摂取します。それに前に書いたように、肥沃な土壌で育った有機栽培された植物を洗わずに食べる菜食主義者は、多くの栄養素も得ることができるでしょう。

 どちらの場合も、ビタミンB12の欠乏は、ビタミンB12を吸収することができない「内因子」と呼ばれる化学物質の欠乏が、通常、唯一の問題点です。これはどうやって起こるのでしょうか?「内因子」の産生は食事の脂質が増加すると減ってくるようです。これは最もよくあるビタミンB12の欠乏の原因なのです。医師はビタミンB12の吸収能が正常値であるかどうか簡単に検査することができます。吸収能が正常でなければ、食事中の多量のビタミンは役に立ちません。それゆえに、私たちは皆、肉を食べようが、菜食主義者であろうが、ビタミンB12の欠乏の危険性にさらされているのです。

 高脂質の食事は、実質上、ビタミンB12の欠乏症の危険性を2つの理由で増加させます。一つ目の理由は、腸内のビタミンB12を産生する細菌叢は炭水化物をエネルギーとして利用することです。食事中の脂質の量が増加すると炭水化物の量が減少しますので、細菌が利用できるエネルギーの量が減少します。エネルギーの減少は細菌のコロニーを小さくするので、結局、ビタミンB12の産生量が減少します。二つ目の理由は、食事中に脂肪が多すぎるとビタミンB12は腸のサイト「レセプター」を占領し、詰まりが生じるようになり、それが更にビタミンB12の吸収を減らすことになります。ビタミンB12の産生量の減少に加え、吸収率も減少すると、ビタミンB12の欠乏になりそうなことが予見できます。


(4) 医学的なビタミンB12の基準は不自然に高い

 ビタミンB12の合成形を多く含む精製された穀物の多くが、この状況を更に複雑なものにします。

 医師の検査でいうビタミンB12の正常レベルは、ほとんどの人々がシリアル、パン、パスタ、クッキー、ケーキなどの穀物製品を日常的に食べている中で決められているため、歪められた高い値になっています。完全に健康で、病的な症状を持っていない穀物を食べず、天然の栄養成分を真似た偽物のサプリメントも摂取していない人では、ビタミンB12の検査値がしばしば低くなることがあります。これは、食事の度にビタミンB12のサプリメントを摂取している人と比べているからなのです。



 (翻訳終了)