中編 鬼のたんぱく質考 THE 長寿   【「アンチエイジングの鬼 より 】


 さてさて、それでは世界中の健康で元気な長寿者は、いったいどんな食生活をし、短命者の多い村や地方では、いったいどんな食文化があるのでしょうか。
 このあたりはいろいろな本が出ていますが、中でも私は東北大学の名誉教授「近藤正ニ」先生が、1937年~1972年までの35年間、日本の長寿村と短命村を、たった1人で自分の足で歩き回って調査した内容のこの本が、古い本ですがとにかくめっちゃめちゃ面白かった!!

        日本の長寿村・短命村 - 緑黄野菜・海藻・大豆の食習慣が決める


 この35年間というのは、日本人の平均寿命が20歳も徐々に伸びた激動の時期ではありますが、先生が調査した長寿村や短命村は、あまり新しい風が吹く事もなく、昔ながらのその地方特有の食物事情による伝統的な食事という感じなので、今読んでもとても参考になります。
 この数々の、すごいエピソードは、実際に歩き回った方でないと書けない、ほんとすごい名著だと思います。

 その他、WHO の「家森幸男」先生の、世界の長寿村の人々に、24時間、尿を採取し、採血して科学的に調べた内容を元に書かれた探検記も面白かった!

 また、サーティーワン・アイスクリームの創業者の息子でありながら、社長継承を放棄して健康な食事の研究を続ける「ジョン・ロビンズ」さんの著書に載っていた、アブハズ、ヴィルカバンバ、フンザという100歳以上の超長寿者が多い地域に関するレポートも、大いに参考になりました。

       100歳まで元気に生きる! 科学的に証明された長寿の秘訣


 これらを読むと、著者や場所や国は違えども、すべてに共通項が見出せます。
 もうね、すごく頭がすっきりしました。
 世の中、健康法は五万とあるし、健康本もたくさんあるし、体質もいろいろあると思うけど、やはり実際の長寿で、しかも元気な方の食生活の、ここまでの共通点というのは、こと健康長寿に関しては、もう真理と言えるんじゃないかなと思いました。

 まずは、日本国内の長寿村、短命村にまつわることで見えてきた真理とは?


 長寿村のポイント
野菜畑をやって、野菜をたくさん食べている。または、山菜が豊富。
魚介類が豊富にあること。特に小魚を食べている。
大豆を作っていて、大豆料理の豊富な文化があること。
海藻を食べていること。
米を大量に食べない(物理的に米が少ない村。「米3:麦7」の雑穀かイモ類で代替)。
野菜の中でも、にんじん、かぼちゃ、山芋、さつまいもをよく食べる。
肉は少量、しかも茹でこぼして、脂肪を減らして食べて長寿(野菜も食べる)。
年をとっても、よく働く。


 短命村のポイント
ご飯を大量に食べている。
野菜畑をやらないし、野菜を買わない。
野菜が少なく、魚ばかりをたくさん食べる。
大型魚の切り身とご飯ばかりを食べ、しかも、野菜を食べない。
塩漬けのものとご飯ばかり食べる。
果物の産地で、果物を食べているから野菜はほとんど食べていないところ。
年をとると、あまり働かない(というより、具合が悪くて働けない)。


 白いご飯と魚ばかり食べたり、白いご飯と塩辛い漬物や干物ばかり摂って、野菜不足の人は、だいたいこの頃40歳くらいになると脳溢血や脳卒中で倒れてしまうパターンが多かったようです。


 また、世界の長寿村、短命村での法則も、日本のパターンと似ているところが多いです。
 日本とちょっと違うパターンだけを書き出しますと、、、


バター茶1日4Lで、野菜果物少なく、超短命(チベット、ラサ)。
野菜を食べず、羊の肉とバターとチーズ三昧で短命。
魚の内臓を残さず食べる食文化は長寿。
砂糖と油の過剰摂取で短命。
内臓肉、イカ、タコ、エビを食べることで、ミネラル、タウリン豊富で長寿(ただし、野菜も食べている)。
たっぷりの肉と塩ばかりで短命。
魚の塩漬けや魚の揚げ物ばかりで、野菜不足の村で短命。
乳製品でも、ヨーグルトなど発酵させたものを摂っている村では長寿村がけっこうある。


 さて最後に、100歳以上の、しかも110歳とか超長寿が多いとされるアブハズ、ヴィルカバンバ、フンザという地域に関するレポート、これがかなり衝撃だったんですよねー。
 ちょっと上記の長寿者とはレベルが違う、100歳以上で元気に働く超長寿というスーパー長寿地域の食生活です。


アブハズ (ロシア)
マッツォーニというヤギや牛の乳を発酵した発酵飲料以外、肉、魚、卵は食べないベジタリアン。
採れたての生野菜サラダや果物を食べる。
ごく少量のお湯で茹でた野菜を食べる、油では揚げない。
炭水化物は、引き割りのとうもろこし粥。
アーモンド、ピカン、ブナの実など、野生の木の実を食べる。
砂糖はいっさい使わず、バターもほとんど食べない。


ヴィルカバンバ (エクアドル)
ほとんどの住民が完全な菜食主義者。
新鮮な採れたての野菜と果物を食べる。
たんぱく質は豆から得る。
炭水化物はとうもろこし、キノア、精製されてない大麦、小麦、じゃがいも、さつまいも。
脂肪はアボカド、木の実。
ほんのたまに、珍しく羊の乳、卵を食べる時もある(摂取たんぱく質の1%程度)。
砂糖は摂らない。


フンザ (パキスタン)
果物が豊富で、アンズ、桃、西洋梨、りんご、アンズなどを食べている。
野菜を豊富に食べる、ほとんどを採れたての生で食べる。
野菜を調理する時は軽く蒸すのみ。
炭水化物は大麦、小麦、キビ、ソバ。
亜麻(フラックス)の種をいろんなものにかけて食す。
ほんの少量(摂取たんぱく質の1%程度)ヤギや羊の乳から作った発酵ミルクを飲む以外、
  あとは特別な日にヤギ、羊の肉を食べる以外は、肉は普段食べない。
レンズ豆やインゲン豆、ヒヨコ豆を水に浸けて発芽させてから生で食べる。
砂糖は摂らない。


 なんと、この3つの超長寿地域、離れているのに共通項が多い!
 ローフード(
生野菜食生菜食)と加熱野菜、肉をほぼ食べないベジタリアン、豆やナッツを食べる、砂糖を摂らない。どひゃー!! 鬼生活にも、けっこう近し!


 さて、キャンベル博士(T・コリン・キャンベル:コーネル大学名誉教授)の研究、日本の長寿村、世界の長寿村、超長寿地域、全部見てみると、、、

 ね? なんとなく真実が見えてきましたね?

 長くなりすぎたんで、次回はこれを受けての私の今の食生活へ考えと、乳製品についてとたんぱく質摂取法と、同時に女性としての美しさを保つ法と、子供の食生活、そしてこんなこともすべて超えてしまった現代の仙人のことも書きたいと思います。


 世界の長寿者の食生活を見てみると、
 ナチュラルアンチエイジングのヒントがいっぱい!